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マズローの欲求とは?学習やビジネスにおける具体的な活用例も紹介

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公開日: 2021.03.25
更新日: 2021.03.26

マーケティングにおいて消費者行動のパターンを理解する際に「マズローの欲求5段階説」を利用できることがあります。相手の気持ちを分析・推測する手法として応用されるケースもあるでしょう。この記事ではマズローの欲求とは何なのかについて解説し、具体的な例を挙げながら活用方法を説明します。

目次
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マズローの欲求とは?

マズローの欲求とは、アメリカ生まれの心理学者アブラハム・マズローが唱えた人間の欲求を階層化した概念のこと。人間が常に自己成長を目指して行動しているということを前提として構築しました。

マズローは「人間が成長を目指す生き物ならば、特定の欲求が満たされると上位にある欲求を抱くようになり、新たな欲求が満たされるとさらに上位にある欲求を抱くようになる」と考えたのです。

そこでマズローは欲求の階層を5つに分けて解説し、人々の欲求の移り変わりを分かりやすく系統立てました。マズローの欲求を理解することは、消費者のニーズの変化や消費行動の流れを予測することにもつながります。

マズローの欲求5段階説(5階層説)

マズローは人間の欲求を5つの段階に分けて整理しました。階層をピラミッド状に重ねて表現する場合は、第1階層がもっとも下部に位置します。

【第1階層】生理的欲求

「生理的欲求」とは生き物としての基本的な欲求のことで、生きていくうえで欠かせない睡眠欲や食欲などを指します。動物の場合は、生理的欲求が満たされるとある程度満足します。しかし、人間は生理的欲求を感じながらも、さらに高次元の欲求を持つことが一般的です。

【第2階層】安全への欲求

生理的欲求の段階では単に「お腹が空いた。食事をしたい」で終わりですが、安全への欲求が芽生えると「いつでも安定して食事ができる状態にしたい」と望むようになるでしょう。すぐに食事を用意できるように冷蔵庫や貯蔵庫に食材を入れておくことも一例です。

また、食事に困らないようにお金を手に入れる手段を構築すること、例えば就職することや個人年金に加入することなども第2階層の欲求に基づいた行動といえるでしょう。

【第3階層】社会的欲求

安全への欲求がある程度満たされると、第3階層である「社会的欲求」を抱くようになります。安全への欲求が支配している時点では、単に「いつでも食事ができるようにお金を得る手段を用意しておきたい」という気持ちが心を支配します。しかし、お金を得る手段を確保すると社会的欲求が芽生え、「社会に受け入れられるようになりたい」と希望するようになるでしょう。

お金を稼ぐために毎日仕事をするだけでなく、職場の人と仲良くして個人的にも関係を深めたり、社外サークルに入って学びや楽しみを得ようとしたりします。また、通勤や普段の身だしなみに気を配ることも、社会に受け入れられたいという欲求を満たす行為といえるでしょう。

【第4階層】承認欲求

社会的欲求が満たされると、次は第4段階である「承認欲求」が芽生えます。単に社会に受け入れられるだけではなく、「社会から尊敬されたい」「評価を受けたい」と考えるようになり、より社会的評価の高い仕事に就くために資格を取得したり、昇進できるように社内で成果を積み上げたりと努力をするようになるでしょう。

承認欲求は「尊重欲求」とも言い換えられます。単に人間として存在するのではなく、名前ある人間、自分という固有の存在として周囲の人に尊重されたいという欲求です。

【第5階層】自己実現欲求

自分の価値観に基づき、「本来あるべき自分」になりたいと希望することを「自己実現欲求」と言います。行動的には第4階層の承認欲求と重なることがありますが、第4階層は「社会や他人から見た自分」を主軸としているのに対し、第5階層の自己実現欲求は「自分から見た自分」を主軸としているところが差異点です。

例えば、弁護士を目指して司法試験勉強に励んでいるとしましょう。社会からの尊敬を受けるため、あるいは親や友人などから評価されるために勉強をするのは第4階層の欲求に基づいた行動と考えられます。

しかし、同じく弁護士を目指して勉強する場合でも、理想とする自分が弁護士だと考えて勉強しているならば第5階層の欲求に基づいた行動です。

自己超越欲求を第6階層とすることもある

第5階層では自分で認識している欲求に基づいて行動をします。しかし、自分のあるべき姿とは関係なく、単に「社会的弱者を救いたい」という考えから自然と弁護士という目標が生まれ、勉強をしているケースもあるでしょう。

このように他者からの承認にも自己実現にも基づかない欲求を「自己超越欲求」と呼び、自己超越欲求に基づいて行動することを第6階層と考えることがあります。第1階層から順に第5階層に進んで欲求が高まるのとはまったく別の次元の欲求のため、特異な欲求と判断できるでしょう。

人によっては欲求の順番が異なる

マズローの欲求では、必ずしもすべての人が第1階層から順に第4、第5に到達するわけではありません。人によっては生理的欲求が満たされた時点で他者からの承認を求めるようになることもあるでしょう。また、自己実現欲求を満たしてから他者からの承認を望むケースもあります。

マズローの欲求の活用例

マズローの欲求は、様々な場面で活かすことができます。いくつか具体例を見ていきましょう。

仕事のモチベーションアップに

マズローの欲求を自分自身と仕事との関わりに当てはめてみることで、仕事のモチベーションアップにつなげられることがあります。例えば、ある程度の収入が得られるようになった時点で仕事のモチベーションが下がっている場合は、「次は承認欲求を満たす行動をしよう」と自分自身で判断し、他者から認められるように仕事のミスを減らす努力をしたり、業務に関連のある資格取得を目指したりすることができるでしょう。

学習のモチベーションアップに

マズローの欲求は学習のモチベーションアップにも応用できます。勉強することでどうなりたいのか、第1階層から第5階層に分けて表記してみましょう。

例えば、第1階層として「資格を取得したら南の島に1週間旅行に行く」などの欲求を記載できます。旅行を目標としてやる気が出るかもしれません。また、第2階層としては「安定した仕事を得る」、第3階層としては「仕事を通して社会と関わる」、第4階層としては「社会的地位の高い仕事に就く」、第5階層としては「高給を得て裕福な暮らしをする」などを設定し、より高次元の階層を目指してモチベーションを高めていきます。

マーケティングの場面で

例えばお菓子の開発をしているとしましょう。マズローの欲求に当てはめて考えるなら、第1階層では「お腹を満たすこと」、第2階層では「安心して食べられること」が人々のニーズとなるので、小腹が空いたときに適していることや有機野菜を用いていることなどをアピールすることで購買意欲に訴えかけます。

さらに高次元の階層の欲求を満たすためにも、第3階層の欲求として「駅売店やコンビニなどですぐ購入できること」、第4階層に「インスタ映えするルックス」、第5階層に「売り上げの一部を福祉団体に寄付すること」などを設定し、様々なニーズを満たす商品として売り出すことができるでしょう。

最後に

人間の欲求を突き詰めると、マズローの第5階層や第6階層に分類することができます。自分のモチベーションを上げるときや、人々の心理を推測する際にぜひ活用していきましょう。