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部下の育成方法をタイプごとに解説!頼れる上司になる方法もご紹介

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公開日: 2021.04.03
更新日: 2021.04.03

部下の育成方法に正解はありません。育成する前に部下をじっくりと観察し、部下の特性に合ったアプローチで丁寧に育てていく必要があります。部下のタイプごとのアプローチ法と部下の育成に活用できる手法、注意すべきポイントについてまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

目次
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部下の育成方法をタイプごとに紹介

褒めることで伸びる人もいますが、逆に褒めると慢心して成長を止めてしまう人もいます。部下を4つのタイプに分け、それぞれの特性に応じた育成方法について見ていきましょう。

【独立型】個人目標を明確に設定する

独立心が強く、周囲から影響を受けにくい性格の人は、普段から自分で目標を立て、目標達成に向かって努力し続けます。このような性格の部下は、グループにおける到達目標を決めてもあまりやる気を示しません。部下個人の目標を明確に設定することで、意欲を示し、目標達成に向かって頑張るようになります。

チームで何かを目指している場合にも、独立型の部下には個人的な目標を定めると良いでしょう。例えば部下が販売促進チームに属しているならば、チーム全体としての目標を定めるだけでなく、部下個人にも「市場調査は君がまとめてくれないか」と目標を課すことができます。

【協調型】グループ目標を設定する

目標達成よりも仲間と協力することに重きを置く性格の人は、助け合うことや特定の行動を誰かと共にすることに対して大きな喜びを感じます。

このような性格の部下に、個人的な目標を定めてもあまりやる気を示してくれないでしょう。部下個人の目標を設定するよりは、グループでの目標を設定することでやる気を示し、持てる力を十二分に発揮するようになります。

注意しなくてはいけないのは、このような性格の部下は「チーム内で競う」というスタイルが苦手であるということです。例えば営業成績などを壁に張り出すならば、目立った成果を出さないようにあえて手を抜くことがあります。

協調型の部下に本来の力を発揮させるためには、誰がどの程度の成果を出しているのか分からないシステムを作る必要があるでしょう。

【探求型】自分比で目標を設定する

好きなことに対してはとことん頑張れる人には、個人における到達目標やグループ目標を設定してもあまりやる気を引き出せないことがあります。部下にとっては目標を達成することより、どれほど深く掘り下げるかが重要なため、自分比で目標を設定することがやる気を引き出すポイントになるでしょう。

例えば「今月は3件以上の新規クライアントを獲得する」という目標を設定するのではなく、「今月は先月よりも5%多くのクライアント候補に会い、当社のシステムに共感してもらう」という自分比での成長が見える目標を設定するならば、部下は熱意を持って営業活動に取り組みやすくなります。

もちろん、評価する際も結果に対して褒めるのではなく、先月よりも何が良かったのか、何が劣ってしまったのかといった「自分比」を意識することが大切です。

【勝負型】ライバル比で目標を設定する

勝負が好きな部下には、ライバルを設定することでやる気を引き出しやすくなるでしょう。このようなタイプの部下には、昔ながらの営業成績を壁に張り出すといったスタイルが有効で、自分の成果が良いかどうかという絶対評価よりは、自分の成果が他人の成果と比べてどうかという相対評価が気になります。

ただし、ライバルの設定には注意が必要です。勝負型の部下はライバルよりも好成績を出そうと頑張りますが、ライバルのレベルが自分と釣り合っておらず、努力をしなくても勝てる状態のときには本気を出そうとしません。

また、釣り合っていても常に少し自分が上回る場合もライバルへの興味を失ってしまい、本気を出さずに手を抜くようになることがあります。そのため、常に力が拮抗あるいは相手のほうが少し上回るライバルを設定し、実力がついてきたらさらに上位のライバルを設定することで、継続的なやる気を引き出すようにする必要があります。

部下の育成計画に使える3つの手法

部下の性格を見極めて目標設定を行ったら、次は具体的に部下を育成していきます。部下の育成計画に使える手法としては、次の3つが一般的です。

1.OJT

OJTとは、特別なトレーニングやセミナーによってスキルを習得させるのではなく、業務を通して学んでいくスタイルのことです。例えば営業の方法をマニュアルや勉強会で教えるのではなく、上司や先輩社員と実際に営業に行き、部下自身の目で見ること、あるいは部下自身が挑戦してみることで学んでいきます。

最初はもちろん、うまくいかないことも多いでしょう。しかし、単に座学として学ぶより実践的なため、「このようなときにはこう答えれば良いんだ」「その場で答えられないときは、一旦持ち帰れば良いんだ」というような気付きを得、早いタイミングで部下が一人で行動できるようになります。

近年では新入社員向けにOJTがカリキュラムとして、最初から設定されている会社も少なくありません。

なお、OJTは業務を通して学びますが、放置しても良いということとは違います。OJTを実践している部下に注目し、必要に応じて指導し、部下の疑問に即座に応える上司あるいは先輩が必要です。そのため、部下が配属された場所に手の空いた社員がいない場合には、OJTを実践しにくくなることがあります。

2.Off-JT

業務とは切り離された学びの時間を持つことをOff-JTと言います。例えば、新入社員や特定の社員を対象とした研修や講習会などはOff-JTです。また、仮定の課題にグループで取り組むグループワークも、Off-JTにあたります。

Off-JTでは仕事に必要な知識やケースごとの対応法を学びますが、実践で活用できるかは未知数です。しかし、OJTではすべてのケースを網羅することが難しいため、Off-JTで特殊なケースにおける対応法や知っておくほうが良いと思われることに対しての知識の習得をしておくことは有意義といえるでしょう。

3.セミナー等の外部研修

OJTやOff-JTも、基本的には社内で行います。しかし、企業規模が小さく社内だけで育成教育を行えない場合や、社内では学べない機会を得たいときは、外部でセミナーや研修を受けることもあるでしょう。

他の会社の人々と接することでやる気が引き出されるだけでなく、社内では得られない気付きを得られることもあります。また、特殊なスキルを習得する場合も、外部研修は必要といえるでしょう。

部下の育成で注意すべき4つのポイント

部下の育成を行うにあたって、注意すべきポイントを紹介します。

1.無理のない目標設定

目標を設定する際には、「高すぎず低すぎない目標」を定めることに注意しましょう。あまりにも目標が高いと部下によってはモチベーションを維持することができず、また、「努力目標でしょう?実際の目標ではない」と勝手に決めつけてしまうこともあります。

反対に目標が低すぎる場合や簡単すぎる場合も、部下のやる気を引き出せません。それどころか、「私はあまり会社に期待されていないようだ」と落ち込み、仕事全般に対して前向きな気持ちを持てなくなってしまうこともあります。

2.こまめにコミュニケーションを取る

目標を設定して育成を開始したとしても、その後は放置するならばどうでしょうか。部下は「次はどうすれば良いのだろう」と戸惑ったり、「放っておかれているのかな?」と不安になったりして、継続的な努力を怠るようになるかもしれません。

部下を育成するためには、目標を設定したときはもちろんのこと、特別な目標を設定していないときもこまめにコミュニケーションを取り、部下の気持ちを把握しておく必要があります。部下との信頼関係が強固になると、部下のやる気を引き出せるだけでなく、「いつも見守っていてくれるから」と部下は大きな安心感を得て、自発的に行動するようになるでしょう。

3.部下自身に考えさせる

教育する者と教育される者の関係は、常に一方的であってはいけません。いつも上司が手取り足取り教えてばかりいると、部下は自分で考えることを放棄し、分からないことやトラブルがあるときは「どうすれば良いですか?」と指示を求めてやってくるようになります。

分からないときやトラブルが起こったときに上司を頼るのは悪いことではありませんが、本来ならば部下自身で考え、どうしても解決法が見つからないときだけに頼るべきです。すぐに頼ってしまうくせをつけてしまうと、部下自身の成長が見込めません。

上司も部下に聞かれたからといってすぐに答えを教えるのではなく、解決に導くヒントや考え方のコツを伝えるようにしましょう。

4.良い点を見つけて褒める

部下のモチベーションを維持するためにも、良い点を見つけて、褒めるようにしましょう。何人もの部下を育成した経験のある上司なら「ちゃんと成長しているな」ということはすぐに分かりますが、指導される側の部下にとっては毎日の課題をこなすだけでも精一杯なので、自分自身が何をできるようになっているのか客観的に評価することは困難です。

上司がいち早く進歩や変化に気付き、「話すときの態度が堂々としてきた」「声が聞き取りやすくなった」などの数字では出にくい部分に注目して褒めていきましょう。

信頼される上司になるための3つのポイント

部下を育成するためには、部下との間に信頼関係を築く必要があります。信頼関係があれば部下も上司を信じて自己鍛錬を行えるようになり、分からないときやトラブルが起こったときも隠さず相談してくれるようになるでしょう。信頼関係を築くために必要な、3つの要素を紹介します。

1.部下の隠れた努力を評価する

部下が上司を信頼するためには、「うちの上司はきちんと見てくれている」ということを理解している必要があります。自己主張の激しい部下や華々しい成果を上げている部下だけを見て、そうではない部下を見ていないならばどうでしょうか。

大人しい性格やコツコツと努力を積み重ねるタイプの部下は、徐々に「うちの上司は努力を評価してくれない」ということに気付き、何かトラブルが起こっても上司以外に相談しようとするかもしれません。

すべての部下から信頼を得るためにも、自己主張する性格かどうかに関わらず公平に目を配り、分かりやすい成果や努力だけでなく隠れた努力にも注目し、適切に評価することが必要です。

また、公平に声がけすることも大切な要素といえるでしょう。人間ですからやはり積極的に上司と関わろうとする部下に目が行ってしまいますが、それでは公平に部下と接しているとはいえません。

あまり自分から話さない部下に対して積極的に声がけをし、それに加え、積極的に関わろうとしている部下にも上司のほうからも声がけし、部下の性格に関わらず上司からの関わりが一定量になるように配慮しましょう。

2.部下の意見に耳を傾ける

知識も経験も不足している状態の部下であっても、上司が一方的に教えるという態度を取ってしまうと信頼関係は築けません。上司と部下の間で教える人・教わる人という役割分担ができてしまうなら、部下は上司を信用して頼るのではなく、教えてくれる人として頼るようになり、距離を置いた付き合いをするようになります。

部下に信頼してもらうためにも、一方的に教えるのではなく、部下の意見に真摯に耳を傾けるようにしましょう。新たな気付きを得られたときには、「なるほど。それは気付かなかった」と素直に感想を口にし、部下の話す意欲を刺激するようにします。

3.誰であっても悪口は言わない

すべての部下に公平に接するためにも、誰であっても悪口は言わないようにしてください。悪口あるいは特定の人を対象としたネガティブな発言をすると、部下は「あの上司は信用ならない人だ」と判断し、心を閉ざすきっかけとなります。

例えば部下が成果を上げたときに、「さすがだ。〇君よりも早く結果を出した」というような露骨な比較をすることはないと思われますが、「さすがだ。新入社員の中で一番優秀な君ならではだ」などと言うならばどうでしょうか。

部下も一瞬は「褒められた」と嬉しくなるかもしれませんが、上司が間接的に他の新入社員をおとしめたことに気付いて、上司の人間性に疑問を持つようになるかもしれません。また、その話を聞いた他の新入社員が、「〇君だけに期待をしているのだから、私たちは努力をしたって無駄だ」と考え、やる気を失うこともあるでしょう。

このように特定の誰かの悪口を言わないのは当然のこと、比較して優劣をつけたり、悪口と捉えられる可能性のある言動をしたりすることは絶対に避けてください。

部下の育成に失敗する3つのパターン

部下の育成に失敗してしまうケースは、いくつかのパターンに分かれます。特によくあるパターンを3つ紹介します。

1.評価が公平・公正でないとき

部下を評価するときは、その評価の根拠が公平かつ公正であるか確認するようにしてください。例えば自己アピールが強い部下の評価を高めにつけるなら、「結果を出すよりも、アピールすることが大切なんだ」という認識を部下に与えてしまうことになりかねません。

自己アピール自体が悪いことではないので、アピールはアピールとして聞いておき、アピールに流されずに評価をするようにしましょう。評価の際に評価基準について明確に示すことも、公平性・公正性を保つうえで役立ちます。

2.目標がぶれているとき

設定した目標が変わってしまう上司もいます。最初は「SDGsに合う商品を開発しよう」と言っていたのに、いつの間にか「ライバル社のAよりも売れる商品を開発する」ということが目的になり、部下がSDGsに沿った提案をしても、「それでは売れないでしょ?」といった反応を示すかもしれません。

目標は決してぶれないこと、また、目標を変える必要があるときはチーム全体と共有し、全員が新しい目標に向かって進めるようにする必要があります。

3.上司の都合が介入するとき

部下の育成は、あくまでも部下のために行われなくてはいけません。しかし、上司が社内における自己評価を上げるために部下を育成するならどうでしょうか。

一部の部下は「上司の評価を高めるためにも成長しよう」と考えるかもしれませんが、ほとんどの部下は「上司の出世のコマとして使われるのは嫌だ」と拒絶反応を示すかもしれません。

どんなときでも部下の育成は部下のために行い、上司の都合は介入させないように注意しましょう。

最後に

人間を育てることは決して容易なことではありません。会社という限られた組織の中の限られた業務であっても、部下にスキルや手法を習得させ、部下自身が問題を解決できるように導くことは困難なことといえるでしょう。

しかし、部下を育てることで上司自身も成長できることは事実です。部下の様子や反応を見れば、自己を振り返るきっかけにもなり、コミュニケーションスキルを磨くことにもつながります。部下のため、そしてひいては自分自身の成長のためにも、真摯な気持ちで部下の育成に取り組みましょう。