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teal組織とは?実現するための要素や具体的な事例を紹介

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公開日: 2021.02.24
更新日: 2021.02.26

teal組織という、新しい組織の形態が話題を集めています。teal組織は個人が対等に意思決定できる仕組みで成り立つものです。

記事ではその意味について考え、実現に欠かせない要素や、実際に試みて成功している事例について紹介します。

目次
目次

teal組織とは?

まずはteal組織とはどのような組織形態なのか、ここで詳しく説明しましょう。

従来と異なる新しい組織形態

teal組織とは、2014年にフレデリック・ラルー氏の著書で紹介された概念のことです。旧来のマネジメント手法は成果が上がっているものの、組織に悪影響を与える可能性があるため、それに代わる新しい組織形態としてteal組織が提唱されています。

従来の組織形態は社長や上司がマネジメントする指示系統があるのに対し、teal組織では上司が存在しません。各メンバーがルールを理解して独自に工夫し、必要なタイミングで意思決定をしていくという特徴があります。

5つの組織フェーズの最終段階

teal組織とは、5つの色で表現された組織モデルの最終形態です。5つの組織は意識の進化形態として提示されています。

  • Red(赤):支配者がトップに立つ組織
  • Amber(琥珀):安定した階層的構造を持つ組織
  • Orange(橙):目標達成を第一に考える組織
  • Green(緑):メンバーが主体的に行動できる組織
  • Teal(青緑):個人が対等に意思決定できる組織

一番意識の低いRedは「衝動型」と表現され、圧倒的権力を持つ支配者がトップに立つ原始的な組織です。そのあとAmber、Orange、Greenと進化し、最終形態が青緑のTealと続きます。絶対的支配者がいるRedの組織は世界が固定化され、シンプルです。

一方、最終形態であるteal組織は世界の多様性を認め、常に変化するものと考えます。最も複雑に世界を捉えている組織形態といえるでしょう。

現在の日本社会で主に見られるのはOrange(橙)の段階で、階層的構造はあるものの、柔軟に社会の変化や環境に適応できる組織です。成果のために数値管理が徹底され、目的達成を優先して考える合理的な組織と表現されています。

teal組織を実現するための3つの要素

階層的構造がある現在の組織形態から対等な関係であるteal組織を実現するためには、次の3つの要素が必要です。

自主経営

ラルー氏の著書で「セルフマネジメント」と記載されている要素のことで、上司の指示を受けず、自分の判断で行動するという意味を持ちます。

セルフマネジメントを実現するにはメンバーに意思決定の権利を与えることが重要です。このとき、各メンバーが適切な意思決定をできるよう助言を与えるシステムを置きます。

ただし、ここでの助言はあくまでもアドバイスであり、最終的な決定は各メンバーの判断に委ねるのがセルフマネジメントです

多様性を認める

著書の中では「ホールネス」と呼ばれる要素です。teal組織においては、メンバーはすべて対等な立場で能力や才能を発揮します。したがって、従来型の組織のように、誰かから評価されるために期待される役割を演じる必要はありません。

つまりteal組織の実現のためには、多様性を認め、メンバーの個性のすべてが受け入れられる環境を整えることが重要です

存在目的の理解 

「エボリューショナリーパーパス」と表現されている要素です。組織は一つの生命体と考え、生きているものとして存在目的があると考えます。

目的は組織の変化に合わせて進化しますが、従来の組織のように社長や上司が意思決定を行うものではありません。teal組織ではメンバー全員が意思決定をして、目的を進化させることが求められています。

teal組織の具体例

現在、teal組織として運営されている企業や団体は複数存在します。その中でも代表的な例を紹介しましょう。

オランダの非営利団体「ビュートゾルフ」

ビュートゾルフ(Buurtzorg)」はオランダで非営利の在宅ケアサービスを行う団体です。2006年に看護師4名で発足した組織は2016年現在1万人以上の看護師や介護士が所属し、世界24ヶ国に890以上のチームが存在するまで拡大しています。

すべてのチームにはマネージャーが存在しておらず、完全にteal組織として運営されている団体です。コーチはいますが、その役割は看護師のサポートのみです。メンバーの多様性が認められる自主経営が行われています。

アメリカや日本での事例

アメリカや日本にも、teal組織で運営されている会社がいくつもあります。

アメリカに拠点を置く「ザ・モーニング・スター・カンパニー」は、世界最大のトマト加工会社です。全社員がマネージャーの役割をもち、給与に関する決定権を持っているのは社員です。全員がマネージャーになったことで仕事への責任感が強くなり、業績アップという成果を出しています。

日本では「ネットプロテクションズ」が、teal組織の運営に成功した会社として代表的な事例です。マネージャーの役職を廃止して社員全員が自主経営できる仕組みを作り、独自の人事評価制度「Natura」を導入して従業員満足度を向上させました。

最後に

teal組織は最も新しい組織形態で登場したばかりの概念ですが、実際に運営に取り入れ成功している会社は存在します。従来の組織に生じていた弊害を克服する可能性を秘めており、会社でも取り入れてみる価値はあるといえるでしょう。とりあえずは社内プロジェクトから試してみるというのも一つの方法です。