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「ブラック企業とは」を解説!見分け方と失敗を次に生かすコツも紹介

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公開日: 2021.02.25
更新日: 2021.02.26

近頃よく耳にする言葉に「ブラック企業」があります。ブラック企業とはどんな企業なのか、万が一、ブラック企業に就職したときはどんなアクションを起こすことができるのかについてまとめました。また、次こそはブラック企業に就職しないために何ができるのかについても解説するため、ぜひ参考にしてブラック企業と無縁の生活を確保していきましょう。

目次
目次

ブラック企業に見られる5つの特徴

ブラック企業とは違法な基準で働かせていたり、労働者の立場を考えていなかったりする横暴な企業のことです。

さまざまなポイントからブラック企業かどうかを見分けることができますが、その中でも顕著にブラックな要素が現れる特徴を5つ紹介します。現在の職場が「ブラック企業かも」と不安な方は、該当しないか確認してみてください。

1.長時間労働

労働基準法では、1日に8時間以内、週に40時間以内と労働時間に関する基準が定められています。また、法定休日(カレンダー上の休日)に仕事をすることも禁止事項です。もしこの基準を超えて働かせる場合は、「時間外・休日労働に関する協定届」を労使間で締結しなくてはいけません。

時間外・休日労働に関する協定届がないのに、基準を超える労働時間や休日労働が課せられる場合は、ブラック企業だと考えられます。時間外・休日労働に関する協定届があったとしても、臨時かつ特別な事情がない場合に残業時間が月に45時間(年に360時間)を超える場合はブラック企業である可能性が高いでしょう。

尚、特別な事情があり、時間外・休日労働に関する協定届が労使間で締結されている場合でも、すべての残業が認められるわけではありません。どんな合意があろうと、月に100時間を超える残業時間、年間に6か月を超える月において45時間を超える残業時間、年間に720時間を超える残業時間がある場合も労働基準法違反となります。

2.有給がとれない

労働基準法では、6か月以上継続して勤務し、なおかつ勤務日の8割以上出勤している社員に対しては、10日間の有給休暇を与えなくてはいけません。そのため、不定期な勤務でない限り、有給休暇がない職場はブラック企業の特徴に当てはまります。

また、有給休暇の取得を事前に申請したのに、特別な事情がないのに却下される企業もブラック企業である可能性が濃厚と考えられます。繁忙期などの理由により有給休暇を取得してもらうと困ると企業側が判断する場合は、本来ならば、社員に事情を説明し、他の日に有給休暇を取得するように提案しなくてはいけません。

3.賃金が低い、残業代がつかない

都道府県ごとに最低賃金が決まっています。時間あたりの基本給がこの賃金を下回っている場合も違法なので、ブラック企業と考えられるでしょう。

また、残業しても残業代がつかない場合も違法です。企業によっては「みなし残業制(固定残業制)」を導入し、どんなに残業をしても残業代をつけないといった処理が行われていることがあります。しかし、本来、固定残業制とは「残業時間を〇時間、残業代として〇円を支払う」ことを最初に決める制度であるため、決めた以上の時間を残業している場合は、たとえ固定残業制を導入していたとしても残業代を支払わなくてはいけません。

4.ハラスメントの温床で離職率が高い

パワハラやセクハラ、マタハラなどのハラスメントが日常的に行われている企業もブラック企業の可能性があります。部下を自分の召使いのように扱ったり、容姿や結婚について人前でからかったりすることが当たり前となっている職場は、たとえ当事者でなくても居心地が悪いでしょう。

また離職率が高い職場も、注意が必要です。仕事を探して就職することには、かなりのパワーを必要とします。それでも「辞める」という選択をする従業員が多いということは、それだけで問題だと考えられるのです。

5.社員の持ち出しが多い

会社で使う文房具や資料などを社員が購入した場合は、後で会社側に請求することができます。しかし、ブラック企業では備品購入代を請求することが認められていないこともあり、自然と社員の持ち出しが増えていくでしょう。

出張費や業務に不可欠な交通費すら請求できない企業もあります。支払われないのに遠方への出張が重なると、社員が金銭的に追い詰められることにもなるでしょう。

「ブラック企業かも!」と思ったときにとるアクションとは

現在の職場が紹介したブラック企業の特徴に当てはまるときは、そのまま放置するのは好ましいことではありません。今はまだ「身体がしんどいな」程度の辛さでも、徐々に心身ともに追い詰められ、日常生活を送ることが困難になったり、正常な判断をできなくなったりすることがあるのです。

ブラック企業かもと思ったときには、次の4つのアクションを検討してみましょう。

1.労働基準監督署に相談する

労働基準法に違反している場合には、会社の所轄の労働基準監督署に相談してみましょう。できれば長時間労働を強いられることや残業代がつかないこと、また、その他の労働基準法違反となる事柄を示す資料を持っていきます。例えばタイムカードや雇用契約書、給与明細書などがあれば、労働基準法に違反していることを客観的に示しやすくなるでしょう。

2.合同労働組合や労働組合で立ち向かう

会社に労働組合がある場合には、組合を通して会社に働きかけます。特に長時間労働や有給休暇を取得できないなどのトラブルは、社員1人だけではなく多くの社員が抱えているはずです。

労働組合がない場合には、会社の枠を超えて団結する「合同労働組合」に依頼することもひとつの方法です。同労働組合は個人でも加入できるため、社内に協力を求められないときもサポートを求められます。

3.社内で結束して立ち向かう

社内に労働組合がない場合は、従業員同士が結束して会社側と立ち向かうこともできます。大勢が会社の体制に異を唱えることで、会社がより働きやすい場へと変わっていくかもしれません。仲間を募り、交渉を続けていきましょう。

4.会社を辞める

経営陣が「従業員に楽しく働いてほしい」と考えているならば、ブラック企業になるはずがありません。反対に言えば、ブラック企業に労働条件や待遇の改善を訴えても、「わかった。従業員のために改善していこう」と経営者側が考えを改める可能性は低いのです。

そのため、労働組合や合同労働組合を通して、また社員が結束して会社側に立ち向かっても、何の変化も起こらないことが多いと考えられるでしょう。無駄に終わるかもしれないことに労力を使いたくないと考えるならば、会社を辞めて、心機一転して新しい職場で働くほうが良いかもしれません。

しかし、「もうこんな職場は嫌だ」と勢いで辞めてしまうと、次の職場が決まらず、精神的にも経済的にも追い詰められることがあります。次の章で辞める手順を紹介しますので、ぜひ参考にして慎重に行動するようにしてください。

ブラック企業から離れる!会社を辞める手順

問題行動ばかり起こす人に「よくないから止めようよ」と何度言っても、本質的なところから変えていくことは難しいでしょう。ブラック企業も同じです。どこが良くないかを指摘して「働きにくいから変えて欲しい」と伝えても、本質的なブラックさを変えることは難しいため、一度は改善してもすぐにブラックな面が現れて従業員たちは苦しむことになるでしょう。

泣き寝入りをすることは悔しいですが、身体的・精神的な負担を減らすことを優先するならば、会社を辞めて新しい職場で働くことも視野に入れてみるのも一つの手。以下の手順に沿って行動を開始しましょう。

1.転職活動を始める

会社を辞めること以上に、仕事がなくなることは大きなストレスと感じてしまう可能性があります。次の職場を見つけてから会社を辞めることで、少しでも精神的な負担を軽減しましょう。

しかし、ブラック企業は労働時間が長いことが多いため、仕事をしながら転職活動をするのは容易なことではありません。希望の条件を入力すれば専門のエージェントが転職先を見つけてくれる「転職エージェントサイト」などを活用し、時間をかけずにブラックではない職場を見つけていきましょう。

2.就業規則規定日か2週間前までに伝える

雇用期間が決まっていない雇用契約を結んでいる場合は、退職を希望する日の2週間前までに退職届を提出すれば退職することができます。しかし、就業規則に退職の意思表示に関する規定がある場合は、その規定で定められた日までに退職届を提出しなくてはいけません。企業によっても異なりますが、2週間前~1か月前までに提出するようにと定められていることが多いので、早めに確認しておきましょう。

3.退職届の提出と業務の引き継ぎ

退職届とは会社側が受理した時点で退職が決まる書類です。似た言葉の退職願は、会社側が承諾した時点で退職が決まる書類で、会社側が受諾しない可能性もあります。

何の前置きもなくいきなり退職届を提出することは、上司によっては非常識と捉えることもあるかもしれません。丁寧に退職の手続きを進める場合は、まずは口頭で退職したいということを伝え、そのあとで退職願を提出し、会社側が承諾してから退職届を提出するようにしましょう。

ブラック企業では、会社側が退職届を受理しないケースも考えられます。その場合は、配達証明付き内容証明郵便で送付し、記録を残すようにしましょう。

退職届が受理されたら業務の引き継ぎを行いますが、ブラック企業では引き継ぎを行うことが難しいこともあります。相談できる上司や先輩、同僚がいる場合は、担当する業務を割り振り、退職した後も滞りなく業務ができるように配慮しましょう。

4.ハローワークで失業手当の手続き

手順の最後に、ハローワークで失業手当(雇用保険の失業給付金)の手続きについてを解説しましょう。

離職する前の2年間において12か月以上雇用保険の被保険者となっている場合は、失業手当を受給することができます。なお、自己都合による退職の場合、ハローワークで手続きを行ってから7日間の待機時間と3か月の給付制限があるので、早くても失業手当を受け取れるのは3か月と7日後です。

通常、企業に雇用されている場合は、雇用者本人が希望しなくても雇用保険の被保険者になります。しかし、ブラック企業の場合、雇用保険に加入していないことも。万が一、企業側が雇用保険に加入していない場合には、労働基準監督署に相談し、企業側に遡って加入してもらうように交渉しましょう。

ただし、先述の通り、自己都合による退職では失業手当を受け取れるのは早くても退職後3か月と7日後です。すでに転職先が決まっている場合や、失業手当を受け取る前に転職先が決まりそうな場合は、労働基準監督署に相談したり、企業側に雇用保険への加入を要請したりする必要はありません。

会社を辞めたいのに辞められないときは

ブラック企業では、予想外のことが起こり得ます。どんなに辞めたいと主張しても、上司や経営陣の受諾を得られないこともあるでしょう。会社を辞めたいのに辞められないときは、次の2つの手段を検討してみてください。

労働基準監督署と労働局に相談

辞める意思表示をしているのに辞められない場合、労働基準監督署に相談するのもひとつの方法です。労働基準監督署から、直接会社に指導をしてもらうことができます。

それでも、辞められないときは、労働基準監督署の上部組織である労働局に相談することも可能です。労働局は相談機関であって解決機関ではないため、場合にもよりますが、会社と話し合いの機会を持てるように仲介してもらえることもあります。

退職代行サービス・法律事務所に依頼する

会社に行くことが辛い場合は、民間の退職代行サービスを使って辞めることもできます。また就業規則で退職金の規定がある場合や、未払いの賃金がある場合は、弁護士に依頼することも検討してください。労務問題に強い法律事務所に相談をして、正当な退職金や賃金の支払いも請求しましょう。

ブラック企業を見分けるポイント【求人広告編】

せっかくブラック企業から抜け出すことができても、次の職場もブラック企業ならば意味がありません。求人広告からブラック企業を見分けるポイントを紹介しますので、ホワイトな職場に転職する参考にしてください。

常に大量の募集を行っている

業務拡大のための、一時的な大量雇用は珍しいことではありませんが、求人情報をいつチェックしても、大量募集を行っている企業には注意する必要があるでしょう。求人広告では「業務拡大のため社員を大規模募集!」と記載されていても、実際のところは、社員が大量に離職しているから募集をせざるを得ないのかもしれません。

もちろん、社員の離職率があまりにも高いということは、ブラック企業である可能性は濃厚です。そのような企業は会社訪問すると一見、活気があるように見えることがあります。

しかし、単に社員の入れ替わりが激しく、落ち着いて業務ができていない可能性もあるので、安易に転職を決めて後悔しないようにしましょう。

広告が精神論の言葉ばかり

求人広告に「やる気があればOK」「夢を追いかけたい人を応援します」「熱意のある人を求めています」など、具体的にはどんな業務をするのか分からない精神論の言葉ばかり並んでいる企業も、ブラック企業である可能性が濃厚です。

求人広告は本来、どのような業務をするのか、どのような適性が求められるのかが端的に記されているものです。具体性に欠ける言葉で濁した内容からも、企業側の「どんな仕事かは言いにくい」という気持ちが透けて見えます

精神論ばかりで怪しいと思いつつも、好条件で気になるときは、社内見学に行ってみましょう。実際に働いている社員たちがやる気にあふれ、夢と熱意を持って業務を行っているか、自分の目で確認してみてください。

ブラック企業を見分けるポイント【面接編】

求人広告でもブラック企業であることが読み取れず、応募の段階でも「なんか変だな」と感じなかった場合には、面接はブラック企業かどうかを知る最後のチャンスともなります。

ぜひ厳しく企業側をチェックして、ブラック企業に入社しないようにしましょう。

人物を見極めようとしない

面接とは、応募者の適性を見極めて、自社にふさわしい人材かどうかをチェックする機会です。面接官は、履歴書や職歴書に記載されている内容を調べ、応募者にいくつも質問をして、本当に一緒に働くことが双方にとって良い人物なのか探らなくてはいけません。

しかし、ブラック企業の面接では、応募者を知ろうとせずに「いつから来られる?」と、とにかく人員が足りない様子がうかがえることがあります。ひどい時には、面接に行った時点で「はい、採用!」といきなり仕事を任せられるケースもあるでしょう。

応募者の適性や資質を見極めようとしてくれない企業は、問題がある可能性が高く注意が必要です。あとでトラブルにならないためにも、入社しないほうが良いかもしれません。

社内の雰囲気が不穏・上下関係が厳しい

面接の際に、会社の雰囲気もチェックしてみましょう。従業員は皆生き生きと働いているでしょうか。もし、そこはかとなく不穏な雰囲気が漂っている場合や、怒声が飛び交っている場合、上司と部下の縦関係が露骨に見えている場合は、ブラック企業である可能性が高いと考えられます。

なお、ブラック企業では、不穏な雰囲気を悟られないように、社外で応募者の面接を行うことも少なくありません。面接場所として社外を指定されたときには、必ず「一度、御社を見学させてください」と社内見学を申し出るようにしましょう。間違っても、会社を見ることなく雇用契約を結ぶことがないように注意してください。

次は失敗しない!3つのコツ

求人広告でも面接でも、ブラック企業かどうかが見抜けないこともあるでしょう。また、ブラック企業に長期間にわたって勤めていたことにより感覚が麻痺し、転職先もブラック企業であるということに気付きにくくなっているかもしれません。

万が一、またブラック企業に就職してしまった場合でも、次の3つのコツを実践することで被害を最小限に抑えることができます。「ここもまたブラック企業かな?」と疑念を抱いたときは、ぜひ実践してください。

無理に長期間我慢しないこと

頭では辞めたいと思っていても、すぐに実行しない方は少なくありません。「この業務が終わったら退職届を提出しよう」「年度末までは耐えよう」「新しい社員が入るまでは我慢しよう」など理由をつけて離職を先延ばしにすることは、自分自身の体と心を痛めつけることに繋がります。

以上のことからも、先延ばしにするのは得策ではありません。ブラック企業の体質上、従業員を大切に育てようという意識がないことが多いため、従業員側が責任感を発揮して長く業務に従事することに対して感謝することもないに等しいからです。

離職率が高いと感じるときは理由を探ること

会社に1か月もいれば、「社員の入れ替わりが激しい」「定着率が低い」ということに気付くかもしれません。同期に入社した仲間たちも、いつの間にか半分も残っていないというようなケースもあるでしょう。離職率の高さに気付いたときは、まずその理由について探ってみてください。

あなた自身に不満がないのなら仕事を続けることも悪い選択肢ではありませんが、あなたも「このままでは病気になりそうだ」「ここはブラック企業に違いない」と危機感を覚えているならば、心身の被害が大きくなる前に離職を検討してみましょう。

早めに次を考えること

「ブラックだ、辞めたい」と考えたときは、すぐに頭を切り替えて、抜け出す方法について考えることも必要です。早めに転職活動を開始し、会社を辞める準備を進めていきしょう

あなたがどんなに会社に待遇改善を訴えても、ブラック企業ならば要求を受け入れることはありません。ブラック企業が急にホワイトになることはないということを肝に銘じて、早めに抜け出すことに注力してください。

最後に

ブラック企業とは、労働基準法が守られていなかったり、パワハラなどのハラスメントが横行していたりと、従業員にとって働きにくい環境の企業ということがわかりました。入社前にブラック企業を見抜くことも大切ですが、ついうっかりとブラック企業に入社してしまうことや、ブラックな体質がわからないように巧妙に隠している企業もあるので、注意が必要と言えるでしょう。

ブラック企業に関わった場合は、労務裁判に強い法律事務所に依頼して戦うこともできますが、交渉が長引き、今以上に疲弊した状態になる可能性もあります。会社を辞められない特別な事情がない限り、早めに会社と縁を切るほうが得策かもしれません。正しく権利を主張したうえで、次の転職先に進んでください。