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休職とは自分の都合で休むこと。手続きに必要なことも紹介

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公開日: 2021.02.26
更新日: 2021.02.27

休職とは、さまざまな自己都合で一定の期間を休むことです。仕事に行くことに疲れたときや何らかの事情で会社に行くことが難しくなったとき、「休職」を検討することがあるでしょう。

ところで、休職と欠勤、休業は何が違うのか知っていますか?また、休職するときにはどのような手続きが必要なのか、気になる方もいるでしょう。

休職する際に知っておきたい給与や手当などお金に関すること、仕事に復帰するときの手続きについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次
目次

休職とは?

休職とは、長期的に自己都合で「職を休むこと」です。では、同じく仕事を休む「欠勤」や「休業」とは何が異なるのでしょうか。

ここでは休職の定義や休職期間の決め方、また、よくある休職の理由について見ていきましょう。

休職の定義と休職期間

休職とは労働者自身が申し出ることにより、労働義務がある日の労働が免除されることです。

つまり、労働義務がない日、例えば休日や有給休暇に仕事を休むことは休職ではありません。

休職期間に関しては特に決まりはありませんが、勤務先や就業規則によっては、休職期間に関するルールが定められていることがあります

休職申請をする前に、まずは就業規則を確認しておきましょう。

心身の不調のために休職をする場合には、主治医に休職期間の目安を診断してもらいます。職場復帰の目処が立てやすくなるので、会社との話し合いをスムーズに進めることができるでしょう。

さらに最初に申請した休職期間を延長する場合は、主治医の診断書を提出して休職期間の延長を申し出ます。

よくある休職理由7選

よくある休職の理由は、次の7つです。

  1. 傷病休職
  2. 自己都合休職
  3. 留学休職
  4. 公職就任休職
  5. 組合専従休職
  6. 事故欠勤休職
  7. 起訴休職

傷病休職とは、病気や怪我の治療のために休職することで、治療が終わり主治医から職場復帰が可能と診断された時点で休職は終了です。

うつ病などの精神科の病気の治療のために休職する場合は、休職期間が長引く傾向にあります。

自己都合休職は、個人的な理由での休職のことです。留学休職の場合は、長期留学の場合は会社を一旦辞めることもありますが、1か月や3か月ほどの短期留学なら休職理由として認められることも。

市会議員になったなどの理由で休職することを、公職就任休職といいます。任期が終了した時点で復帰することが前提。

労働組合の役員に就任し、組合の仕事が忙しくなったときは組合専従休職を取得し、必要な期間と業務の免除を受けることができます。

また、その他に休職理由として認められるものが、プライベートで交通事故に遭ったときは事故欠勤休職、裁判に訴えられたときの起訴休職です。

欠勤、休業との違い

欠勤も休職と同じく、労働義務がある日に労働を休むことです。しかし、休職では労働義務が免除されるのに対し、欠勤では労働義務が免除されません。

そのため、就業規則にもよりますが、賃金から欠勤した分が差し引かれることがあります。

一方、休業とは、会社や労働者のやむを得ない事情のために労働義務が免除されることです。そのため、休業期間中も給与が発生します。ただし、天災などの事情で休業になる場合、給与は支払われません。

休職中の給与と社会保険料について

ここでは休職中の給与や、社会保険料の支払いについて解説します。

企業側に給与と賞与の支払い義務はない

休職中は、企業側に給与と賞与の支払い義務はありませんが、企業によっては休職期間中も給与が支払われることもありますので、就業規則を確認しておきましょう。

なお、通勤中や勤務中に起こったことが原因で病気や怪我をした場合には、労災保険から「休業(補償)給付」が支払われることがあります

支給期間は最大1年6か月で、この期間を超えても休業が必要な場合には、「傷病補償年金」に切り替え手続きが必要になることもあるでしょう。

該当する場合には、会社に相談して給付金を受けられるようにしておきます。

また、通勤中や勤務中に起こったことが原因でなくても、健康保険から「傷病手当金」が支払われることも。受給の条件や金額については後述します。

社会保険料は休職中も支払い義務がある

休職中であっても健康保険料や年金保険料などの社会保険料は支払わなくてはいけません。企業によって対応方法は異なりますが、以下のいずれかによって支払うことが一般的です。

  • 会社が保険料を立て替え、休職から復帰後に社員がまとめて支払う
  • 振込や引き落としなどの方法で、休職中も社員から保険料を徴収する

いずれの場合も、休職するまでに保険料の支払い方法を決めておくことが肝心です。

休職前の手続きに必要なこと

休職前にはいくつか手続きが必要となります。病気や怪我を理由として休職する場合に必要な手続きについて見ていきましょう。

病院の受診と診断書の発行

まず病院に行き、休職が必要であることを記した診断書を受け取ります。治癒のおおよその時期が分かっている場合には、診断書に復帰時期についても記載してもらいましょう。

休職手続き

上司に診断書を提出し、自分の症状を伝え休職が必要であることを説明します。治療時期が短い場合は有給休暇で対応できるケースもあるので、上司と話し合ってみましょう。

企業によってはかかりつけ医の診断だけでなく、産業医の診断も必要になることも。その場合は会社の規則に則り、産業医の診察を受けて休職が必要かどうか判断してもらいましょう。

休職が必要な場合は、上司を通して人事部に相談することができます。また、上司が原因での休職ならば直接人事部に相談することも可能です。

休業補償給付や傷病手当金を受給できる場合は、その際に手続きをしておきましょう。

休職中に心がけること

公職就任やボランティア活動、留学などの理由で休職している場合とは異なり、病気や怪我で休職するときは「いつまで休職することになるのか」といった漠然とした不安を感じることもあるかもしれません。休職中は次の2点を心がけるようにしましょう。

心身の健康を回復させること

「心身の健康を回復するために休職している」ということを常に念頭に置いて生活しましょう。体力の回復が心にも影響し、仕事への復帰意欲の回復に繋がります。

生活リズムを整えること

毎日定時に会社に行かなくても良いからといって、不規則な生活を送ることはおすすめできません。不規則な生活を送ると体調も崩しがちになり、病気や怪我からの回復も遅くなる可能性があります。

毎日決まった時間に起きて規則正しくバランスの良い食事を食べ、できる範囲で身体を動かして、生活リズムを整えておきましょう。

規則正しい生活を続けていると、病気や怪我が治った後に、いつも通りの社会生活に戻りやすくなります。

休職後の3つの選択肢

休職期間が終わった後の選択肢として、復職と退職、転職の3つを考えることができます。それぞれを選んだ場合に必要な手続きについて見ていきましょう。

1.復職

休職前の職場に復職するためには、病気や怪我などが回復したという証明をする必要があります。かかりつけ医の診察を受け、職場復帰が可能という診断書をもらいましょう。

会社の上司に診断書を提出し、復職について相談します。休職する前の状態まで回復していない場合には、負担の少ない業務への異動を提案されることもあるでしょう。

復職が決まった後は、上司や休職中にお世話になった人へ挨拶をします。復職後、身体的あるいは精神的に辛いと感じるときは、上司に相談して業務の軽減や異動についても考えましょう。

2.退職

仕事に復職せずに退職することもひとつの選択肢です。休職中に退職の決意を固めたときは、上司や人事部に退職届を提出することもできます。

直接退職届を提出することが難しい場合は、まずは電話などで上司や人事に相談し、郵送で退職届を提出してください。

退職後は失業保険を受給することができます。失業保険を受給する場合は、退職した理由によって受給期間が変わるので注意しましょう。

例えば、パワハラなどのハラスメントを受けて退職せざるを得なくなった場合は、会社都合による退職と考えられるため、失業保険の受給期間が長くなります。

3.転職

身体的・精神的には休職から復帰できる状態になっても、元の職場に戻りたくない場合は転職を選択することもできます。転職活動をはじめ、転職先を見つけておきましょう。

なお、正式に退職してからでないと転職活動をしてはいけないという決まりはないため、休職中であっても転職先を探すことはできます。

転職先が決まり、正式に就業開始となる日が決定したときは、職場の人事がスムーズに進むためにも速やかに現職場に退職の意思を伝えましょう。

傷病手当金の受給について

通勤中や勤務中に起こったことが原因でなくても、病気や怪我で休職する場合には、傷病手当金を受け取れることがあります。

4つの条件

傷病手当金の受給には、次の4つの条件をすべて満たしている必要があります。

  1. 社会保険に加入している
  2. 怪我や病気で動けない
  3. 連続して3日以上仕事を休んでいる
  4. 休職中に会社から給料が支払われていない

1.社会保険に加入している

傷病手当金は健康保険から支給される給付金です。そのため、社会保険に加入していることが受給の条件となります。

給与から天引きで社会保険料が引き落とされている場合なら、正社員だけでなくアルバイトやパート、派遣社員も傷病手当金を受給することが可能です。

2.怪我や病気で働けない

傷病手当金を受給するためには、怪我や病気で働けないことも必須条件です。かかりつけ医や産業医の診断を基に、会社の業務内容なども考慮したうえで判断されます。

3.連続して3日以上仕事を休んでいる

病気や怪我をしてから連続して3日以上仕事を休んだ場合、その次に休んだ日から傷病手当金の受給が始まります。この3日以上の休みには、平日や土休日、有給休暇などの区分は関係ありません。

例えば、金曜日に有給休暇、土日は休暇をとり、月曜日は欠勤の場合、月曜日から傷病手当金を受給することが可能です。

また、3日連続で仕事を休んだ時点で、すでに手当金の受給条件を満たしているため、月曜日に出勤して、火曜日から休む場合も火曜日から傷病手当金を受け取ることができます。

受給できないよパターンは、金曜日は通常通りの勤務をして、土日に休暇をとり、月曜日はまた通常通りの勤務をするようなときです。

この場合だと、土日の2日しか連続で休んでいないことになります。飽くまでも、3日以上連続して休んだ場合にのみ適用されるのです。

4.休職中に会社から給料が支払われていない

休職中に会社から給料が支払われていないことも受給の条件です。ただし、給料が傷病手当金を下回るときは差額を受給できます。

受給期間

受給開始から最大1年6か月は傷病手当金の受給が可能です。途中で仕事に復帰し、また休職をした場合であっても、最初に傷病手当金を受給してから1年6か月以内であれば傷病手当金を受給することができます。

申請方法と受給額の計算方法

会社が加入している健康保険に「健康保険傷病手当金支給申請書」を提出します。療養担当者の意見書と事業主の証明を添付して提出するので、かかりつけ医もしくは産業医と会社から必要な書類を受け取ってから手続きをしましょう。

傷病手当金として受給できる1日あたりの基本の金額は以下の通りです。

傷病手当金の受給開始日以前の12か月間の給料の標準月額÷30×2/3

ただし、傷病手当金の受給開始日までの12か月間を連続して働いていない場合は、以下の2つの金額のうち少ないほうの金額が傷病手当金の1日あたりの金額となります。

  • 支給開始日までの直近の継続した各月の給料の標準月額÷30×2/3
  • 30万円÷30×2/3(支給開始日が平成31年4月1日以降の場合)

最後に

事情があり休職を選択する場合は、社会保険料の支払いと受給できる手当金等の手続きを済ませておくようにしましょう。また、業務の引き継ぎを行い、周囲に配慮することも大切です。

休職期間中を有意義に過ごし、自分自身の未来図を描いていきましょう。