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相関関係と因果関係、擬似相関の違いとは?具体例を用いて解説

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公開日: 2021.04.28
更新日: 2021.11.24

「相関関係」とは、2つの事象の間に何らかの関係性がある状態を指します。比較されがちな「因果関係」との違いを理解し的確に見極める能力は、ビジネスのあらゆる場面で役立つことでしょう。

今回は「相対関係」の概要や「因果関係」との相違点、また両者の事例をわかりやすい例文にて解説していきます。

目次
目次

相関関係とは?

例えば「夫婦」「兄弟」「左右」「天地」などは、片方が存在することで、もう片方が成立する関係にあります。互いを軸として成り立っているこれらは、両者が「相関関係にある」と定義できるでしょう。

正の相関関係と負の相関関係 

相関関係には「正」と「負」の2種類が存在します。数学のグラフでいう横軸(x)の数値に対する縦軸の数値(y)の増減によって、正の相関関係・負の相関関係に分かれます。「年齢(x)」と「ダイエットサプリの販売額(y)」の相関関係を例に、考えてみましょう。

仮に「年齢層(x)」が高くなるに連れ、「ダイエットサプリ(y)」の売上もあがる傾向が見られるとします。この場合、横軸(x)の増加にともない縦軸(y)も増加していることから、両者は「正の相関関係」にあると言えます。

逆に「年齢層(x)」が高くなるに連れ、「ダイエットサプリ(y)」の売上が低くなる傾向にあるとしましょう。この場合、横軸(x)の増加するにつれ縦軸(y)が減少していることから、両者は「負の相関関係」にあると言えます。

相関関係と因果関係の違い

因果関係とは

「因果関係」とは、Aを原因として変動するBがある場合の、AとBの関係のことです。辞書では「2つ以上のものの間に、原因と結果の関係があること」と定義されます。

例えば「煙草を日常的に吸う人は、吸わない人に比べ肺がんにかかる割合が高い」という事実があるとしましょう。このとき「煙草を吸うこと(A)」と「肺がんにかかりやすくなること(B)」には、原因と結果の関係が当てはまります。よって「煙草」と「肺がん」には、因果関係があると言えるでしょう。

相関関係と因果関係の相違点

相関関係と因果関係はよく似ています。混同されがちな両者ですが、見誤まると全く見当違いな施策を打つことになりかねません。

「相関関係」と「因果関係」の違い

相関関係

因果関係

・AとBに因果関係があるとは限らない
・AとBが起こる順序は問わない

・AとBは必ず相関関係にある
・必ず原因が先、結果が後の順序で起こる

「気温の上昇(A)」と「ソフトクリームの販売数(B)」の関係を例に考えてみましょう。「気温が上がるとソフトクリームの販売数が伸びる」という事実があったとします。

このとき「気温の上昇(A)」が原因で、結果として「ソフトクリームの販売数(B)」が伸びているため、ABには因果関係が見られます。同時にAの上昇によってBも増加していることから、両者には相関関係(正の相関関係)もあると言えるでしょう。

次に「世帯収入の高い家庭(A)」と「子どもの学力(B)」の関係を考えてみます。「世帯収入の高い家庭ほど、子供の学力が高い傾向にある」というデータがあるとしましょう。

一見、ABには因果関係があるようですが、このデータだけでは因果関係を立証できません。「世帯収入を上げれば、子どもの学力は向上する」という構図は、必ずしも成立しないからですこのときABには相関関係(正の相関関係)が見られるものの、因果関係は無いことになります。

相関関係と混同しやすい疑似相関

相関関係と間違えがちな概念に「擬似相関」があります。擬似相関とは、一見相関があるように見えるAとBが、実際はまったく別因子の影響で引き起こされている関係を指します。

例えば「扇風機が売れると熱中症が増える」といったデータがあるとします。数値だけ見ると「扇風機の売れ行き(A)」と「熱中症の増加(B)」は、正の相関関係があるように感じるかもしれません。

しかしこのデータには「夏の気温の上昇」という、両者にそれぞれ共通する隠れた因子が存在します。気温が高くなることで扇風機が売れる一方、気温が高くなることで熱中症も増える。つまり両者に直接的な相関はなく、ABは擬似相関の関係にあると言えます。

間違いやすい相関・因果関係の事例4つ

1.太陽と時間の関係

問題:「時間の経過にともなって、太陽の位置も変化する」という事実があります。このとき「時間の経過」と「太陽の位置」は、どの様な関係にあるでしょうか?

回答:「時間の経過」と「太陽の位置」は、相関関係にあります。時間の流れに沿って、太陽は必ず東から昇り、西へと沈みます。しかし「時間が経過するから、太陽の位置が変化する」わけではありません。

地球の自転によって太陽の位置は変わるため、仮に自転が止まれば時間が経っても太陽は動かないからです。よって両者は「相関関係」ではありますが「因果関係」は成立しません。

2.親の視力が悪いと子供の視力も悪い

問題:「.親の視力が悪いと、子供の視力も悪い」という事実があります。このとき「親の視力」と「子どもの視力」は、どの様な関係にあるでしょうか?

回答:「親の視力」と「子どもの視力」は、正の相関関係にあります。親の視力が悪いほど子どもの視力も悪いことから、両者には(x)が増加するほど(y)も増加するといった関係が見られるためです。

一方で「親の視力が悪いから、子どもの視力が悪い」とは言えないでしょう。子どもの視力低下はゲームのやりすぎ、動画の見すぎなど子ども自身の行動が要因の可能性も考えられるためです。よって両者は「相関関係」はありますが、「因果関係」ではないと言えるでしょう。

3.育毛剤を使うとハゲる

問題:「育毛剤を使っている人ほど、将来ハゲやすい」というデータがあります。このとき「育毛剤の使用」と「ハゲること」は、どの様な関係にあるでしょうか?

回答:「育毛剤の使用」と「ハゲること」の関係は「疑似相関」です。育毛剤を使用している人はどんな人か?を考えたとき「ハゲる兆候があるため、ハゲたくない人」が育毛剤を使用する、という可能性が考えられます。

このデータには「ハゲる兆候がある人(C)→育毛剤を使用(A)」「ハゲる兆候がある人(C)→やっぱりハゲてしまった(B)」という、両者にそれぞれ共通の、隠れた因子(C)が存在していたのです。両者に直接的な相関はないため「擬似相関」の関係にあたります。

4.リピート率が高いと売上が上がる

問題:とある飲食店で「客のリピート率が高いほど、店の売上が上がる」というデータがあります。このとき「リピート率」と「売上」には、どの様な関係があるでしょうか?

回答:「リピート率」と「売上」の関係は「正の相関関係」にあります。客のリピート率が高いほど売上が上がっていることから、両者には(x)が増加するほど(y)も増加するといった関係が見られるためです。

一方で「リピート率を高めれば、売上があがる」という因果を、このデータのみで見極めるのは不可能でしょう。リピート率向上のために既存顧客へのサービスばかりに注力すれば、新規顧客が獲得できず売上が下がる可能性もあります。よって両者は「相関関係」はあるものの「因果関係」があるとは言い切れないでしょう。

相関関係を見極めるビジネス上のメリット

1.マーケティングで最適な施策が打てる

新規顧客の開拓やマーケティング施策を打つ際、重要となるのがデータ分析とそこから見出される因果関係です。例えば「若い女性顧客」と「低価格帯の化粧品の売上」との間に因果関係を見出すことで「若い女性ユーザーの利用が多い、インスタグラムでの情報発信やイベント企画を打とう」という施策を打つことが考えられます。

因果関係と相関関係の違いを見極めることで、結果につながるマーケティング手法を打つことが可能です。

2.自分に必要な情報だけを取捨選択できる

上司の話を聞く、メディアを通じて情報を仕入れるなど、業務上のあらゆる場面では物事を正しく受け取り判断することが大切です。この「正確に判断する」ためには、それぞれの事象が相対関係なのか、それとも因果関係なのかを的確に見極める必要があります。

例えば上司から「俺は若い頃、毎月100時間残業した。だから部門トップの成績を取れたんだ」と言われたとしても、そこに因果関係がないことを見抜ければ、上司の言葉にむやみに振り回されることはありません。

相関関係・因果関係かを瞬時に判断できることで、有益な情報だけを選別し自身の考えや行動へ活かすことが可能です。

最後に