Webサイトの作成や運営に関わったことのある人や興味を持っている人ならば、SEOという言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか?
Webサイトにおいて、効果的に集客するにはSEO対策が重要なポイントであるからです。言葉は聞いたことがあるけれど、難解そうだからと敬遠している人もいるでしょう。
この記事ではWebサイトのページを作る上で知っておきたいSEOとコンテンツSEOについて、仕組みや具体的な内容を解説していきます。
SEOとはなにか?わかりやすく解説
そもそもSEOとはなんなのか、そしてなぜSEOが必要なのか、説明していきましょう。
SEOとは何の略?日本語にすると?
SEOは英語の「Search Engine Optimization」の頭文字を並べた略語で、日本語に訳すと、「検索エンジン最適化」となります。読み方はそのまま「エス・イー・オー」です。
検索エンジンとは、インターネット上の情報を検索する機能を指しています。具体的にはGoogleやYahoo!などの検索サイトのプログラムが検索エンジンと呼ばれるものです。また、日常会話によく登場する「ググる」とはGoogleを使って検索することを意味します。
では「検索エンジン」の「最適化」とはなんでしょうか?Googleで検索すると、上から順にサイトの名前と本文の冒頭部分が数行表示されます。
上位に表示されるほど、検索からサイトへのアクセスが期待できるのです。「最適化」とは、サイトを検索結果の上位に表示されるように作り込むことを意味しています。
SEOはWebビジネスの成功で必要なもの
企業のWebサイトを開設する目的は企業で展開するサービスや商品の認知度をアップさせるだけでなく、商品販売、資料請求、問い合わせ、会員登録など、サイトを訪れたユーザーにアクションを促して、ビジネスにおける成果へ結びつけることです。
ネット上には膨大な情報があふれかえっています。企業がWebサイトを作ったとしても、ユーザーがそのサイトを見つけてアクセスしてくれなければ、そのサイトは存在していないも同然です。
そこでSEO対策を行うことによって検索順位を上げることができれば、ユーザーのアクセス数の増加が期待できます。ユーザーの目的にかなった内容がサイトにあれば、企業が求めるアクションをユーザーが行う確率も高まるでしょう。
つまりSEOとは、ビジネスの成果をあげるために必要なものなのです。
コンテンツSEOとはなんなのか?
検索順位をあげるための対策を語る場合に、SEOという言葉とともにコンテンツSEOという言葉もよく使われます。コンテンツSEOについて解説していきましょう。
SEOとコンテンツSEOの違いとは?
コンテンツSEOとは企業の自社サイト内のコンテンツを最適化することによって、検索順位をあげる対策のことを意味しています。SEOがサイト全体の対策を表すものであるのに対して、コンテンツSEOはコンテンツの中身に限定した対策であるところが相違点です。
コンテンツSEOを表すものとして、「内部対策」「内部施策」などの言葉が使われることもあります。意味はほぼ同じと考えていいでしょう。
コンテンツSEOは年々重要度が増している
Google検索エンジンは、過去に何度もバージョンアップされています。改善の方向性は、サイトの内容の質を評価する精度を高めることです。その結果、年々、コンテンツの重要度は増しているといっていいでしょう。
コンテンツの内容が充実していればいるほど、検索順位の上昇が期待できます。充実という言葉をより具体的に説明すると、検索して訪れるユーザーの検索意図の答えがあるコンテンツということです。
どれだけユーザーの求めるものにマッチしたサイトを作成できるかが、コンテンツSEOの大きなポイントになります。
SEOのメリットとデメリット
検索順位を上げるためにはSEO対策は不可欠ですが、SEOにはメリットだけでなく、デメリットも考えられます。それぞれ解説していきましょう。
SEOのメリットとは?
まずSEOのメリットをみていきましょう。
1.コストをかけずにアクセス数を伸ばすことが可能になる
SEO対策を外部に依頼したり、有料のツールを使ったりした場合には高額な費用がかかります。しかし自分たちの手でSEO対策を施して、自社サイトの内容を充実させることによって、コストをかけずにアクセス数を伸ばすことが可能です。
2.SEO対策をすることでコンテンツが資産になる
一度SEO対策をしておくと、その効果は長期間にわたって安定して持続することが期待できます。キーワードが流行に左右されるものでなければ、キーワードを検索して訪れるユーザーは日々一定の数を見込むことができるからです。
場合によっては、何年にもわたって効果が持続するケースもあるでしょう。しっかり作り込んだ自社サイトは資産ともいえるものなのです。
3.自社サイトのブランディング効果を期待できる
自社サイトが検索結果の上位に載ることによって、サイトだけでなく、企業の知名度のアップ、信頼度の向上に繋がるなど、ブランディング効果も期待することができます。
4.成果に結びつきやすいユーザーのアクセス増加が見込める
検索によって自社サイトにアクセスしてきたユーザーは、自ら検索するという行動を取り、さらにリンク先をクリックしているので、意欲的かつ積極的なユーザーと見なすことができます。
こんな商品を買いたい、という具体的な目的があって、検索しているケースが多いのです。つまり検索から訪れるユーザーとは、商品購入などの成果に結びつきやすいユーザーといえるでしょう。
5.リスティング広告よりも高いクリック率を期待できる
リスティング広告とはGoogleやYahoo!などで検索した時、検索結果よりも上側の位置に「広告」付きで表示されるサイトことです。リスティング広告のクリック率(クリック数÷広告が表示された回数)はジャンルによって異なっており、最も高い「デート&出会い系」で6.05%、最も低い「テクノロジー系」で2.09%、全体の平均では3.17%となっています。
これに対しSEO対策を実施してGoogle検索で上位表示されるとクリック率は、1位:28.5%、2位:15.7%、3位:11.0%となり、リスティング広告の3倍以上となります。そして検索順位がより下位になる8位においても3.2%のクリック率を達成しており、この数値はリスティング広告の平均値とほぼ同じ値です。
このように広告に費用をかけたサイトよりもSEO対策を実施したサイトの方が、圧倒的に高いクリック率を期待できるといえるでしょう。
SEOのデメリットとは?
続いてデメリットをみていきます。主なものは次の3つです。
1.サイトの内容を充実させるには手間がかかる
SEO対策をするうえでは、サイトの内容を充実させる必要があります。一部だけ充実させるのではあまり意味がありません。全体の品質を向上させるのはかなり手間のかかる作業となり、多くの人手も必要となります。
2.SEOの効果が出るまでに時間がかかる
SEOの効果はすぐに出るわけではありません。検索エンジンによる評価には、ある程度の時間が必要だからです。場合によっては数か月から半年くらいかかることも想定されるので、SEO対策は長期戦になることを覚悟しておかなければなりません。
3.効果的な対策をするためにはSEOの知識と技術が必要となる
キーワードの設定、ページ構成など、SEO対策では専門的な知識や技術が求められます。自社内で対策をする場合には、そうした知識や技術を身につけた人材の確保が不可欠です。
SEO対策前に知っておきたい検索エンジンの種類と仕組み
SEO対策を行うためには、まず検索エンジンについて知る必要があります。その仕組みを解説しましょう。
Google検索とYahoo!検索について
SEO対策を正しく行うためには、国内でどの検索エンジンが使われているのかを知ることが必要です。検索エンジンにもいくつか種類がありますが、日本で多く使われているのはGoogle検索とYahoo!検索です。
検索エンジンの使用率を調査するサイト、「Desktop Search Engine Market Share in Japan - October 2020」の2019年10月から2020年10月にかけての日本における検索エンジンの使用率をみると、約80パーセントがGoogleで、約12パーセントがYahoo!となっています。
参照:https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share/desktop/japan
Yahoo!の検索エンジンは2010年からGoogleの検索技術のライセンス提供を受けているため、ほぼ共通するものといっていいでしょう。つまりGoogleにいかに評価されるサイトを作るかがポイントになるのです。
検索エンジンは何をしているのか?
Googleがサイトの順位を決める上ではクローリング、インデックス、ランキングという3つの作業を行っています。ひとずつ見ていきましょう。
1.クローリング
クローリングとは、クローラと呼ばれる検索エンジンロボットがインターネット上のWebサイトを定期的に巡回して、情報を集める作業のことです。クローラは英語では「Crawler」と表記されます。もともとは「這う」という意味があり、Web上を這い回って情報を収得するところからこの名前が付けられました。
このクローラにWebサイトが発見されなければ、検索順位ページに表示されません。SEO対策の第一歩は、まずクローラに自社のWebサイトを発見してもらうことから始まるのです。
では、クローラに発見されやすいサイトとはどのようなものでしょうか?
重要な要素としては、他のサイトからリンクが集まるサイトであること、コンテンツ(文章、写真、動画など)のボリュームがある程度Webサイトにあることなどの条件が考えられます。
人間が小さいものよりも大きいものを発見しやすいのと同じように、クローラにとってもコンテンツのボリュームが大きいほど、発見しやすくなるのです。また質の高いコンテンツであれば、サイトを訪れる人が増えます。訪問した人の痕跡が多いほど、やはりクローラが発見しやすくなるでしょう。
つまりWebサイトを作成する上ではコンテンツの量と質の高さの両方が求められるのです。
2.インデックス
インデックスとは、クローラが巡回して集めた情報をGoogleのデータベースに登録する作業を意味します。「index」は「検索」「見出し」などを意味する英単語です。図書館におけるインデックスカードを作成するような作業と考えればよいでしょう。
サイトの内容が分類され保存されることで、図書館で探している本が見つけやすくなるように、サイトが見つけられやすくなり、検索結果への反映も期待できます。
ジャンル別、キーワード別、タイトル別など、わかりやすくインデックスされるためには、Webサイトもわかりやすいものにしなければなりません。つまり分類しやすさ、整理しやすさ、要約しやすさを意識してサイトを作成することが必要なのです。
3.ランキング
クローリング、インデックスに続く最後の作業はランキングです。英語では「Ranking」と表記され、インデックスされ整理された情報の検索順位を決定することを意味します。ランキングではWebサイトを採点し、点数順に掲載していくのです。
ランキングにおける採点の基準は200項目以上あり、この順位決定のシステムをアルゴリズムといいます。アルゴリズムは頻繁にアップデートされ、採点基準はどんどん変更されるため、サイトを検索上位に表示させるためには、それに対応する必要があるのです。
Google検索エンジンの評価方法とは?
前述の通り、Google検索エンジンによるランキングの基準は200項目以上あります。しかもその項目は日々アップデートされるために、具体例をあげることは困難な作業といえるでしょう。
しかしその200項目がどんな基準であるか、おおよその傾向を知ることは可能です。Googleは自社の企業サイトでその評価の指針を公開しています。その内容に基づいて解説していきましょう。
ユーザーファーストの理念に基づいている
Googleがサービスやツールを展開する上で掲げている理念は、ユーザーファーストです。ユーザーファーストとは、ユーザーの立場に立って考えること。検索エンジンの200項目以上の基準は、この理念に沿ったものということになるでしょう。
つまりWebサイトが検索上位に表示されるためにはユーザーにとってプラスになる情報が載っていること、わかりやすいこと、見やすいことなど、ユーザーにとって価値のあるページ、利便性の高いページになっているかどうかが重要なのです。
なお、Googleの企業サイトには「Google が掲げる10の事実」という企業理念が記されたページがあります。その10項目の最初に載っているのが「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる」という文章です。この言葉はGoogleのユーザーファーストの姿勢を象徴しているといっていいでしょう。
専門性と権威性と信頼性がポイント
Googleの検索品質評価ガイドラインによると、Googleが検索エンジンで評価するポイントとして特に重要視しているのが、専門性と権威性と信頼性という3つです。
ガイドラインではそれぞれ英語で、「Expertise」(専門性)、「Authoritativeness」(権威性)、「Trustworthiness」(信頼性)と表記されています。それぞれ具体的にはどういう基準なのか、説明していきましょう。
「専門性」では、ユーザーが知りたいと考えている情報が網羅されているか、テーマが統一されているか、品質の高い情報であるか、新しい情報が得られるかを評価します。テーマに対する深い理解を備えた専門家が作成したコンテンツは、Googleから高い評価を得ることができるでしょう。
「権威性」では、信頼できる第三者からリンクされているか、もしくは評価されているか、専門性の近い人や組織から推奨されているかを確認します。信頼性・権威性の高い他社から「このWebサイトは高品質ですよ」というお墨付きをもらうことで、Googleの検索上位に表示されやすくなるのです。
「信頼性」では、事実に基づいて書かれたコンテンツであるか、情報に誤りがないか、独自に作成されたものか、他のサイトのコピーではないかを判断します。つまり、情報の精度の高さがそのままサイトの信頼性に結びつくといっていいでしょう。
お金と健康には慎重になっている
2017年12月Googleは「医療や健康に関する検索結果の改善について」の中で医療従事者や専門家、医療機関等から提供されるような、より信頼性が高く有益な情報が上位に表示されやすくなることを発表しています。
参考:https://developers.google.com/search/blog/2017/12/for-more-reliable-health-search?hl=ja
このようにお金や健康、法律などユーザーの人生に大きな影響を与える領域YMYL(Your Money Your Life)については、検索品質評価ガイドラインの「専門性」「権威性」「信頼性」がより重要視されるようになりました。
その結果YMYL分野に関しては、医師、薬剤師、弁護士などの専門家や、企業などの法人のサイトが検索上位に表示される傾向が強くなり、専門外の個人がいくら高品質の記事を投稿しても検索上位に表示されにくい傾向になっています。
YMYL領域の記事を投稿する場合は、Googleの方針を十分に理解して、執筆者および掲載サイトに「専門性」「権威性」「信頼性」が十分にあるか確認する必要があるでしょう。
コンテンツ制作前にやるべきこと
コンテンツとは英語では「content」と表記され、Webサイトに対して使われる場合は「情報」という意味になります。情報とはつまりサイトに掲載されている文章、写真、動画などのことです。
SEOに沿ったコンテンツを制作する前に、やっておくべき作業がいくつかあります。まずその作業について説明しましょう。
サイトを訪れるユーザー像を明確化する
Googleの理念として、ユーザーファーストがあると前述しました。企業サイトを制作するうえではユーザーが求める情報をわかりやすく見やすく、そして過不足なく提供することが求められます。
しかし、すべてのユーザーが同じことを求めているわけではありません。ユーザーによって、好みも性格も知識も経験も違うからです。
ユーザーファーストのコンテンツを制作するには、ユーザー像を明確にする必要があります。性別、年齢、職業、世帯構成、居住地、価値観、ライフスタイル、趣味嗜好、身体的な特徴、経済状況、悩み、よく使用するSNSなど、ユーザー像は具体的であればあるほどよいでしょう。
なおSEO対策においてユーザー像を明確にすることをペルソナ設定といいます。ペルソナとは企業や商品のターゲットとなる顧客像をより具体化したもののことです。
ペルソナを設定することによってユーザーの視点に立ちやすくなるため、文章を書く方向性や写真・動画の作成の方向性、サイトの構成などが明確になります。
またペルソナを設定することで、書き手の主観を排除することもより容易になるでしょう。情報の伝達の基本は客観的かつ正確であることです。主観的な文章は押しつけがましくなる可能性もあります。主観を排除することは、ユーザーの判断を尊重することにもつながるのです。
また、サイトを作成するチームの中で同じペルソナを共有することによって、サイトの方向性に関する共通認識を持てるというメリットも考えられるでしょう。
Webデザイナー、エンジニア、ライター、広告担当者、統括者などが同じ方向性を共有することで、サイトで取り扱っている商品のイメージやメリットを一致させやすくなり、相乗効果のあるサイト運営が期待できます。
キーワードを決める
コンテンツSEOの取り組みとして、最初にしておきたいのはキーワードの選定です。くわしく解説していきましょう。
1ページに1キーワードが基本
自社サイトを訪れるユーザーの多くはキーワードを打ち込んで検索し、その結果の表示に基づいてクリックしていると考えられます。
1つのページの中にたくさんのテーマを盛り込むのではなく、1つのテーマに絞ってそのテーマに関わる情報を網羅していくのがいいでしょう。
テーマが複数あると構成が複雑になり、検索によってアクセスしてきたユーザーがダイレクトにほしい情報にたどり着くまでに時間がかかります。その結果、途中で離脱する可能性が出てくるのです。
つまり、コンテンツSEOでは1ページに1つのキーワードを設定することが基本といえます。1ページに1つのキーワードを設定することで、テーマやページの構成がシンプルなものになります。
それによってユーザーの求める情報が見つかりやすいコンテンツになるだけでなく、検索エンジンにとってもわかりやすいコンテンツになることを意味するのです。そして検索ページの順位上昇にも好影響をもたらすことが期待できます。
複数のキーワードや複数のテーマに広げたい場合は、内部リンクを利用するなどして、他のページを用意するのがいいでしょう。なお内部リンクとは自社サイト内の他のページからのリンクのことで、外部サイトからのリンクである外部リンクと併せて使われることの多い言葉です。
キーワードはツールを使って設定
キーワード設定は、コンテンツSEOにおいて重要な要素です。設定するためにはユーザーの視点に立つことが大原則といわれています。
企業サイトを作成する場合まずはペルソナを設定しますが、このときそのペルソナがどんなキーワードを検索してサイトにアクセスしているのかを逆算で考えることも必要でしょう。
たとえば、会社がサプリメントの販売サイトを制作しているとします。ペルソナで設定されているのは中年太りを気にしている中年男性です。
検索されるキーワードを逆算し推測することで、「サプリメント」とともに「メタボ」、「お腹の脂肪」という言葉があがってきました。その場合には「メタボ」、「お腹の脂肪」といったキーワードを散りばめた文章、イラスト、写真を多用することで、ユーザーの興味を持続するサイト作りができると仮定できるでしょう。
具体的なサイト作成の手順としては、まずページのテーマを決め、テーマに沿ったキーワードを設定します。その際にGoogle公式の無料ツールである「Googleキーワードプランナー」を使用すれば、キーワードの検索ボリュームを調べることができるので、参考にするといいでしょう。
たとえば、誰も検索しないキーワードからは集客できません。逆に多くの人が検索するキーワードは、ライバルのページがたくさんあることを意味し、検索結果の上位に表示されるのがむずかしくなります。競争相手の多いところで、それなりの順位を目指すのか、競争相手の少ないところでトップを狙うのか、サイトの内容などによっても有効な戦略は変わってくるのです。
なおこの他にも「Keyword Tool」「キーワードファインダー」などのキーワードを選定するツールがあります。
キーワードと並ぶ重要なワードとなるのがサジェストキーワード(検索エンジンによって自動的に表示される検索候補の単語)です。「ラッコキーワード」という無料のサジェストキーワード取得ツールを使うことによって、サジェストキーワードを調べることができるので利用するといいでしょう。
Googleの検索窓にキーワードを入力すると、関連するキーワードが自動的に表示されます。これはGoogle検索独自のキーワードツールです。多くの回数、検索されている言葉が候補として表示される仕組みになっています。
検索されることの多いキーワードはそれだけユーザーからの需要が多い単語です。ここで表示された言葉をタイトルや見出しに入れることによって、検索結果の順位上昇とページから訪れるユーザーの増加が期待できるでしょう。
コンテンツの構成を作成する際の注意点
コンテンツの構成も重要な要素です。コンテンツを作成するうえでの注意点を説明しましょう。
タイトルと見出しが肝心
サイトを訪れたユーザーがページを見た瞬間に、内容をもっと詳しく知りたいと思ってもらう必要があります。その鍵を握っているのがタイトルです。
タイトルはわかりやすいことと、キャッチーで目を引くことがポイントになります。タイトルにはキーワードを入れ、もし可能ならば、サジェストキーワードも入れたいところです。ただし表現が不自然になる場合は、サジェストワードを無理に入れる必要はありません。
タイトルに次ぐ重要な要素は見出しです。ユーザーの多くは、ページ全体の内容をタイトルで確認したのちに、見出しを見て、知りたい項目を探すでしょう。見出しはコンテンツの内容をわかりやすく表したものであると同時に、ページを細かく区切り、読みやすくする役割も果たすものです。
構成がしっかりしたページは、見出しを見ただけでもおおよその文章の流れをつかむことができます。ユーザーにとって、サイトの入り口となるのはタイトル、続いて見出しということになるでしょう。
入り口から中に入るかどうかは、タイトルと見出しにかかっている部分が大きいのです。
結論で始まり、結論で終わる
コンテンツの文章を作成するうえで意識しておきたいのは、「結論で始まり、結論で終わる」構成です。最初に結論を書くことで、ユーザーが何を伝える記事なのかを冒頭で理解してもらうことができます。
結論で始まり、その結論をあげた理由や根拠を説明し、具体例をあげ、最後に結論で終わるフォーマットに沿って書くことによって、ユーザーにとってわかりやすい文章となるでしょう。
コンテンツSEOにおける文章のポイント
コンテンツSEO対策として、キーワードの設定、タイトルと見出しの入れ方、記事の構成について説明してきました。しかしもっとも大きなポイントとなるのは、記事そのものの充実です。検索エンジンから評価される記事の内容とはどのようなものなのか、説明していきましょう。
個性のある文章にする
個性のある文章であることが重要なのは、一般的な記事だけでなく、Webサイトの記事にも当てはまります。Googleでは独自性も重要な評価基準となっているからです。
競合サイトと似通った記事を作成すると、場合によってはコンテンツをコピーしたものと判断されて、ペナルティーの対象になる場合もあります。
独自性のある文章はサイトを訪れたユーザーからの評価が高くなる傾向があり、被リンク率がアップすることも期待できるでしょう。ユーザーから認められる記事を作ることが、検索エンジンでの検索順位を上げることにもつながるためです。
わかりやすくて見やすい文章を心がける
ユーザーの視点に立った文章を書くことは、検索エンジンからの評価の高い文章を書くことにそのままつながります。ユーザーにとってわかりやすくて見やすい文章は、検索エンジンにとってもわかりやすくて見やすいものなのです。
ひとつの文章は長くしすぎない、シンプルかつコンパクトであることを心がける、冗長にならないなど、一般的な文章の書き方の基本を守りましょう。
また自分にしかわからない、独りよがりな文章にならないようにするために、知人を読み手として設定する方法もおすすめです。その相手に向けてわかりやすく説明するつもりで書くといいでしょう。常にユーザーの立場に立って文章を書くことが大切なのです。
外部リンクはSEOの外部対策のひとつ
企業のWebサイトを訪れるユーザーは、そもそもどんな経路を辿ってアクセスしてくるのでしょうか?
考えられる代表的なものは3つあります。検索エンジンによる検索結果からのアクセス、外部サイトに設置された広告リンクをクリックしてのアクセス、そしてもうひとつが外部サイトの被リンクからのアクセスです。
被リンクは外部サイトなどから自社サイトに飛ぶリンクのことで、外部リンクともいわれています。
SEO対策では外部リンクを充実させることが特に重要です。詳しく解説していきましょう。
外部リンクとはなんなのか?
外部リンクとは、外部サイトやSNSからの被リンクのことです。他サイトやSNSからリンクが貼られているということは、リンク先のサイトの内容を参照にしたい、もしくは紹介したいという意思の表れであり、サイトを高く評価している、またサイトの人気の表れであると考えられます。
Googleでは以前から、外部リンクを評価の重要なポイントのひとつとしてきました。つまり外部サイトからの被リンクをたくさん獲得することは、検索順位を上げるうえでプラスになるということです。
SEOにおける外部対策とは、主にこの外部サイトからの被リンクを指していると考えていいでしょう。
外部リンクを増やす方法
外部リンクが多ければ、アクセス数の増加に期待ができます。ただし、単純に数が多ければいいというものではありません。
リンク元のWebサイトやSNSの質が問われるからです。信頼性の高いサイトからリンクを貼られることで、リンク先の信頼性も高くなるでしょう。
例えば、業界、協会、自治体、ニュースサイトなどからのリンクは高品質なものとして評価が高くなります。逆に、他サイトからのコピペがメインで構成されているサイトや、集客のみが目的で構成されているサイトなど、品質の低いWebサイトから自動的にリンクされてしまうと、評価が下がる場合があるので注意が必要です。
また、リンク元の外部サイトとリンク先の自社サイトの間での統一がとれていることも重要になります。たとえばクリックして訪れるユーザーの探している情報が、リンク先の自社サイトで提供されていなければ、サイトにアクセスしたユーザーは、商品購入、問い合わせ、会員登録などのアクションをしてくれません。ユーザーの期待に応えるためには、リンク元とリンク先との間での整合性が問われるのです。
では、具体的にどうやって外部リンクを増やせばいいのでしょうか?
それには、まず自社サイトの内容を充実させることが大切です。ユーザーにとって利便性の高いサイトを作ることで、ユーザーからの共感を得やすくなると、おのずと被リンクの数が増えるでしょう。
Facebook、TwitterなどのSNS上でのシェアを促すために、自社サイトのコンテンツの目立つ位置にボタンを設置することもひとつの方法です。普段から良質なサイトとのコミュニケーションを取って、相互にリンクし合うなどの関係を築いておくことも有効な方法となります。
この他にも、問い合わせフォームを設置して相互リンクを依頼する、メルマガを配信してメルマガのユーザーに被リンクを促す、別のサイトを作成してそのサイトに被リンクを設置するなど、様々な方法が考えられるでしょう。
同じ会社や個人が運営しているサイトで、メインのサイト以外のサイトのことをサテライトサイトと呼びます。メインサイトとは違うジャンル、別テーマで作成されるものがほとんどです。
メインサイトへのリンクのみ、集客のみを目的としたサテライトサイトは検索エンジンからペナルティを科せられることもあり、最悪の場合はインデックスから削除されます。順位操作のみを目的としたサイトを作るのはやめましょう。
上位表示されない時に確認すべきこと
集客力アップ対策をしてもすぐには検索順位は上がりません。しばらくは焦らず様子見しましょう。しかし投稿から数ヶ月経過しても順位が上がらない、またはむしろ下がっているという場合は次の確認が必要になります。
1.Googleにインデックス登録されているか確認する
そもそもGoogleのクローラーに認識されて、インデックス登録されなければ検索の順位付けがされません。「Google Search Console」 の「URL検査」に順位が気になる記事のURLを入力し、Googleに登録されているかを確認しましょう。万が一登録されていなかった場合は「インデックス登録をリクエスト」をクリックし登録を申請しましょう。
2.ページ表示速度が遅くなってないか確認する
Googleはユーザーをイライラせさてしまうページ表示速度が遅いサイトを嫌います。特に注意が必要なのは画像です。記事投稿時から記事数が増えサーバーの負荷が上がるなど当初は問題なかった表示スピードが遅くなっている可能性があります。画像データを圧縮処理するなどサーバーの負荷を減らし、ユーザーが違和感を感じない程度のページ表示速度に改善しましょう。
3.情報の元データが更新されていないか確認する
記事で引用している情報の元データが更新された場合、最新データを扱っている記事の方へユーザーが集まり、その影響で自記事の順位が下がっている可能性があります。元データが更新された場合は情報のアップデートを実施しましょう。
4.読者の潜在ニーズに変化がないか確認する
読者がGoogle検索に入力するキーワードが同じでも、記事投稿時と現在とで読者が求めている潜在的なニーズが変化している場合があります。記事で狙っているキーワードで上位表示されるサイトの記事内容を確認し、自記事にはない内容が掲載されてないか確認しましょう。
5.外部リンクの数に変化がないか確認する
せっかく獲得した外部リンクが何らかの影響で減ってしまった場合、もしくは望ましくないサイトからの外部リンクがある場合、検索順位の結果に影響が出る可能性があります。「Google Search Console」 の「リンク」で外部リンクの状態を確認し必要に応じて対処しましょう。
最後に
この記事では、SEOとコンテンツSEOについて解説してきました。企業サイトを作るうえでは、いかに集客するかが大きなテーマとなります。SEOとコンテンツSEOは効果が出るまでにある程度の時間が必要となるため、サイトの作成を根気よく続けていくことが大切です。
「継続は力なり」という言葉はサイト運営にも当てはまります。ユーザーの立場に立つこと、良質なコンテンツ作成を心がけること、継続することこそが最良のSEO対策、コンテンツSEO対策につながっていくでしょう。