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手形とは?約束手形の仕組みと基本用語をわかりやすく解説

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公開日: 2021.06.07
更新日: 2021.06.09

手形とは「約束手形」とも呼ばれ、現金の代わりに企業間の取引に用いられるものです。日本の経済社会では、多くの取引が手形や小切手で行われています。

本記事では、そもそも手形とは何なのかといった仕組みを詳しく解説。小切手との違いや基本用語もあわせて紹介します。

目次
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手形とは?

手形とは、企業同士の取引で現金の代わりに用いられる書面です。記載した金額を、約束した期日に支払うことを意味します。

金額を記載するのは、振出人と受取人の欄を設けた「約束手形」と呼ばれる券面です。現金の代わりに利用するものとして「小切手」もあげられますが、現金化のタイミングや発行の条件は異なります。

振出人と受取人

振出人は手形を作成する人であり「記載した金額を、支払期日に支払場所にて支払う」と約束する側です。受取人は、振出人の仕入れ先や仕事の依頼先にあたります。本来であればすぐに支払われるはずの代金を、手形によって一定期間後に受け取ることを了承する側です。

約束手形の上部には、受取人の名前に続き金額を記載します。振出人欄には、名前のほか住所の記載と銀行印の押印が必要です。

手形を発行する目的と社会的役割

手形には、企業間の取引をより安全かつ確実にする目的があります。企業間の取引は、一般の買い物に比べ金額が大きく、相手が遠方にいるケースが多いからです。

現金のやり取りでは、届けるまでに紛失したり、金額を数え間違えたりしてしまうかもしれません。そのため、企業の取引の多くは、預金口座を用いた手形や小切手による決済が行われます。

預金口座は、銀行が個人や企業に提供する決済手段のひとつです。また、銀行は経済社会の流れを担う重要な機関でもあります。

預金口座への入金や引き落としという手続きを介する手形は、銀行を通じ、経済社会全体を支える役割を担っているともいえるでしょう。

手形と小切手との違い

混同されやすい手形と小切手には、以下の2つの違いがあります。

  • 現金化のタイミング
  • 発行するための条件

前述したように、手形は、振出人が受取人に対し一定期間後の支払いを約束するものです。一方、小切手は、受取人の都合に合わせて現金化できるという違いがあります。

そのため、振出人の預金口座には、いつでも引き落としに対応できる残高が必要です。支払いまで猶予がある手形は、預金残高がなくても発行できます。

「現在は資金がなくても、後日必ず支払いをする」ということを約束する手形は、振出人と受取人双方の信用のもとに成り立つ仕組みだといえるでしょう。

手形はいつ現金化できるのか

振込人が決められた期日に支払できないときには「手形のジャンプ」という方法が用いられます。「手形割引」の仕組みと合わせ、手形の現金化に関する項目を確認していきましょう。

手形サイトと支払いサイト

手形の発行日から支払期日までの間には「手形サイト」と「支払いサイト」と呼ばれる期間があります。

「手形サイト」は、手形に書かれた発行日から支払期日までの期間です。「支払サイト」は、企業の締日から支払期日までの日数を意味します。

手形を受け取った場合は売上金がすぐに入金されないため、受取人は各サイトの日数を踏まえて資金繰りを計画する必要があります。

手形のジャンプとは

「支払い期日が迫っているのに口座に資金が用意できない」という場合は、取引先に支払期日の変更を承諾してもらう必要があります。手形の期日を変更する「手形のジャンプ」は、支払いが滞る「不渡り」を回避するための方法です。

「手形のジャンプ」では、振込人は今ある手形の期日を訂正するほか、新しい手形を発行します。期日の違う新しい手形を発行する際は、2重払いを防ぐためにも古い手形を忘れずに取り戻すよう心がけましょう。

手形割引とは

手形は小切手と違い、すぐに現金化できないという特徴があります。しかし、受取人の事情によっては、資金を早く調達したいケースもあるかもしれません。そのような場合は「手形割引」を利用できます。

手形割引とは、手元にある手形を銀行に買い取ってもらう方法です。受取人は、手取りの額面から利息や手数料を差し引いた金額を銀行から受け取ります。

手形割引を利用するためには、銀行や金融機関による審査が必要です。振出人と受取人、裏書人の信用状態によって割引率は変動します。

手形を支払いに利用する

手形の譲渡は「手形の裏書」または「裏書譲渡」とも呼ばれます。手書きを譲渡する際、手形の裏側に必要事項を記入する必要があるからです。企業として避けたい「不渡り手形」の仕組みと合わせ、手形に関するお金の流れを確認しておきましょう。

裏書譲渡とは

裏書譲渡は、取引先から受け取った手形を自社の支払いに用いる方法です。たとえば、A社の手形が手元にあるB社が、C社から商品を仕入れたとします。この場合、B社はA社の手形をC社へ渡す形で、決済を完了させることが可能です。

C社は受取手形として裏書された手形を処理し、支払期日に資金を受け取ることができます。

不渡り手形を出すとどうなるか

前述したように、手形による取引は企業間の信頼のうえに成り立っています。そのため、約束した期日に支払いが滞ると手形は不渡りとみなされ、取引先や銀行からの信用を失ってしまうのです。

6ヵ月以内に2回不渡りを起こした場合は、事実上の倒産とみなされます。手形交換所から当座取引停止処分を受け、その後2年間は当座預金による取引ができなくなるため注意が必要です。

最後に

不渡りが続くと倒産へとつながるため注意が必要です。手形の現金化の流れや利用法を正しく理解したうえで、取引やビジネスに活用していきましょう。