リモートワークとはどんな働き方?メリットや導入方法など詳しく解説

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会社以外の場所から離れて働くことをリモートワークと呼びます。「テレワーク」や「在宅勤務」と同じ意味です。リモートワークは企業と社員の両方にメリットがあり、導入した企業もかなり増えました。

本記事では、リモートワークの働き方やメリットと共に注意点なども詳しく解説します。

目次
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リモートワークとは?

英語のremote(リモート)は、「遠隔地にある」「距離が離れている状態」を意味します。リモートワークとは、まさにremote(離れた状態)で仕事をする働き方のことです。リモートワークの定義は、はっきりとしていません。リモートワークと似たような意味で「テレワーク」や「在宅勤務」という言葉も一般的に使われています。

イメージとしてはIT業界やフリーランスの方が「リモートワーク」と呼ぶことが多く、その他の企業で働いている方が「テレワーク」を主に使っているようです。ここからはそれぞれの用語の違いを解説します。

テレワークとの違い

テレワークも、職場から離れた状態で仕事をすることは同じです。ただし、日本におけるテレワークの定義は定められています。

テレワークとは、情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。

参照 : テレワークとは(一般社団法人日本テレワーク協会公式HP)

テレワークとリモートワークと大まかな違いは、定義が決められているかどうかです。自宅で仕事をする在宅勤務、移動中に仕事をするモバイルワーク、好きなオフィスで仕事をするサテライトやコワーキング、バケーションと仕事を融合させたワーケーション全てをテレワークと総称しています。

在宅勤務との違い

リモートワークは会社から離れた場所で仕事を行うことなので、カフェやレンタルオフィスから仕事をすることも可能です。一方、在宅勤務とは基本的に「自宅から業務を行うこと」を意味します。リモートワークとの主な違いは業務を行う場所が「個人の自宅」と限定されていることです

2011年に起きた東日本大震災以降は在宅勤務が増えました。物理的に職場に通勤することが不可能な状況の方や、育児や介護などの理由で家から離れられない方には好ましい働き方です。

リモートワークワークを導入している企業例

近年では、リモートワークを導入する企業が増加してきました。特に大手企業は積極的に様々な働き方を取り入れていて、社員が自分に合った働き方を選べるようになってきました。実際にリモートワークを導入している企業例を紹介します。

サントリーホールディングス

サントリーホールディングスは、2007年より育児や介護を行う必要がある社員に向けてリモートワーク制度を導入しました。翌2008年には、工場勤務の社員を除いた全員を対象としてリモートワーク制度を開始しています。その当初は300人程度しかリモートワーク制度を利用している社員はいませんでしたが、2011年には2,000人、2019年には5,700人と増加しました。

2020年はさらにリモートワーク率が増え、通信環境が自宅にない一人暮らしの社員にモバイルWi-Fiを会社から貸し出したり、会社内でのペーパーレス化を着々と進めたりしているようです。

カルビー株式会社

カルビー株式会社では、2014年から会社全体でリモートワークが導入されました。その当時は、リモートワークが可能な社員には下記のような条件がありました。

  • 対象者は工場勤務を除く入社3年目以降の社員
  • リモートワークは週に2日が上限
  • 勤務場所は自宅限定
  • 使用するデバイスは会社から配布されているパソコン限定
  • 翌日には成果を上司に報告する

2017年4月以降はリモートワークの日数の上限がなくなり、勤務場所の制限もなくなりました。今ではリモートワークを選んだ社員は全く出社する必要はない上に、カフェやコワーキングスペースなど好きな場所で勤務が可能です。多くの会社がリモートワークの上限日数を設けている中で、カルビー株式会社は早い段階から完全なリモートワークを導入した企業とも言えるでしょう。

株式会社ガイアックス

株式会社ガイアックスでは、2015年にSOC事業部からリモートワークを導入しました。リモートワークの導入では、何年か勤務した社員が途中から在宅勤務などを選択するケースが多いですが、株式会社ガイアックスでは新卒の新入社員が入社と同時に、フルリモートでの勤務を選択することも可能です

2019年には新卒で入社した社員の1 人が地元広島で生活しながら、東京都内の株式会社ガイアックスにフルリモートで勤務する働き方が注目されました。地元の家族や友人などと離れることなく、東京や都市部の企業で働くことができるのです。

リモートワークのメリット

リモートワークには、様々なメリットがあります。リモートワークを導入することによって、生活の質が向上すると言われています。数多くあるメリットの中でも、主な3つをご紹介しましょう。

1.好きな場所で働ける

リモートワークの特徴でもあり最大のメリットは、社員それぞれが自分の好きな場所で働けることでしょう。在宅勤務の指定がない限りはカフェやレンタルオフィス、またはワーケーション先での業務も可能です。もちろん自宅が一番落ち着いて捗る方は、毎日自宅で業務することもできます。

反対に、毎日同じ環境で仕事をすることが苦手な方も少なくはないでしょう、リモートワークなら好きな時に自分が集中でき働きやすい場所での作業が可能です。環境を変えることでやる気が出たり、集中力が増したりすれば業務の効率アップにも期待できます。

2.通勤時間短縮で時間の有効活用ができる

リモートワークではオフィスに通勤する必要がありません。在宅勤務の場合は通勤時間が完全になくなるでしょうし、家の近所のカフェで勤務すれば通勤時間がかなり短縮になります。特に、これまで通勤に1時間以上かかっていた会社から遠くに住んでいる方には嬉しいメリットです。

リモートワークが導入されてばこれまで通勤で往復1時間、2時間かかっていた時間を自分のために使うことができます。自分の趣味や勉強、家族のための時間が増えることで、生活の質は向上するでしょう。

3.人材確保に繋がる

リモートワークの企業にとってのメリットは人材確保に繋がる点です。これまで育児や介護で仕方なく仕事を長期で休んだり、辞めたりしなければいけない方達がいました。

企業にとっても、大事な人材を失ってしまうのは痛手となるでしょう。なぜなら、また一から新しい人材を育てるのも時間と経費がかかるためです。どこにいても働けて仕事を続けることができれば、会社にも社員にとってもお互いにメリットになります。

リモートワークの導入によって、企業の離職率が低くなれば会社のイメージアップになるでしょう。働き方の選択肢が多い企業は、就職希望の学生が増えるメリットもあります。

リモートワークのデメリットや注意点

上記ではリモートワークのメリットを紹介しましたが、デメリットや注意点なども知っておきましょう。状況によっては会社にとって損害となる可能性もあるので、詳しく解説します。

1.労働時間が把握しにくい

リモートワークでよく問題視されているデメリットが、企業側が社員の労働時間が把握しにくいことです。しっかりとした勤怠管理システムが整っていない限り、離れたところで仕事する社員の勤務状況を把握するのが難しい可能性もあります。

リモートワークだからこそ社員が働きすぎになってしまうリスクもあるので、リモートワーク導入時は残業の時間が長くなりすぎないように注意してください。

反対にオフィスでの監視の目がないので、社員がしっかりと仕事をしているかも把握しにくいでしょう。業務内容によっては、仕事をサボることもできてしまいます。勤怠管理をきちんとすることが、企業にとってもリモートワークを成功させる秘訣になります。

2.情報漏洩のリスクがある

会社にとって大きな損害に繋がる可能性があるのが、情報漏洩のリスクです。自宅や外では会社と同じセキュリティーがありません。社員が社内のデータを外部に持ち出せば、紛失、盗難、不正アクセスなどのリスクがあります。例えば大切な顧客データなどが流出すれば、大きな問題になるでしょう。

会社の大切な機密情報を守るためにもセキュリティーシステムを強化し、社員の情報セキュリティー意識を上げることが大切です。リモートワーク開始前に、社員向けに情報セキュリティー研修を必須にするなど対策があるといいかもしれません。

3.自己管理が重要

リモートワークでは社員それぞれの自己管理が重要です。一人きりで離れた場所から勤務する場合、オフィスでの人の目がないため、つい仕事をだらだらとやってしまうなど業務効率が低下する危険性があるためです。

リモートワークを導入するにはビジネス向けチャットツールなどを駆使して、チームや部署内でのグループチャットでこまめに進捗を報告し合うなどの対策が必要かもしれません。

リモートワークで成果を上げる方法

リモートワークが導入されて、まだ慣れていない人は自宅などでの勤務に不安を感じている方も少なくはないはずです。「会社以外の環境でいつも通りの成果が出しにくいのではないか?」「仕事の成果や勤務態度に対してちゃんと評価されるだろうか?」と、不安に感じても不思議ではありません。ここからは、リモートワークで成果を上げる方法について解説します。

1.労働環境を整える

まずリモートワークを開始する前に、労働環境を整えることが大切でしょう。最も重要なのが快適なネットワーク環境と作業用パソコンなどのガジェットの確保です。今の時代はほとんどの方が自宅にネット環境を持っています。

しかし、インターネットの接続が不安定だったり、極端に接続速度が遅かったりすると業務に支障が出るので気をつけましょう。もし在宅での勤務を希望する場合は、長時間の作業に適したワークスペースが必要です。万が一デスクが部屋にない場合は購入を検討した方がいいかもしれません。

長時間の勤務に備えて、椅子の快適さも重要な要素の一つです。作業ができる広めのデスクや快適なワークスペースを準備することが、仕事の効率アップに繋がります。

2.ITツールを導入する

リモートワークで成果を上げるためには、必要不可欠なITツールがいくつかあります。特に下記のITツールは、リモートワークでは必須なものたちです。

  • 勤怠管理システム
  • セキュリティー対策ソフト
  • ビジネス用のチャットツール
  • Zoomなどのビデオ会議ツール
  • ファイル共有サービス

会社ごとに使うツールは変わってくるかもしれませんが、上記はほとんどの場合必要なものです。フルリモートワークだと、どうしても同僚や上司など他の社員とコミュニケーション不足に陥りやすいでしょう。

ビデオ会議ツールを使って、定期的に顔を合わせてのオンラインミーティングをすると、物理的に会えなくても顔が見えるだけでコミュニケーション不足解消に繋がります。さらに、ビジネス用チャットを使って毎日こまめに情報共有すると、業務効率が上がるかもしれません。

3.目標を設定する

リモートワークの注意点として、自己管理が重要なことはお伝えしました。自己管理と仕事での成果を上げるためにも、目標の設定がポイントになります。1週間ごとや1日ごとの目標を立てるのもいいでしょう、さらに時間ごとに細かく目標を立てると、作業が捗る可能性があります。

午後の目標、午前の目標とするのもわかりやすいです。自己管理が不安な方は、1時間2時間ごとの目標をカレンダーやToDoリストで作るのもおすすめ。大きな目標よりは細かい目標を設定することが、リモートワークでの成果を出す方法の1つです。

最後に

リモートワークを既に導入している企業や、これから導入予定の会社も増えてきています。リモートワークを導入することによって社員の生活の質を向上させることが可能です。

好きな場所で勤務することでやる気や効率が上がる、通勤時間削減で自分や家族のための時間が増える、育児や介護と仕事の両立がしやすくなることは大きなメリットでしょう。今後リモートワーク導入を検討している方は、デメリットや注意点を踏まえた上で成果を上げるための方法を参考にしてみてください。

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