「アプリ開発を依頼する際の注意点は?」
「事前にアプリ開発の注意点を把握して、スムーズに企画からリリースまで行いたい!」
アプリ開発の工程は多岐に渡り、開発会社を選んで頼めば終わりではありません。
しかし、初めてアプリ開発をする場合、何を注意して良いか分かりませんよね。
この記事では、アプリ開発を依頼する時の注意点を分野別に解説しています。
最後まで読めば、アプリ開発時に注意すべきことがすべてわかるでしょう!
1.アプリ開発を依頼する時の注意点を分野別に解説
アプリ開発を依頼する時の注意点を分野別に解説します。
- 自社の企画会議
- 制作会社を選定
- 担当者との要件定義
- 開発段階・テスト
- リリース
アプリ開発の依頼はかなり細かく分類され、それぞれに注意点があります。1つずつ説明するので、依頼の前に流れや注意すべきことを把握しておきましょう。
(1)自社の企画会議
自社の企画会議での5つの注意点を紹介します。
- アプリの概要をしっかり決める
- 開発期間の目安を決める
- 予算の設定をする
- 類似アプリがないか確認する
- アプリのジャンルによっては別途申請が必要
アプリ制作を成功させるにあたり、欠かせないことなので、しっかり覚えておくと良いでしょう。1つずつ説明します。
1:アプリの概要をしっかり決める
自社の企画会議での1つ目の注意点は、アプリの概要をしっかり決めることです。アプリの概要が決まっていないと、意図したアプリが作れません。
- 利用者
- 利用者数
- 目的
- デザイン
- 他システムとの連携の要/不要
これらを事前に話し合い、できるだけ具体的に要件を決め、企画書を作っておきましょう。事前にアプリの定義が決まっていれば、見積もりも正確に出やすく、また制作時に開発者との認識のズレが生まれづらくなります。
2:開発期間の目安を決める
自社の企画会議での2つ目の注意点は、開発期間の目安を決めることです。アプリの開発期間は、アプリの規模や制作方法によって異なります。事前にアプリの企画が決まっていれば、開発期間を大体概算できるでしょう。
また、開発期間を定めておくことで、その納期に間に合うよう開発会社を選べるようになり、選定作業も楽になります。
3:予算の設定をする
自社会議での3つ目の注意点は、予算の設定をすることです。アプリ開発にはかなりの費用がかかりますが、予算を決めておけば、その金額に応じて適正な金額で開発を行ってくれる開発会社が見つかりやすくなります。
また、予算が足りない場合は、補助金の制度を利用するなども検討できるでしょう。まずはアプリ開発にかける予算や回収期間等を考えておいてください。
4:類似アプリがないか確認する
自社会議ので4つ目の注意点は、類似アプリがないか確認することです。オープンでアプリをリリースする場合は、最悪著作権侵害に当たるケースがあります。アイデアが類似しているのは問題ないのですが、デザインやキャラクターが似ているとかなり危険です。リリース後に気づいて削除となれば、開発費用などは全て無駄になります。
自社で企画したアプリが、他社のものと似ていないかなどは事前に全てチェックしておきましょう。
5:アプリのジャンルによっては別途申請が必要
自社会議での5つ目の注意点は、アプリのジャンルによっては別途申請が必要なことです。例えば出会い系サイトは、届出や特別な記載が必要になります。また、位置情報を提供する場合は、個人情報に該当するため、データの保守作業等の申請も必要です。
単にアプリをリリースする作業だけでなく、自社で行う申請作業があることも忘れてはいけません。
(2)制作会社を選定
制作会社を選定する場合の3つの注意点を紹介します。
- 複数の候補を選び見積もりを取る
- 担当者との相性もチェックする
- 実績を確認する
アプリ開発を制作会社に依頼する時は、安易に決めてはいけません。3つの注意点を守り、適正価格と期間、クオリティを担保してくれる会社を選びましょう。
1つずつ説明していきます。
1:複数の候補を選び見積もりを取る
制作会社を選定する際の1つ目の注意点は、複数の候補を選び見積もりを取ることです。アプリ開発の費用は、依頼する制作会社によってもかなり違います。
そのため、安易に1つの企業のみに絞り込むと、法外な金額を請求されるケースも。事前に候補を絞っておき、自社の企画書を渡した上で見積もりを出してもらいましょう。予算の面と期間などを比較して、適切なアプリ制作会社を選んでください。
2:担当者との相性もチェックする
制作会社を選定する際の2つ目の注意点は、担当者との相性もチェックすることです。アプリ開発の際には、担当との入念な打ち合わせが必要になります。相性が合わないと、意思疎通が図れず、意図と違うアプリが出来上がるリスクがあるでしょう。
コミュニケーションがスムーズに取れる担当かどうかも確認してください。
3:実績を確認する
制作会社を選定する3つ目の注意点は、実績を確認することです。アプリ制作会社にも得意なジャンルがあり、実績を見れば経験の多い業種やアプリの種類がわかります。
例えば、小規模な顧客管理アプリのみを制作している会社に、いきなり大規模なゲーム開発を依頼しても制作がうまくいきません。
アプリ制作会社の過去の実績を、HPや担当者に聞いて開示してもらい、自社の作りたいアプリと似たものを作成した経験がある会社を選びましょう。
(3)担当者との要件定義
担当者との要件定義の際の5つの注意点を紹介します。
- 自社のイメージが伝わるよう資料を用意する
- 開発の目安についてスケジュールを作成してもらう
- 連絡頻度やチェックを入れる日程を入れてもらう
- 保守についての確認をする
- 守秘義務の確認をする
要件定義とは、アプリ開発の際に開発者と打ち合わせをして、アプリの内容を企画する会議のことです。
その際の注意点を説明します。
1:自社のイメージが伝わるよう資料を用意する
担当者との要件定義の1つ目の注意点は、自社のイメージが伝わるよう資料を用意することです。アプリ開発の企業は、アプリの制作自体のプロですが、自社の業務については知識がありません。
そのため、作りたいアプリのイメージが共有できず、見当違いのアプリを作ってしまうリスクがあります。
できるだけ自社内でアプリの利用目的等を決めて企画書を作り、また資料でイラストを用いるなどして、アプリのイメージを明確に伝えましょう。
2:開発の目安についてスケジュールを作成してもらう
担当者との要件定義の2つ目の注意点は、開発の目安についてスケジュールを作成してもらうことです。スケジュール作成は非常に重要で、自社でリリース日を確認、テストのために現場に連絡する目安になります。
スケジュールがないと、現在の進捗も把握できず、開発期間が長引く原因になるでしょう。事前に予定を組んでもらい、業務やリリース予定日を決める参考にしてください。
3:連絡頻度やチェックを入れる日程を入れてもらう
担当者との要件定義の3つ目の注意点は、連絡頻度やチェックを入れる日程を入れてもらうことです。アプリ開発は制作会社に丸投げせず、こまめに進捗確認した方が、のちの修正や認識のずれを訂正しやすくなります。
事前に連絡頻度などを決めておくと、ヤキモキせずにすみ、互いにストレスなく制作を進められます。
4:保守についての確認をする
担当者との要件定義の4つ目の注意点は、保守についての確認をすることです。保守作業とは、アプリ開発後のサーバー保守点検やアップデートなどのメンテナンス作業を意味します。
アプリ開発会社によっては、保守作業までセットになっている場合もありますし、別で料金が発生するケースもあるでしょう。
保守作業をお願いする場合は、「いくらくらいかかるのか」また、予算に合わない場合は別の会社を探しておく必要があります
5:守秘義務の確認をする
担当者との要件定義の5つ目の注意点は、守秘義務の確認をすることです。守秘義務とは、アプリ制作にかかる情報や企業の機密事項を守る契約。自社の機密を開示せねばならないアプリ制作において、守秘義務の確認は非常に重要です。
万が一機密を漏らしてしまった場合の賠償金や、訴訟になった際の管轄など、詳細に決めておきましょう。
(4)開発段階・テスト
開発段階・テストにおける2つの注意事項を紹介します。
- 密に連絡とり進捗を確認する
- 関連部署全体でテストを行う
開発中は制作会社に丸投げするのではなく、確認を怠らないことが大事です。テスト段階においても、上層部だけの意見のみでリリースを決めるのはオススメしません。
1つずつ説明します。
1:密に連絡をとり進捗を確認する
開発段階・テストにおける1つ目の注意点は、密に連絡をとり、進捗を確認することです。制作会社に丸投げしていると、万が一の修正や細かい指摘ができません。また、進捗が著しく遅れているなど、連絡が来なければ自社では把握ができない領域です。
事前に連絡頻度を決めているはずなので、しっかり進捗状況を把握するようにしましょう。
2:関連部署全体でテストを行う
開発段階・テストにおける2つ目の注意点は、関連部署全体でテストを行うことです。可能なら利用する現場の人間や、テストモニターをお願いしてください。まず、業務で社員が利用するアプリの場合は、現場で使えなければ無意味です。ボタンが押しづらい、連携作業が遅い、読み込みに時間がかかるなど、不具合が発生する可能性はあります。事前に現場で確認しておけば、上層部では気付きづらい軽微な不具合に気づいてもらえるでしょう。
またオープンでアプリをリリースする場合は、利用者ターゲットに近い社員、またはテストモニターを使うのがオススメです。無料アプリの場合は、ユーザーは些細なきっかけで離脱します。課金ボタンが分かりづらい、マイページの使い方が分かりづらいなど、アプリを消される原因になりかねません。
リリース後の修正を減らすためにも、テスト段階でテストは慎重に行いましょう。
(5)リリース
リリース後の3つの注意点を紹介します。
- 実際に現場職員にテストしてもらい不便な点をリスト化する
- 追加開発が必要かどうかチェックする
- アプリストアのリリースは自社で行うことが多い
アプリ開発は、リリースしたら終わり、というわけではありません。1つずつ注意点を説明していきます。
1:実際に現場職員にテストしてもらい不便な点をリスト化する
リリース後の1つ目の注意点は、実際に現場職員にテストしてもらい、不便な点をリスト化することです。
事前にテストはしていますが、実運用においてトラブルが発生する可能性があります。例えば、売り上げリストの管理アプリを使っているが、出力するとエラーを吐き出すなど、実運用しないと分からない点です。修正が必要かどうかを判断し、業務に必須な内容であれば、追加開発をせねばなりません。
まず修正をかけるかの判断のために、現場の意見を聞きましょう。
2:追加開発が必要かどうかチェックする
リリース後の2つ目の注意点は、追加開発が必要かどうかチェックすることです。現場から出た不便な点のリストや、ユーザーからのフィードバックが参考になります。修正が必要な部分を見極めて、追加開発を行うかの判断をしましょう。
追加開発には当然費用がかかりますので、費用対効果を検証して、回収期間等の考察も必要です。
3:アプリストアのリリースは自社で行うことが多い
リリース後の2つ目の注意点は、アプリストアのリリースは自社で行う場合が多いことです。アプリストアへの登録も請け負う開発会社もありますが、大概は自社で審査に出します。
リリース後にオープンにするためには、App StoreやGoogle Playへの登録が必要です。登録や審査申請を行い、アプリの審査を受けましょう。
また、代行してもらえる場合は追加費用が発生する可能性があるので、開発会社に確認してみてください。
最後に
アプリ開発の注意点について説明しましたが、流れと自社で行うべき事項をリストアップできたのではないでしょうか。
アプリ開発は時間も費用もかかるので、事前準備が大切です。全ての工程において積極的にクライアントが関わることで、意図通りの理想のアプリを作り上げられます。
初めてのアプリ開発でも、今回記載した注意点を守れば、スムーズに依頼ができるでしょう。注意点を意識してアプリ開発を行い、思い通りのアプリを作りましょう!