今や多くの企業が導入しているBIツール。企業に埋もれているデータを抽出・分析し『見える化』してくれるとても有益なツールです。が、企業によって抱える問題や改善点、目指す目標などが異なるため、自社にマッチしたツールを選ぶのは簡単ではありません。
そこで本記事では、BIツールを選ぶ10のポイントと合わせて、おすすめのBIツール28選を紹介します。
種類が多すぎて選択に悩むBIツールですが、この記事を読めば自社に最適なBIツールを効率的に比較することができますよ。
BIツールとは
BIツール(Business Intelligence)とは、企業が持っている膨大なデータを分析・見える化し、その分析結果を経営意思決定に役立てることをサポートするシステムの総称です。
ビジネスは鮮度が命!企業が迅速かつ精度の高い意思決定をするのを助けるデータ分析ツールであるBIツールは、状況の正確な把握を可能にするだけでなく、問題や課題の原因の追究・解明、さらに改善へのアプローチも可能にしてくれます。そのため、BIツールは企業を動かすTOPだけでなく、現場の責任者や一般社員にとっても有益なツールとなります。
基本的に次の5種類の機能を有しているものがほとんど。
- ダッシュボード機能
- OLAP分析機能
- データマイニング機能
- シミュレーション機能
- レポート機能
それらを元にBIツールが用いられるのは次のシーンです。
- 経営分析
- 財務分析
- 営業分析
- 売り上げ分析
- 人事データ分析
- 予算管理
- 帳票自動作成
膨大なデータを必要な項目から集計・分析し、可視化してくれるBIツールはビジネスの発展に多大な貢献をしてくれるツールです。
BIツールの選び方
次に、BIツールの選び方の10のポイントを解説します。
(1)料金
(2)初期費用
(3)他システムとの連携
(4)形式
(5)利用可能ユーザー数
(6)マルチデバイス対応
(7)動作環境
(8)レポート機能
(9)無料トライアル
(10)分析機能
BIツールを導入した場合に問題となることが多いのが、BIツールを使う側の知識です。
いくら精度・有益度の高いBIツールを導入しても、扱う側に活用するだけの技量がなければ宝の持ち腐れとなってしまうのは明らか。そのまま使われなくなって無駄となってしまっては元も子もありません。
そこで、せっかくのBIツールを活用するために次のポイントをチェックして選びましょう。
(1)料金
クラウド型は低価格で利用できるのが魅力ですが、月額料金・年間保守料などが掛かります。またライセンス料が掛かるものの場合、ユーザー数によってはかなり高額になります。
BIツールはビジネスの発展のために役立つツールですが、それを利用するためのコストが掛かりすぎてしまっては足を引っ張ることになりかねません。
毎月の予算に合ったBIツールを選びましょう。
(2)初期費用
BIツールはランニングコストだけでなく、イニシャルコストにも注意して選びましょう。幸いなことに、クラウド型が増えたことで初期費用が無料もしくは定額で始められるサービスが増えています。
しかし、有料のところもあるので、導入初期段階でどれだけ必要なのかも必ずチェックしましょう。
(3)他のシステムとの連携
BIツールを利用して自社にあるデータだけを抽出して分析をするよりも、それ以外のツールも組み合わせることでより精度の高い分析ができます。またそのデータを利用して別のツールに活かせばさらに有益に活用できます。
このように連携機能が豊富なBIツールを1つ導入することで、様々な方面に大きなメリットが得られることに。
導入前に連携できるシステムについても確認しておきましょう。
(4)形式
現在の主流は導入しやすく既存システムに影響の少ないクラウド型です。クラウド型は導入コストも低く、月額費用もおさえることができる上に、インターネット上にデータベースがあるのでネット環境があればいつでもどこでも必要なデータを取り出して確認することができるメリットもあります。
他方、オンプレミス型にもカスタマイズしやすいなどのメリットがあります。
自社にはどちらが利用しやすいかを考えて選びましょう。
(5)利用可能ユーザー数
BIツールは、サーバーごと、ユーザーごとなどサービスによって利用できる人数が変わります。せっかくのデータを生かすなら、やはり利用可能ユーザー数が多いほうが何かと便利です。
オプション(有料)で利用可能ユーザー数を増やすこともできるので、BIツールを利用する人数とコストを考えて、最適なプランがあるものを選びましょう。
(6)マルチデバイス対応
ビジネスにBIツールを活用するシーンの1つとして、外出先が挙げられます。
外出先で取引先を説得する材料として、あるいは提案プランとして分析したデータを活用するならスマホやタブレットでも利用できるマルチデバイスがマストです。また、パソコンのない会議室などでもマルチデバイスなら安心。
いつでもどこでもデータを味方につけられるよう、スマホやタブレットに対応しているBIツールを選ぶのがおすすめです。
(7)動作環境
BIツールを導入する前に必ず確認しておきたいのが動作環境です。ツールが必要とする環境を満たしていないと利用できません。せっかく導入したのに、使えるデバイスと使えないデバイスがあるというのではいかにも不便です。
また、BIツールを利用し始めたはいいものの、使えるデバイスが少なくて古いデバイスを一新する必要に迫られ、思わぬ支出になってしまうのも残念。
有効に使えるように、動作環境を確認しておきましょう。
(8)レポート機能
ダッシュボードなどで共有した情報を、必要なデータに絞って利用するのがレポーティングです。データを収集するだけではなく、目的に合わせて絞込み、可視化することでより必要な情報を迅速に入手することができます。
このレポーティングが短時間にできれば、その後の分析も適切な情報に基づいて行うことができますし、分析が早ければそれだけ経営や現場での意思決定も早くなります。つまり、BIツールのレポート機能は、データを生かす上で最も重要なベースとなる部分です。
そのため、BIツールを選ぶ際はレポート機能があるもの、しかも情報を取捨選択して必要なものだけでレポーティングが誰でも簡単にできるものを選びましょう。
(9)無料トライアル
実際に使ってみないと、わかりやすさや使いやすさは理解できません。どれだけ有能なツールでも、利用する全員が使いこなせるものでなければ意味がないのです。
そのため、ツールの購入前に各々が実際に使って試せる無料トライアルが用意されているBIツールを選びましょう。
(10)分析機能
単なる数字の集合だったデータを意味のある形で『見える化』しても、それが意味するところを読み取ることができなければBIツールを導入した意味がありません。しかし、統計学などの知識がないとデータだけを見ても理解しづらいもの。
そこでBIツールに分析機能が付いたものを選ぶと、誰でもその数字が表すポイントを正確に理解することができます。
分析したら終わりではなく、分析したものを経営や現場に確実かつ効率的に生かすために、分析機能がついたBIツールを選びましょう。
おすすめのBIツール28選
次に、企業の成長に大きく役立つおすすめBIツール28選を紹介します。
BIツールはただの数字の集まりを、経営戦略や業務の効率化に役立つ強力な武器に変える魔法のようなツールです。企業の目的にあったBIツールを見つけて、今以上の発展に役立てましょう。
Sactona
- 料金
- 要問い合わせ
- 料金
- 要問い合わせ
- 初期費用
- 要問い合わせ
- 料金プラン
- 要問い合わせ
- 初期費用
- 要問い合わせ
- 初期費用
- 要問い合わせ
- 他システムとの連携
- ○
- 無料お試し期間
- ○(期間は要問い合わせ)
- 無料トライアル
- ×
- 導入方法
- クラウド、オンプレミス型
- システムの導入タイプ
- クラウド型
- 形式
- オンプレミス(パッケージ) ・クラウド
- 利用可能ユーザー数
- 無制限
- 対象従業員数
- 全ての規模に対応
- 対応OS
- 要問い合わせ
- 予算管理
- ○
- マルチデバイス対応
- ○
- 導入までにかかる期間
- 要問い合わせ
- 在庫管理
- ×
- 動作環境
- nternet Explorer 11、Edge、Google Chrome、Mozilla Firefox、Safari
- 入力フォームのカスタマイズ
- 〇
- 目安となる従業員規模
- 全ての規模に対応
- レポート機能
- ○
- アラート機能
- ×
- 他システムとの連携
- ○(Microsoft)
- 他のサービスと連携
- 要問い合わせ
- 無料トライアル
- ×
- 経費精算
- ×
- 分析機能
- ○
- サポート体制
- 〇(アドバイザリーサービス)
GoodData【株式会社サムライズ】
- 料金
- 40,000~
- 初期費用
- 0
- 他システムとの連携
- ○
- 形式
- クラウド
- 利用可能ユーザー数
- 無制限
- マルチデバイス対応
- ○
- 動作環境
- 要問い合わせ
- レポート機能
- ○
- 無料トライアル
- ○
- 分析機能
- ○
Actionista!【JustSystems Corporation】
- 料金
- 要問い合わせ
- 初期費用
- 0
- 他システムとの連携
- ○
- 形式
- クラウド
- 利用可能ユーザー数
- プランにより異なる
- マルチデバイス対応
- ○
- 動作環境
- Microsoft Windows Server® 2019 Standard / DatacenterM・icrosoft Windows Server® 2016 Standard / Datacenter・Microsoft Windows Server 2012 R2 Standard / Datacenter・Microsoft Windows Server 2012 Standard / Datacente
- レポート機能
- ○
- 無料トライアル
- ○
- 分析機能
- ○
Dr.Sum【ウイングアーク1st株式会社】
- 料金
- 要問い合わせ
- 初期費用
- Dr.Sum Cloud Small:250,000 Dr.Sum Cloud Medium:500,000 Dr.Sum Cloud Large:2,000,000
- 他システムとの連携
- ○
- 形式
- クラウド
- 利用可能ユーザー数
- 要問い合わせ
- マルチデバイス対応
- ○
- 動作環境
- Microsoft Windows Server 2019(64bit)・Microsoft Windows Server 2016(64bit)・Microsoft Windows Server 2012 R2(64bit)・Microsoft Windows Server 2012(64bit)
- レポート機能
- ○
- 無料トライアル
- ○
- 分析機能
- ○
MotionBoard【ウイングアーク1st株式会社】
- 料金
- 月30,000~
- 初期費用
- 100000
- 他システムとの連携
- ○
- 形式
- オンプレミス(パッケージ) ・クラウド
- 利用可能ユーザー数
- 要問い合わせ
- マルチデバイス対応
- ○
- 動作環境
- 要問い合わせ
- レポート機能
- ○
- 無料トライアル
- ○
- 分析機能
- ○
dataFerry【株式会社データビークル】
- 料金
- 要問い合わせ
- 初期費用
- 要問い合わせ
- 他システムとの連携
- ○
- 形式
- オンプレミス(パッケージ) ・クラウド
- 利用可能ユーザー数
- 要問い合わせ
- マルチデバイス対応
- ○
- 動作環境
- Chrome、Microsoft Edge(Chromium版)の最新バージョン
- レポート機能
- ○
- 無料トライアル
- ○
- 分析機能
- ○
Pentaho【日立】
- 料金
- 要問い合わせ
- 初期費用
- 要問い合わせ
- 他システムとの連携
- ○
- 形式
- クラウド
- 利用可能ユーザー数
- 要問い合わせ
- マルチデバイス対応
- ○
- 動作環境
- Microsoft Internet Explorer® 11/Google Chrome 64/Google Chrome 65/Microsoft Edge 40.15063/Microsoft Edge 41.16299.248.0/Mozilla Firefox 58/Mozilla Firefox 59
- レポート機能
- ○
- 無料トライアル
- ○
- 分析機能
- ○
SkyLink【イースト株式会社】
- 料金
- SkyLink Ver.13 for Desktop:84,000 SkyLink Ver.13 for Web:600,000
- 初期費用
- 0
- 他システムとの連携
- ○
- 形式
- オンプレミス(パッケージ) ・クラウド
- 利用可能ユーザー数
- 無制限
- マルチデバイス対応
- ○
- 動作環境
- 各SkyLink環境より異なる
- レポート機能
- ○
- 無料トライアル
- ○
- 分析機能
- ○
WebFOCUS 【株式会社アシスト】
- 料金
- 要問い合わせ
- 初期費用
- 0
- 他システムとの連携
- ○
- 形式
- クラウド
- 利用可能ユーザー数
- 無制限
- マルチデバイス対応
- ○
- 動作環境
- 要問い合わせ
- レポート機能
- ○
- 無料トライアル
- ○
- 分析機能
- ○
MicroStrategy 【マイクロストラテジー・ジャパン株式会社】
- 料金
- 要問い合わせ
- 初期費用
- 要問い合わせ
- 他システムとの連携
- ○
- 形式
- オンプレミス(パッケージ) ・クラウド
- 利用可能ユーザー数
- 要問い合わせ
- マルチデバイス対応
- ○
- 動作環境
- 要問い合わせ
- レポート機能
- ○
- 無料トライアル
- ○
- 分析機能
- ○
i-MATRIX【LG日立】
- 料金
- 要問い合わせ
- 初期費用
- 0
- 他システムとの連携
- ○
- 形式
- クラウド
- 利用可能ユーザー数
- 要問い合わせ
- マルチデバイス対応
- ○
- 動作環境
- Internet Explorer・Microsoft Edge・Google Chrome
- レポート機能
- ○
- 無料トライアル
- ○
- 分析機能
- ○
Sisense【株式会社ギャプライズ】
- 料金
- 要問い合わせ
- 初期費用
- 要問い合わせ
- 他システムとの連携
- ○
- 形式
- クラウド
- 利用可能ユーザー数
- 要問い合わせ
- マルチデバイス対応
- ○
- 動作環境
- 要問い合わせ
- レポート機能
- ○
- 無料トライアル
- ○
- 分析機能
- ○
Market Analyzer™ 【技研商事インターナショナル株式会社】
- 料金
- MarketAnalyzer™ cloud 1ライセンス:年1,800,000 MarketAnalyzer™ cloud 5ライセンス:年3,600,000 MarketAnalyzer™ cloud 10ライセンス:年5,400,000
- 初期費用
- 550000
- 他システムとの連携
- ○
- 形式
- オンプレミス(パッケージ) ・クラウド
- 利用可能ユーザー数
- 要問い合わせ
- マルチデバイス対応
- ○
- 動作環境
- 要問い合わせ
- レポート機能
- ○
- 無料トライアル
- ○
- 分析機能
- ○
dataDiver【株式会社データビークル】
- 料金
- 要問い合わせ
- 初期費用
- 要問い合わせ
- 他システムとの連携
- ○
- 形式
- オンプレミス(パッケージ) ・クラウド
- 利用可能ユーザー数
- 要問い合わせ
- マルチデバイス対応
- ○
- 動作環境
- Chrome、Microsoft Edge(Chromium版)の最新バージョン
- レポート機能
- ○
- 無料トライアル
- ○
- 分析機能
- ○
データスタジオ@WEB 【株式会社 DTS】
- 料金
- データスタジオ基本PKG:1,500,000/サーバ ユーザー無制限ライセンス:3,000,000/サーバ 製品保守費用 (初年度~):15%/年
- 初期費用
- 0
- 他システムとの連携
- ○
- 形式
- クラウド
- 利用可能ユーザー数
- 要問い合わせ
- マルチデバイス対応
- ○
- 動作環境
- nternet Explorer 11、Edge、Google Chrome、Mozilla Firefox、Safari
- レポート機能
- ○
- 無料トライアル
- ○
- 分析機能
- ○
軽技Web【富士電機株式会社】
- 料金
- 1980000
- 初期費用
- 0
- 他システムとの連携
- ○
- 形式
- クラウド
- 利用可能ユーザー数
- 無制限
- マルチデバイス対応
- ○
- 動作環境
- IE11・Chrome・Microsoft Edge chromium
- レポート機能
- ○
- 無料トライアル
- ○
- 分析機能
- ○
最後に
スピードが求められるビジネスの現場。ベストな経営戦略の考案・業務の効率化、問題の早期解決など、データを収集して可視化・分析してくれるBIツールで得られるメリットは計り知れません。
BIツールは利用する人数やデータ量が多くなればなるほど導入にかかるコストは嵩みますが、利用する全ての社員がBIツールをビジネスの現場で活用することができれば、それ以上の利益が得られるはず。
ぜひ自社にマッチしたBIツールを選び、ビジネス・企業の発展にお役立てください。