せどりとは、商品を安く仕入れて別の場所で仕入れ値よりも高い値段で販売することで利益をあげるビジネスのことです。会社員のように平日に仕事がある人も気軽に始められるため、副業としても注目を浴びています。
本記事では、せどりの概要や副業で行うメリット・デメリット、せどりの手順、注意点について解説します。
せどりとは?
せどりにはいくつか種類があり、売ってはいけない商品もあります。これから、せどりについて詳しく解説します。
せどりは大きく分けて4種類
せどりには、仕入れる商品の状態や仕入れる場所によって違いがあります。
- 新品せどり
新品せどりとは、文字通り新品を仕入れて別のところで売る方法のことです。新品であるため、商品が壊れていたり汚れていたりする心配がありません。不良品を仕入れてしまうリスクも少ないと言えるでしょう。
- 中古せどり
中古せどりとは、中古品を仕入れて別の場所で販売する方法です。仕入れ先は中古品を扱う店舗やフリマアプリなどがあります。壊れている商品を自分で修理して売ることもできるため、新品を扱うよりも利益率が高いのが特徴です。
- 電脳せどり
電脳せどりとは、ネット上のショッピングサイトで商品を仕入れる方法です。スマホやパソコンがあれば誰でも簡単にできる方法なので、初心者の人にオススメです。ちなみに、電脳とは電子頭脳の略で、中国語ではコンピューターを意味します。
- 店舗せどり
店舗せどりとは、実店舗から商品を仕入れて販売する方法です。実際に自分の目で商品を確かめてから購入できるため、安心感があります。自分で足を運ぶため送料がかからないため、仕入れのコストを抑えることが可能です。
売ってはいけないものがある
せどりでは、次の主な3つの商品を取り扱うと法律に違反する恐れがあります。具体的にどんな商品なのか、確認していきいましょう。
- チケット
コンサートやライブのチケットは「チケット不正転売禁止法」で禁止されており、チケットを定価以上の値段で転売することは違法です。
- 偽ブランド品
偽ブランドの商品を転売することは、商標権の侵害に当たるため禁止されています。ここでの注意点は、偽ブランドだと知らなかったとしても罪に問われてしまう点です。ブランド品をせどりで扱う場合は、正規店などから仕入れるようにしましょう。
- コピーコンテンツ
映画やアニメなどの動画データなどを許可なくコピーして転売する行為は、著作権法違反に該当します。また、コピーコンテンツの転売は不正競争防止法違反に該当する場合もありますので注意しましょう。その他にも生鮮食品やお酒、メーカーが転売を禁止している商品なども扱ってはいけません。
転売との違い
基本的には、せどりと転売には大きな差はありません。転売とは、希少価値の高い商品を仕入れて高値で売るのが特徴で、入手困難な商品を扱う場合が多いです。
転売という言葉に対して、ネガティブなイメージを持つ人も多いと思います。しかし、正しく行えば、立派なビジネスと言えるでしょう。
せどりのメリットとデメリット
せどりを行うメリットとデメリットについて、これから詳しく解説していきます。
せどりの3つのメリット
まずは、せどりを行う3つのメリットを紹介しましょう。
- 自分のペースでできること
せどりには納期などはなく、自分の好きなタイミングでビジネスを始めることができます。平日に出社が義務付けられている人もお昼休みや休憩時間などを用いて気軽にできるのが大きな特徴です。 - 赤字や損失のリスクが比較的低いこと
せどりは自分で仕入れる量を調整できるため、大幅な赤字や損失に繋がりにくいでしょう。いきなり大きく稼ごうとするのではなく、少しずつ経験を積んで取り扱う量を増やしていくことがポイントです。 - すぐに利益を出せる可能性があること
せどりは自分だけで完結するビジネスなので、利益を出すまでのスピード感は副業のなかでも比較的早いと言えるでしょう。商品を安く仕入れて他の場所で高く売るというシンプルなビジネスなので、始めたばかりの初心者でも利益を出しやすいと言えるかもしれません。
せどりの3つのデメリット
続いては、副業でせどりを行う3つのデメリットを紹介します。
- 事前の資金集めが難しいこと
せどりで大きく稼ごうとする場合、商品を大量に仕入れるために多くの資金が必要となります。事前に資金を確保していく必要があるので、手元にお金がないとすぐに始めることは難しいかも知れません。十分な資金がない人は、まずは資金作りから始めましょう。 - 安定した収益の難易度が高いこと
せどりは一時的に収益をあげやすいですが、継続して収益を上げ続けることが難しいとされています。トレンドは常に変化するため、世の中の動きにアンテナを張り続け、安定した収益を上げられるように努力する必要があるでしょう。 - 商品の発送の手間がかかること
仕入れた商品を購入者に発送する手間がかかるものです。壊れやすい商品を発送する際には商品が傷つかないように丁寧に梱包する必要があります。最近では商品の発送を代行してくれるサービスなどもあるので、作業時間が限られている人はそちらを利用してみてもいいかもしれません。
せどりの3つの手順
ここからは実際にせどりを行う上で確認しておきたい、3つの手順を紹介します。
1.商品のリサーチ&選定
まずは、せどりで扱う商品を決めます。どの商品を扱うのかをリサーチして選定する作業は最も重要な作業です。商品のリサーチと選定を大きく間違えてしまうと、売値より仕入れ値が上回ってしまう場合があり、やればやるほど赤字が増えてしまうような事態になりかねません。時間をかけてじっくりと考えましょう。
商品選定のポイント
商品選定のポイントですが、できるだけ仕入れコストが抑えられる商品を探してください。仕入れコストが高くなってしまう商品はなかなか利益を出すのが難しい場合があります。
せどり初心者の方は、自分の興味があるジャンルの商品から始めた方がいいかもしれません。常に商品の情報にはアンテナを張っておく必要があるため、興味がある分野の方がストレスなく続けられるでしょう。
2.商品を仕入れる
せどりで扱う商品が決まったら、次は商品を仕入れましょう。特に始めたばかりの人は在庫を多く抱えすぎないように、少ない量から始めて徐々に仕入れ量を増やすと安全です。仕入れる際には、自宅や仕事場にどれだけの商品を置くスペースがあるのかも考えてから行うようにしてください。
3.出品先と出品価格の決定
最後に、出品先と出品価格を決めていきます。出品先を検討する際には販売手数料が安く、商品を高値で売れそうな場所を選びましょう。出品価格を決める際は、仕入れの際にかかった送料や費用を考慮した上で、適切な価格をつけてください。
せどりを副業にするときの2つの注意点
最後に、せどりを副業にするときの2つの注意点を解説します。
1.確定申告が必要な場合があること
せどりだけに限ったことではありませんが、経費を差し引いた所得合計が20万円を超えた場合は確定申告を行う必要があります。普段、確定申告をする必要がない人は特に注意しましょう。
20万円以上の所得があるにも関わらず確定申告を行わない場合、無申告加算税や延滞税の加算が発生する可能性があります。刑事罰となる恐れもあるため、必ず行うようにしましょう。
2.取り扱う商品によっては許可が必要なこと
基本的にせどりをするには許可は必要ではないケースが多いですが、取り扱う商品によっては許可を取らなければならない場合があります。
例えば、中古品を扱う場合には、「古物商許可証」が必要です。営利目的で中古品を買い取って販売する場合は、せどりを行う前に「古物商許可申請」をしておきましょう。無許可での中古品の仕入れや販売は、刑事罰に問われる場合があります。
「古物商許可証」を得るためには、各都道府県の警察署に行って書類を提出することが必要です。必要書類は管轄の警察署によって異なるため、必ず事前に確認してください。
最後に
せどりは誰でも簡単に始められる副業として注目を浴びています。中にはネガティブな印象を持つ人もいますが、せどりは違法なビジネスではありません。せどりを始める際には、メリットとデメリットをきちんと理解して行いましょう。やり方次第ではすき間時間などを活用しながら効率よく稼ぐことができるので、ぜひ挑戦してみてください。