「オフィスレイアウトにはどんな種類があるの?」「オフィスをレイアウトする際に知っておきたいことって?」「オフィスのレイアウトを外注した際の流れを知っておきたい」このような課題をお持ちの方は、非常に多いと思います。
この記事では、オフィスのレイアウトを検討中の方に向け、下記の内容を紹介していきます。
- オフィスレイアウトが仕事効率に影響する3つの理由
- 基本的なオフィスレイアウトの事例
- オフィスレイアウトを外注した際の流れと費用相場
本記事を読むことで、自社に合ったオフィスレイアウトの手段が明確なものになるでしょう。以下では、「自社(または個人)でオフィスレイアウトを進めていくケース」と「業者に依頼するケース」の2つのケースを紹介していきます。
オフィスデスクのレイアウトが仕事効率に影響する3つの理由
オフィスデスクのレイアウトは、仕事効率に大きく影響します。その理由は下記の通りです。
- デスク同士の距離感が大きく変わるから
- 社内の動線が変わるから
- 作業内容によって適切な配置が異なるから
以下では、それぞれの理由について詳しく解説していきます。
デスク同士の距離感が大きく変わる
オフィスのレイアウトによってデスク同士の距離感は大きく変わります。デスク同士の距離感は、そのまま人が通るための通路にもなるため、ストレスを感じない程度の良い距離感を保つことが大切です。
距離感が狭く、窮屈に感じられるようなオフィスだと作業効率の低下につながります。デスク同士の適切な距離感については後述しますが、できるだけ広くスペースを取っておくのがおすすめです。
広めにスペースを取っておくことで、すれ違う際に無駄な動きが生まれにくくなりスタッフのストレスも溜まりにくくなります。デスクをたくさん配置するために、あえて距離感を狭くするような企業もありますが、業務効率の低下につながりやすいため、あまりおすすめはできません。
企業のスペースを十分に活かしつつ、スタッフのストレスを軽減させるレイアウトを考えていきましょう。
社内の動線が変わる
オフィスのレイアウトによっては、社内の動線も大きく変わります。
動線とは、人が目的を持って行動しようとしたときに自然とできる経路のことです。たとえば、デスクをどこに置くかによって、コピー機に行くまでの経路は変わります。
そのため、コピー機をよく利用するであろう事務職の人が座るデスクなどは、コピー機の近くに配置するのが一般的です。
このように、デスクの配置によって行きやすい場所と行きづらい場所が生まれます。ですから、オフィスのレイアウトは、社内で働く人たちの動きを想定し、無駄のない動線を作り上げることが大切です。
作業内容によって適切な配置が異なる
社内でどのような作業をするかによって、デスクの適切な配置は異なります。
たとえば、社内全体で共同作業やコミュニケーションが多い職種の場合、社員同士で意思疎通ができやすいよう、デスクがひとつの塊になるようにレイアウトを行うのが理想的です。逆に、個人作業がメインとなる職種の場合は、個室になるようにするなど、他人が視界に入らないようなレイアウトにする必要があります。
また、「コミュニケーションが多い」「個人作業が多い」、両方を持つ職種であれば 、座席という概念をなくし、誰でもどこでも自由に座れるようなデスク配置にするとよいです。
基本的なオフィスレイアウトの事例
オフィスレイアウトには、模範となるいくつかの種類があり、職業や部署によって適切な配置は変わります。オフィスに合ったレイアウトにすることで、会社の仕事効率が大きく向上することもあるでしょう。
よって、自社に合った適切なレイアウトをみつけることが大切です。それでは以下にて、オフィスレイアウトの事例をいくつか紹介していきます。
【島型】一体感を出すレイアウト
島型のオフィスレイアウトとは、一般的なオフィスで最も採用されることの多いデスク配置です。学校のグループ(班)学習で作られるデスク配置に近い形になります。島型は、部署ごとにデスクを固めているため、部署内でのコミュニケーションがとりやすい点が特徴です。
一方、島型のメリットとデメリットは、下記の通りです。
メリット
- スペースを有効活用しやすい
- スタッフ同士で仕事の状況を確認し合える
- 同じデスク配置のスタッフとコミュニケーションしやすい
デメリット
- 個人のスペースが作りにくい
- 他部署とコミュニケーションしづらい
- 人からの視線を感じやすい
島型は、一体感を出したいオフィスに向いています。
【フリーアドレス型】座席指定なし
フリーアドレス型は、個人の席を設けないため、自由度が非常に高いという特徴を持っています。一見すると、前述した「島型のオフィスレイアウト」に似ているのですが、フリーアドレス型には席指定が無いので、スタッフは自由に席を移動することが可能です。
そのため、仕事で利用する携帯電話やパソコンなどは、各自で管理することになります。フリーアドレス型のメリットとデメリットは下記の通りです。
メリット
- スタッフ同士で交流をしやすい
- 動線やスペースを効率的に組みやすい
- 座席指定がないため会議室を作る必要がない
デメリット
- 個人作業に向かない
- セキュリティ面の配慮が難しい
- 個人の収納スペースを作りにくい
フリーアドレス型は、個人の座席指定をしない点から、クリエイティブな発想が求められる職種や部署に向いています。
【背面型】個人作業に特化
背面型は、島型レイアウトの逆をイメージすると分かりやすいです。スタッフ同士が背中合わせになるような配置になります。デスクの配置上、向き合った形になる場合はカーテンやパーテーションなどを設け、視線が合わないようにします。共同作業をする際は、パーテーションを外すだけなので、すぐに作業に取り掛かれます。
背面型のメリットとデメリットは下記の通りです。
メリット
- 個人のプライバシーを守りやすい
- スタッフ1人ひとりの作業効率が上がりやすい
- 他人の視線を受けにくい
デメリット
- 効率的な動線やデスク配置が難しい
- パーテーションの設置に費用がかかる
- リーダーの目線が行き届かなくなる可能性が高い
背面型は、個人作業が多くなる職種に向いているレイアウトです。背面型は一見、同じ部署の人と席が離れているため、コミュニケーションを取りづらそうにも思えます。しかし、 座っている椅子を半回転させるだけで同部署のスタッフとコミュニケーションが取れるため、共同作業が進めやすいというメリットがあります。
【同向型】職場を管理しやすいレイアウト
同行型は、一般的な学校の教室内で採用されているデスク配置に近い形です。同行型の場合、デスクのほとんどが同方向に向いており、リーダーのデスクだけが向かい合うように配置されていることが多いです。リーダーは監視しやすくなりますが、少し特殊なレイアウトになるため、向き不向きが大きく出やすいデスク配置となっています。
同向型のメリットとデメリットは下記の通りです。
メリット
- お客様が来たときに気づきやすい
- プライバシーを管理しやすい
- 隣のスタッフとコミュニケーションがしやすい
デメリット
- デスク配置の設計が難しい
- リーダーからの目線を感じやすいためストレスが溜まりやすい
「個人のプライバシーを守りやすいうえにコミュニケーションが取りやすい」というのが、同行型の大きなメリットであるといえるでしょう。ただし、上述した通り、デスク配置に無駄が生まれやすく、綿密に考えてレイアウトを行う必要があります。
【ブース型】集中力特化型のレイアウト
ブース型とは、イスやデスクをパーテーションなどで覆うようにして作られるレイアウトです。もともと外資系企業で多く採用されているレイアウトでしたが、最近では、日本企業での採用率も増加傾向にあります。
ブース型のメリットとデメリットは下記の通りです。
メリット
- 囲からの視線を感じにくい
- ・個人の作業効率を向上させられる
- 各々でプライバシーを管理しやすい
デメリット
- リーダーがスタッフを管理しづらい
- 他スタッフと会話や相談がしづらい
ブース型は、個人で行う作業のしやすさに特化しています。そのため、クリエイティブな発想が求められる職種に向いているといえるでしょう。日本企業では、「プログラマー」「クリエイター」といったスタッフが多い職種のオフィスでよく採用されています。
動線を意識したレイアウト適正寸法について
社内の作業効率を上げるためには、導線をしっかりと意識したレイアウトが必要不可欠です。導線を考える際に重要となる
- 寸法基準
- 一人当たりの最適面積
については、必ず理解しておく必要があります。以下にて、詳しく紹介していきます。
基準となる寸法
レイアウトを考える際には、基準となる寸法を最初に把握しておかなければいけません。
基準となる寸法は、下記の通りです。
- デスクのスペース(大きさ)の基準 ⇒ 縦700mm×幅1,200mm
- 人が一人通れる通路の基準 ⇒ 800mm
- 一人が待機することですれ違うことのできる通路の基準 ⇒ 1,000mm以上
- 一人が待機せずともすれ違うことのできる通路の基準 ⇒ 1,350mm以上
以上の基準を理解しておき、最適なオフィスレイアウトを作成しましょう。
最適な執務スペース
最適な執務スペースは、「1人当たり2坪」となっています。1人当たり2坪を意識しておけば、デスクのサイズや並べ方などの選定をスムーズに行うことが可能です。
また、1人当たりに2坪を基準とした執務スペースを作ることで、スペースを有効活用しやすくなるといったメリットもあります。
オフィスレイアウトを外注した際の流れ
オフィスレイアウトを外部へ発注した際の流れは下記の通りです。
上記の流れに沿って、順番に解説していきます。
1.基本情報を基に相談
まずは、オフィスの広さや 従業員の規模などの基本情報をもとに相談します。相談は、「サイトのお問い合わせフォーム」または、「電話での打ち合わせ」などで可能です。
相談する際は、オフィスの基本情報を具体的で伝わりやすいようにまとめておくとよいでしょう。電話やWeb会議で打ち合わせをすることで、レイアウトのイメージをより分かりやすく伝えることができます。業者から良い提案をもらえるよう、問題点をあらかじめ洗い出しておきましょう。
2.レイアウトの提案を受ける
20人に満たない程度のオフィスであれば、打ち合わせから翌日(もしくは翌々日)以内に提案を受けられる可能性があります。オフィスレイアウトを決めていく際には、変更点なども生じますので、対応の早さで業者を選ぶという方法も効果的です。
業者からの提案は、「図面」「3Dムービー」「専用のWebページ」などが一般的になります。提案方法をあらかじめ知っておきたい場合は、事前に問い合わせておくとよいでしょう。
ちなみに、施工後のイメージが最もつかみやすいのは「3Dムービー」です。図面だけだと施工に対する不安が生まれやすいので、そのあたりも意識してみるとよいかもしれません。
3.訪問打ち合わせをして施工開始
業者からの提案を承諾したら、施工が開始されます。また、オフィスレイアウトの提案だけを行う業者もありますので、自社にとって最適な方法を選ぶようにしましょう。
オフィスレイアウトの相場
オフィスレイアウトの相場は、75平方メートルで、70万~80万円程度となっています。ただ、 オフィスレイアウトは、 パーテーションの有無や希望するデザインによって金額が大きく変わります。また、依頼する業者によっても大きく異なるでしょう。
そのため、上述した相場の範囲内に収まることはほとんどありません。いくつかの業者に相談し、双方にとって納得のできる費用感を決めていくとよいでしょう。
オフィスレイアウトの業者の選び方
移転に伴ってオフィスのレイアウトを考える場合は、「総合的にプランニングをしてくれる業者」に頼むとよいです。そうすることによって、オフィス全体のイメージに沿ったレイアウトの提案を受けられます。
また、移転ではなくレイアウトの変更だけを希望する場合は、業者に提案や相談だけをしてもらい、施工を別の工事事業者に依頼するという方法が一般的です。
レイアウトに関して複数の要望がある場合は、たくさんの業者に相談し、できるだけ多く見積もりをもらったうえで比較・検討しましょう。
オフィスレイアウトで人気の業者3選
以下では、オフィスレイアウトで人気の業者を3社紹介していきます。自社の要望に適切なカタチで応じてくれそうな業者を選びましょう。
事務所移転のエキスパート「株式会社 オフィス空間」
株式会社オフィス空間はオフィスの移転やオフィスのリニューアルに関わる作業は情報収集・業者選定・打ち合わせ・関係各所への連絡など多岐にわたり対応してくる企業です。
煩雑な作業負担を減らしお客様が通常業務に集中できるよう、最適なオフィスプランをワンストップでご提案します。
また、オフィスツアーも行っており実際にどの様な備品でやレイアウトなのかを実際に確認できるサポートも行っております。気になる方は以下のリンクよりご連絡ください!
【株式会社 オフィス空間 オフィス見学ツアー】
https://www.officekukan.jp/officetour/
少人数向けの「オフィスレイアウト工房」
オフィスレイアウト工房は、「少人数」「新設オフィス」に特化した業者で、下記の内容について依頼することが可能です。
- 移転先ビルの選定
- オフィスレイアウト
- デザイン
- 内装工事
- アフターサービス
また、これらのサービスを一括で依頼することも可能です。
WEBサイト上の申し込みフォームから、無料でプラン作成の依頼を申し込めます。
デザイナーへの相談可「WORK」
WORKは、 オフィスやお店の図面を送ることで内装やデザインの提案を無料で受けられる業者です。デザイナーの有識者が相談に応じてくれるため、オフィスのレイアウトに沿ったデザインの提案が受けられます。
また、WORKでは、現場のオフィスレイアウトを少しだけ変えたいというニーズにも対応してくれる、ユニークな一面を持った業者です。
最後に
オフィスレイアウトは、業務効率化だけではなく、会社そのもののイメージにもつながります。業務内容や職種に合ったオフィスレイアウトにすることで、社内の士気も上がり、会社としての営業成績も上向くことでしょう。
また最近では、オフィスの内装を基準に会社選びを行う就活生も増えてきており、良い人材を獲得するうえでも重要な要素です。オフィスレイアウトの変更で失敗しないためにも、できるだけ多くの業者に見積もりを依頼し、多面的な視点から、最も適切だと考えられるオフィスレイアウトを選択しましょう。