会食とは?マナーや成功させるためのポイント、会場の選び方を解説

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ビジネスを成功させるのに一役買うことが多い会食ですが、本来の意味を知らずに使っている人も多いのではないでしょうか。会食をビジネスにつなげるために、会食時のマナーや、会食を成功させるポイントを押さえておきましょう。

コロナ禍でも会食を成功させるために、感染リスクの少ない会場の選び方についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

目次
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そもそも会食とは?

会食という言葉をよく聞いたり使ったりしますが、そもそも会食の意味がよくわかっていないという人もいるのではないでしょうか。まずは会食という言葉の意味や定義を確認しましょう。

人が集まって食事をすることが会食

会食とは、2人以上集まって食事をすることを指します。2人以上という点がポイントで、実は何人まで、という上限はありません。自分以外の誰かと食事をすることを、会食と呼ぶのです。

狭義の意味で、「少し改まった食事」と言い表す場合もあります。ただ、広義で言えば、改まっていなくても、カジュアルな食事であっても会食と呼べるということです。

家族との食事も会食に含まれる

2人以上集まって食事をすることが会食にあたるので、相手は誰でも構いません。友人、知人、さらには家族との食事であっても、2人以上であれば会食になります。

そのため、普段の家族での食事も会食にあたると言えるでしょう。新型コロナウイルス感染対策の観点からも、時間をずらすなどの対策が推奨されています。

ビジネスシーンにおける会食

ビジネスシーンにおいては、会食相手が「上司」や「取引先」といったことが多いです。
そのため「仕事の一環」という意味合いが強くなります。

顔見知りとの和気あいあいとした会食とは意味合いが異なるのです。
プロジェクトの商談や交渉など、場合によっては「接待」の色合いも強くなります。

接待や接客との違いは?

ここまで「会食」について説明しましたが、よく「会食」と混同される言葉があります。
それが「接待」と「接客」です。

言葉の概念にあっても近いものがあり、そもそも同じ意味として使用している方もいるかと思います。
しかし、明確な線引きとは言わないまでも言葉の定義としては異なっているのです。
そちらについて紹介します。

接待とは

新たな案件の獲得や進行中の業務を円滑に進行するために開催されるものです。
よって、利害関係者とのビジネス上での食事となります。

接客とは

「客に対して受け答えすること」「客をもてなすこと」という2つの意味が存在します。
意味においては「接待」に通じる部分もありますが、言葉の使い方が違うのです。

一般的には前者の意味として、店員が客に対応する行為として使われています。
具体的には「A店の接客態度は素晴らしい」「接客はお店のイメージそのもの」などがそうです。

会食におけるマナーや成功させるためのポイント

ビジネスシーンでの会食を成功させるポイントは、共通のマナーを身に付けることです。

ここでは、会食の事前準備の必須事項、会食中の会話内容やマナー、帰り際のマナーについて紹介します。会食を成功させるためのマナーやポイントを押さえて、ビジネスに有効活用しましょう。

事前準備が重要

ビジネスシーンの会食は、取引先とのコミュニケーションや、商談を成立させる目的で行われることが多いです。つまり、会食は自社の業績に結びつく重要な機会でもあります。

会食での商談を成功させるためには、事前の準備がきちんとできていることが大切です。特に、会食相手や目的に応じた会場選びに気をつけましょう。

いくら高級店であっても、相手の好みでない食事内容では意味がありません。また、商談が進みやすいよう、個室を予約するなど他の客の話し声に邪魔されない環境を作ることも必要です。さらに、店員のホスピタリティが充実していれば、相手の満足度が高くなり、あなたの好感度も上がるでしょう。

こうした会場選びの際は、相手の好みを調査した上で、下見をしておくと安心です。口コミサイトは、お店選びの参考にする程度ならよくても、投稿された日から店員やメニューが変わっていることもあります。できれば、実施日の近くで、プライベートの時間を使って試しに利用してみるとよいでしょう。

役割を分担しよう

会食を成功させるためには、いくつものタスクがあり、それらすべてを1人で行うと商談に集中できなくなる可能性があります。

商談を成功させるために、コミュニケーション担当、会計担当、段取り担当、仕切り担当など、複数の役割を自社メンバーに割り振っておきましょう。こうすることで、商談のキーパーソンは重要な話に集中でき、結果的に会食を成功させることに繋がります。

ドレスコードを確認

お店選びの段階で、価格帯がある程度高いお店を会食会場に選んだ場合、気をつけるべき点がドレスコードです。ドレスコードとは、入店・利用する際に、お店の雰囲気を壊さないという目的で、お店側が設定する服装の基準を指します。

よくあるのが「ジャケット必須」です。カジュアルな服装での出勤をOKにしている会社の場合、出勤時のままカジュアルスタイルでお店に入ろうとすると入店を拒否されてしまいます。ドレスコードがある場合は、自社メンバーと取引先の会食相手に必ず連絡するようにしましょう。

入店時に気をつけるべきこと

会食当日、最初に気をつけたいのが入店時のマナーと配慮です。座席の「上座」「下座」については、相手が気にしない場合もありますが、配慮した方が安全だと言えます。

会場の入り口からもっとも遠い場所が上座、入り口にもっとも近い場所が下座だと覚えておきましょう。先方には上座をすすめ、自社メンバーは下座につきます。

上座をすすめて、先方が着席してから自社メンバーも着席しましょう。入店時に、お店側が上着を受け取ってハンガーにかけてくれるところもあります。そうではない場合、相手が上着を脱ぐ前に自社メンバーが脱ぐのはマナー違反です。先方が脱がなければ、自社メンバーも脱がないままでいた方がよいでしょう。

食事中のマナーと会話について

食事中のマナーが身についていると、先方からの信用も得やすく、会食もスムーズに進むでしょう。箸の持ち方でも、寄せ箸(箸で器を自分の方に寄せること)、ねぶり箸(箸をなめること)などをしないのは最低限のマナーです。自信のない人は、予習しておきましょう。

また、食事中に両手を出すのが日本食のマナーでもあります。右手で箸を持って、左手はテーブルの下にあると、それだけでだらしなく見えてしまいますので気をつけましょう。

こういった食事のマナーを守るのはもちろん、会話も重要です。あまり親交が深くない相手との会食の場合は、天気や会食会場までの交通手段や当日周辺に起こったニュースなどを話題にして、先方が会話に参加しやすい雰囲気を作りましょう。

雰囲気がよくなってきたら、先方の会社の近況や自社の近況など、ビジネス寄りに会話を持っていくとスムーズに本題に入れます。

トイレの位置は事前に把握

会食相手にとって、こちらがセッティングした会食場は初めて訪れるということが多いでしょう。
そのため、会食相手がトイレの位置に迷うことがないよう、すぐに伝えられるようにすべきです。
タイミングとしては、トイレのために席を立った瞬間がベストでしょう。

くれぐれも、会食相手が店員にトイレの位置を尋ねるような状況を作ってはいけません。
それでは「気遣いと配慮の欠如」となります。

また、店舗によっては男女で別々であったり複数箇所に設置されていることも考えられます。
事前に店員に聞くことも一つの手段ですし、なにより、実際に自分自身で使用してみることが理想と言えるでしょう。

会計から見送りまでの注意点

コース料理であらかじめ支払い料金がわかっている場合は、予約時にカードで支払いをしておきましょう。当日お店で支払う場合は、支払いをしているところを先方に見られないことが重要です。お手洗いに行くと言って会計するなど、工夫が必要になります。

見送る際には、先方があらかた見えなくなるまで、お辞儀をしておくのがよいでしょう。別れ際まで気を抜かないことが肝心です。

感染拡大のリスク回避のため会食の制限が拡大中

コロナ禍では、会食にも配慮をしなければ感染リスクが高くなります。感染リスクを十分に理解した上で、会食を設定することが必要なのです。

ここでは、会食のどのような点が感染リスクを拡大させるのか、紹介します。感染リスクが発生する原因を把握しておくことで、より安全な会食を実施できるでしょう。

少人数及び短時間で

大人数での飲食では、無意識のうちに「大声」となりがちです。
そのため飛沫が飛びやすく、飛沫感染による感染リスクが増加します。
また、長時間の会食や深夜のはしご酒にあっても同様のことが言えるでしょう。

新型コロナウイルス感染対策において、会食時における「少人数」及び「短時間」は基本となります。
自分自身が感染しないことは当然ですが、会食相手に感染させないことを第一に考えましょう。

会話の際にはマスクを着用する

少人数及び短時間に加えて、食事中であっても会話をする際にはマスクを着用する「マスク会食」というものが推奨されています。
これは、飲食するときのみマスクを外し、会話の際には再度マスク着用をするというものです。
これにより、感染リスクを抑えることが可能となります。

クラスター(集団感染)は会食からも発生

大阪のライブ会場でクラスター(集団感染)が発生したように、会食からもクラスター(集団感染)は発生しています。趣味の集団での会食、家族・親族での会食を含め、「食事をともにする」ことで、参加者からの飛沫感染が発生するからです。万が一、感染者が参加していた場合、飛沫感染のリスクが非常に高くなります。

コロナ禍では近距離で食事することがリスクに

家庭内での感染が増えているのも、近距離で食事をすることが原因です。特に家庭では、毎日近い距離で食事をともにします。自覚症状のない感染者がいた場合、家庭外であっても近距離で食事をすること自体が大きなリスクなのです。

接待会食では取引先にリスクを負わせることも

接待会食の場合、自社社員が感染するリスクももちろんあります。しかし、それ以上に気を遣わなければならないのが、取引先の感染リスクです。

例えば、参加した先方の社員が会食後に複数名感染し、感染源が会食とわかれば、会食を設定した自社の責任が問われます。表向きは、取引に何の影響もないものとするかもしれませんが、実際の取引が中止になったり破断になったりすることもあるでしょう。こういったリスクも含めて、会食するべきか否かを考える必要もあります。

会食場所の選び方は?

商談を成功させるために、そして取引先と自社の感染リスクを低減させるために、やはり会食会場の選び方が大切です。コロナ禍でも安心して会食できる会場の選び方を確認しましょう。

下見をしておこう

コロナ禍では、以前からソーシャルディスタンスの必要性が強調されています。ソーシャルディスタンスを取るためには、ゆとりある会場面積が必要です。インターネットで写真などを見ただけでは、お店の広さが実際と異なる可能性があります。予約をする前に、一度お店に訪問し、下見をしましょう。

大事なのは値段より相手に合わせること

会場選びで大切なことは、会食相手が喜ぶことです。高級店を選べば正解、というわけではありません。相手が改まった雰囲気が嫌いだったり、カジュアルな食事を好むとわかっていたりする場合は、価格ではなく好みに合うかどうかで決めます。相手の好みに合わせて、喜んでもらう方を優先させましょう。

コロナ禍ではアクリル板が必須

会食は、一列に並んで座ると会話が弾みにくく、商談の成功につながりにくいでしょう。ビジネスの話をする場合、向かい合って座る必要があるのです。

ただ、このコロナ禍では向かい合って食事をすることによって、より感染リスクが高まってしまいます。アクリル板が設置してあるお店を選びましょう。

対面座席以外に、座席と座席の間にもアクリル板があるお店を選ぶと、より安心です。他にも、コロナ禍でより感染リスクを低減できる会場には、以下のような特徴があります。

席数が少なく空間にゆとりがある会場

コロナ禍で会食会場を選ぶ際には、会場面積が広く、座席間の空間が広く取られていることが重要です。さらに、座席数が少なく、あまり多くの人が一度に入れない会場が理想的でしょう。対面する座席の間にはアクリル板が必須です。これがない会場は、会食にはおすすめできません。

「感染対策実施中」とアピールしている会場

「感染対策実施中」とアピールしている会場では、店員のマスク着用はもちろん、出勤前の体温測定を義務付けています。出勤前の体温測定で37℃以上あると出勤できないという取り組みを行っているお店であれば、店員からの感染はある程度防ぐことができるでしょう。

また、一定時間ごとに手を洗い、座席を消毒するなど、十分な感染対策を実施しています。このような会場なら、会食相手も安心して参加できるでしょう。

会食後のお礼メールについて

上司や取引先との会食において、帰り際にお礼を伝えるのは当然のことかと思います。
さらにビジネスの場においては、メールにて再度お礼を述べることがマナーと言えるでしょう。

では、お礼メールとは具体的にはどのようなものなのか。
メールを送るべきタイミングや、文章の中身などについて説明致します。

当日から翌日の午前中までに

お礼メールについては、会食後「できるだけ早く」送ることが求められます。
しかし、会食時間が日付が変わるほど夜遅いといった場合には、逆に相手方にも迷惑を掛けることもありえます。

そのため、当日中が理想ですが翌日でも問題はありません。
それでも「できるだけ早く」というスタンスに変わりはなく、午前中には送りたいものです。
仕事が立て込んでいたり急用が発生した場合はやむを得ませんが、翌日中には送ることを心掛けましょう。

これが会食から2日後となれば、メールを送るタイミングとしては遅いと言わざるを得ません。
そうなった際には、お礼メールを送ることが遅くなった旨についても冒頭で伝える必要があります。

基本的な構成

「お礼の言葉」「会食での印象的な出来事」「感情表現を入れる」「次へ繋げる」「締めの言葉」。以上の5つは必須項目となります。

・お礼の言葉:冒頭部分にて、会食に参加していただいたお礼を述べます。
・会食での印象的な出来事:相手方との会話において、勉強になったことや貴重なお話など、具体的なエピソードがあると良いでしょう。
・感情表現を入れる:素直な自分自身の感情を伝えることで、相手方にとっても会食に参加して良かったと思われます。
・次へ繋げる:良好な関係性を築くためにも、今後ともお付き合いしていきたい言葉を添えましょう。
・締めの言葉:お礼で締めることにより、きれいな構成としてまとまります。お礼に始まり、お礼で終えましょう。

例文

件名:昨晩の会食にお礼について

本文:
株式会社〇〇 △△部長
▢▢様

お世話になっております。
▽▽株式会社の××と申します。

大変ご多忙のところ、昨晩は会食に参加していただき誠にありがとうございました。
おかげさまで、非常に有意義な時間を過ごすことができました。

特に、***の件についてのお話にあっては、弊社にとっても非常に参考となるものでした。
今後の弊社の発展に役立てたいと思います。

またご一緒にお食事ができれば幸いです。
今後とも何卒、どうぞ宜しくお願いいたします。

末筆になりますが、昨晩の会食のお礼を申し上げます。

最後に

コロナ禍でも会食を成功させるためには、会場選びが大切です。感染対策がしっかりしていて、相手の好みにマッチしているかどうかを確かめるために、会場と相手の事前調査は欠かせません。

会食前に、食事のマナーをしっかり確認し、余裕があれば自宅などで練習しておくと安心です。会食での商談を成功させるためにも、自社メンバーでマナーについて共通認識を深めておくようにしましょう。

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