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【解説】メラビアンの法則とは?ビジネスシーンで役立つ活用方法も

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公開日: 2021.03.27
更新日: 2021.03.29

メラビアンの法則とは、コミュニケーションのなかで非言語の要素が重要なことを伝える法則です。これは「見た目の方が大切」と誤解されることも多いため、正しく理解しなければなりません。

本記事では、メラビアンの法則の本当の意味やビジネスで活用するポイントについて紹介します。

目次
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メラビアンの法則とは?

メラビアンの法則は「見た目が大事」という説の根拠としてあげられるのを聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。果たしてそれは本当なのか、法則の内容について見ていきましょう。

非言語コミュニケーションの大切さを説いたもの

メラビアンの法則は、言語情報(Verbal)、聴覚情報(Vocal)、視覚情報(Visual)という3つの要素が果たす役割を説明したものです。3つの頭文字をとって、3Vの法則とも呼ばれています。

話し手の動作のなかでこの3つの要素が矛盾している場合、聞き手はどの情報が重視するかを説明した法則です。矛盾している場合とは、例として「明るい内容を話しているのに表情は暗い」「低い声で相手を褒める」といった場合があげられます。

このような場合、聞き手は表情や声のトーンを重視し、「明るい内容を話しているけど内心は違うだろう」「言葉で褒めてはいるが本心ではない」と思ってしまうのです。

法則は実験によって検証され、人は会話のなかで非言語の要素をより重視しているという結果が得られました

7-38-55のルール

実験は、言語、聴覚、視覚が矛盾していた場合、人はどの情報を優先して受け止めるのかを調べるために行われました。内容は次の通りです。

  • 好き・普通・嫌いをイメージする言葉を3つ用意する
  • 好き・普通・嫌いをイメージする話し方で録音する
  • 好き・普通・嫌いをイメージする表情の写真を用意する

これらをそれぞれ矛盾する内容で組み合わせます。例えば、「好き」の言葉に「嫌い」をイメージする話し方を、「普通」の言葉に「好き」の顔写真などを合わせ、どのようなイメージを抱いたかを聞くというものです。

実験の結果、人に影響を与える割合は次のようになりました。

  • 言語情報:7%
  • 聴覚情報:38%
  • 視覚情報:55%

会話の中で3つの要素に矛盾がある場合、より重視する情報は視覚が55%と最も多く、言語は7%と少ないという結果になりました。例えば「あなたは間違っていません」と言葉で伝えたときでも、表情や声が暗い、嫌悪感があるという場合はネガティブに受けとられるということです。これらの数値により、メラビアンの法則は「7-38-55ルール」という別名があります。

見た目重視は誤解!法則の拡大解釈

メラビアンの法則では、会話の話し手が矛盾した表現をした場合、見た目の要素がより重視されます。例えば相手に対し友好的な言葉をかけても、嫌悪感のある表情をしていたら、相手は「自分のことを嫌っている」という印象を強く持つということです。

この内容が一部では誤解され、「見た目重視」という拡大解釈がされるようになりました。55%という数字だけが一人歩きをしてしまい、見た目が大事という間違った考えが生まれたのです。

「話す内容よりどう話すかを見せるテクニックが大事」という主張の根拠にもされています。確かに見た目も大切ですが、メラビアンの法則が伝えたかったのはそのような内容ではありません。

会話で発する情報に矛盾があると相手は混乱し、より見た目の方を重視します。そのため、3つの要素を揃えることがスムーズな意思の伝達に必要だということを伝えているのです

そもそも、言葉がほんの7%の影響力しかないなら、「言葉の壁」は存在しないでしょう。ボディランゲージだけでも会話が成り立つことになります。

メラビアンの法則を構成する3つの要素

コミュニケーションで大切になる3つの要素はどのようなものか、それぞれ詳しく紹介します。

1.言語情報

言語情報は相手が話している内容そのもので、相手に与える影響はわずか7%です。人は言語以外からも多くの情報を得ており、感情や気持ちなどは言語だけでは伝えにくいということがわかります。言葉にするのが難しいことを、聴覚や視覚が伝えているのです。

2.聴覚情報

聴覚情報は38%と、視覚情報と同じく大きな割合を占めます。声のトーンや大きさ、口調や話す速さなどです。言葉の内容ではなく、言葉がどのような使われ方をされているかを表す情報であり、視覚情報と同じく非言語コミュニケーションに分類されます。

3.視覚情報

55%と一番重視された視覚情報は、相手の表情や目線、態度など、見た目から受け取るものです。身振り手振りで意思を伝える「ボディランゲージ」というものがあるように、視覚から入る情報は言語と同じように多くを語りかけます。

視覚情報を占める割合が半数以上であることから、人は相手の表情や態度から多くのことを読み取ろうとしているわけです。言葉で伝えるのが難しいことも、視覚情報によって伝えることができます。

視覚情報と聴覚情報はともに非言語コミュニケーションで、2つがコミュニケーションに影響を与える割合は9割を超えます。このことから、非言語コミュニケーションがいかに大切かがわかるでしょう。

要素を3種類の内容で実験

メラビアンの法則について、わかりやすい例を用いて説明しましょう。

1.笑い顔で叱る

メラビアンの実験では、顔で笑いながら叱った場合の検証が行われました。視覚情報では笑っている顔が得られるため、ポジティブな印象を持ちます。聴覚情報では叱っているためネガティブな印象になるでしょう。言語も叱っている内容なのでネガティブです。

与える影響が55%の視覚情報がポジティブなため、相手は叱られている感じがあまりなく「本気で叱っていない」「叱るつもりはあるが許している」と捉えるでしょう。

2.不満そうな表情をして褒める

次に、不満そうな表情を浮かべて相手を褒めた場合で検証してみましょう。視覚情報はネガティブで、聴覚情報や言語情報はポジティブな印象を与えます。

情報の影響力が大きい視覚情報がネガティブなので、相手は褒められても嬉しくないでしょう。「心にもないことを言っている」と、反感を抱かれてしまうかもしれません。

3.暗い声でお礼を述べる

相手にお礼をするときに、暗い声で伝えた場合はどうでしょうか。言語情報はポジティブですが口調は暗く、ネガティブです。38%を占める聴覚情報が優勢になるため、お礼を言われても言葉をそのまま受け取る気持ちにはなれないでしょう。

かえって、何か気分を害しているのではないかと相手は不安になるかもしれません。

メラビアンの法則をビジネスで活かす2つのコツ

メラビアンの法則はビジネスシーンでも役立ちます。業務のなかでで法則を活かすポイントについて紹介しましょう。

1. 3つの要素が矛盾しないこと

メラビアンの法則は、視覚情報だけを重視すると言っているわけではありません。3つの要素に矛盾がある場合には、視覚情報が優先されることを伝えています。そのため、肝心なのは、3つの要素を揃えることです。

コミュニケーションで3つの要素が矛盾していると、相手に真意が伝わりません誤解を受けてしまうこともあるでしょう。矛盾しないためには、話の内容に表情と声のトーン・口調を揃えなければなりません。

取引先との交渉や営業、プレゼンテーションなどでは話す内容に合わせて声のトーンを上げ、身振りなども加えることで伝わりやすくなるでしょう。社内コミュニケーションでも、この法則が役立ちます。

仕事が忙しいと言語以外の要素が適当になりがちで、うまく交流が図れないこともあるでしょう。そのようなことがないよう、相手の話はしっかり聞く、目線を合わせる、表情にも気を配るなどを意識することが、良好な関係を保つコツです。

特に上司が部下に対応するときなどは、視覚・聴覚も意識した対応が必要になるでしょう。部下は上司の顔色、口調などに敏感で、話の内容と表情や仕草などが少しでも矛盾していると、ネガティブに捉えてしまいます。

部下の報告を他の仕事をしながら聞く、相槌を打つだけというのではなく、視線を合わせ柔らかい表情で対応することが大切です。それにより部下の信頼を得られ、業務がスムーズに進行するでしょう。

非言語要素だけのボディランゲージでは、正確な内容は伝わりません。言葉にも気を配り、わかりやすい言葉で話すことが大切です。

2. シーンごとに伝わりやすい要素を選ぶこと

ビジネスシーンでのコミュニケーションはさまざまです。視覚や聴覚の情報がより重視される接客や、視覚情報のない電話対応など、シーンごとに気を配る内容は異なります。

それぞれ、どのような点に注意したらよいか見ていきましょう。

接客の場合

接客ではまず丁寧な言葉をすることが基本で、それに合わせて見た目や口調にも十分な配慮が必要です。TPOをわきまえた服装で、相手の目をしっかり見て対応します。

表情は明るくはっきりした口調で、声のトーンも高めがいいでしょう。相手の印象が良くなり、業務も円滑に進みます。

電話の場合

電話には視覚情報がなく、言語情報と聴覚情報がより重要になります。視覚情報を与えられない分、声の抑揚やトーンにはより意識を向けることが必要です。明るい声で、わかりやすい話し方を心がけなければなりません。

感情など表情で見せられない部分は、大きめのリアクションをするなどの工夫をするとよいでしょう。電話では相手の様子がわからないため、自分のペースで話してしまいがちです。早口になっていないか気をつけ、できるだけゆっくりと話すようにしましょう。

顔が見えない分、相手の意識は言葉遣いに向かいます。誤解されるような話し方になっていないか、言葉の意味は正しく使っているか注意することが大切です。

最後に

メラビアンの法則は非言語コミュニケーションの重要性を伝えるもので、一部で拡大解釈されているような「見た目を重視する」という内容ではありません。話す内容に視覚や聴覚といった非言語の部分を合わせることが大切です。

ビジネスシーンで取引先や顧客と接するとき、電話をかけるときなどぜひ意識してみてください。社内コミュニケーションでもメラビアンの法則を活用することで情報をうまく共有でき、業務が円滑に進むでしょう。