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債権回収とはどういうこと?具体的な内容と回収方法を解説

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公開日: 2020.12.23
更新日: 2021.03.24

「債権回収」とはそもそもどのようなことを指す言葉なのでしょうか。債権回収が必要なときやうまく行かないときにすべきことについて解説します。ぜひ参考にしてください。

目次
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債権回収とは

債権回収とは、簡単に言えば、貸したものを返してもらうことです。例えば金銭の貸し借りがあるとしましょう。お金を借りた側(=債務者)がお金を返さない場合、お金を貸した側(=債権者)は返済するように要求し、債務者から返済を受けます。

債権とは何か

債務者に特定のものや行為を請求できる権利が「債権」です。お金を貸しているならば、貸した相手に「〇円と利息を〇日までに返済してくれ」と請求する権利を債権者は持ちます。

反対に、債権者に特定のものを渡したり行為を行ったりする義務が「債務」です。債務者がお金を借りているなら、債権者に借りたお金や利息を支払わなくてはいけません。

債権回収が必要になるとき

約束した日までに貸したお金を返済してもらえていないとしましょう。このような場合は、貸した人は債権回収を行います。また、商品を納入したのに代金を受け取れていないとき、貸したものが約束の期日までに返ってこないときも、債権回収を行い、今後の経営や他の取引先との関係に悪影響が及ばないようにすることができるでしょう。

債権回収の方法

お金やものを貸したのに返済期日までに返ってこないと、 多大な損失を被ることがあります。例えば、返済されたお金で新たに商品を買い、売却して利益を得ようと計画していても、返済期日までにお金が返ってこないなら、資金繰りに苦労することになるでしょう。

とはいえ、債権者が債権を主張しても、約束の期日までに貸したものやお金、納品した商品の代金が返ってこないことがあるかもしれません。そのような場合には、次の2つの方法で債権回収をしましょう。

債権回収会社の利用

債権回収会社とは、その名の通り、債権回収を専門に行う会社です。債権回収会社による債権回収の方法は大きく2つに分けることができます。

1つは、債権者から債権の回収だけを委託される方法です。この場合は債権自体は債権者に帰属し、債権回収会社は回収した債権から手数料を差し引いたものを債権者に渡します。

2つ目は、債権者から債権自体を譲渡される方法です。この場合は債権は債権回収会社に帰属し、債権回収会社は債権の評価額を債権者に渡します。

裁判所の利用

取引先に直接請求しても債権を回収できないときは、裁判所を通して「民事調停」を行うことができます。民事調停とは裁判所で債権者と債務者が話し合う機会を設け、和解を目指す方法です。

和解が成立すれば、和解の内容に応じて債権を回収します。万が一、和解の内容通りに債務者が返済を行わない場合は、裁判所に「強制執行」を請求して、債務者の預金等から債権を強制的に回収することも可能です。

民事調停は手続きが非公開のため、第三者には調停の内容を知られにくく、なおかつ訴訟よりも費用が少なく、手続きが簡単というメリットがあります。しかし、債務者が裁判所に来ない時などには調停を進めることができないため、和解しづらいという点はデメリットです。

裁判所に出かけずに書類だけで債権回収を進めていきたい場合には、「支払督促」を利用することもできるでしょう。支払督促は裁判所が債務者に督促状を送る手続きのことで、債務者が異議申立てをしない場合は債権回収の強制執行に進むことが可能です。債務者が異議申立てをした場合には訴訟へと発展します。

60万円以下の少額の債権に関しては「少額訴訟」、60万円を超える債権等に関しては「通常訴訟」に進む可能性もあるかもしれません。このように裁判所を利用した債権回収方法は種類が多いので、状況に合わせて使い分けることができるでしょう。

債権者と債務者間で解決する手段

紹介したように、裁判所や債権回収会社を利用して、債権に関わる問題を解決することもできます。しかし、シンプルな解決を目指すなら、裁判所や債権回収会社に依頼する前に債務者・債権者の当事者間で解決することも検討してみましょう。

債権債務を相殺する 

同額の債権をお互いに発生させることで、債権と債務を相殺することも可能です。例えばA社からB社に原料を300万円分納入すると、B社は300万円の支払い義務を持つことになります。

しかし、A社がB社から300万円分の商品を購入することがあらかじめわかっているなら、お互いの債務・債権で相殺することができ、現金の貸し借りを省くことができるでしょう。

債権譲渡で回収

債権は財産のひとつのため、債権者が法人の場合に限り、現金の代わりに譲渡することができます。例えばA社がB社から300万円の貸付金を回収できない場合、B社が300万円分の価値のある債権を有しているならば、その債権を貸付金の代わりに受け取ることも可能です。

なお、債権譲渡をする場合には、債権者が変わったことを示すために「債権譲渡登記」を行います。登記の際には登録免許税の納付が必要になることもあるので、債権譲渡登記所や管轄の登記所で相談してみましょう。

代物弁済の財産給付で解消 

債権者の承諾を得られる場合は、債務者は本来返済すべきものとは別のものを渡すことで債務を解消することが可能です。このように別のもので債権回収を行うことを「代物弁済」と呼びます。

例えばA社がB社に300万円分の商品を納入したのに代金を回収できていない場合、B社はA社の承諾を受けたうえで、お金の代わりに不動産や美術品などの「代物」を提供し、債務を解消することができるでしょう。

なお、代物弁済として提供するものは、本来の債務と同じ価値がなくても問題ありません。債務者が代物として提供したものを債権者が承諾するならば、債務よりも多額あるいは少額の価値のものであっても代物となり得ます。

ただし、代物が本来の債権よりもあまりにも低価値の場合には、代物を債権の一部を消滅させるために使用し、債権の残りの部分に関しては現金や他の代物で返済するというような契約を結ぶことも可能です。

債権者代位権を利用して差押え

債権者代位権とは、債権者が債務者の保有する財産や債権を代わりに行使する権利のことです。債権者代位権は、次のすべての条件が満たされた場合に行使して、強制執行につなげることが可能になります。

  • 金銭の債権の場合は、債務者が無資力であること
  • 債権者代位権の対象となる債権を、債務者が行使していないこと
  • 債権を弁済する期間が過ぎているにも関わらず、債務者が返済していないこと
  • 債権者代位権の対象となる債権が、他人に譲渡できる債権であること

債権者代位権を債権者が行使すると、債権者が複数いる場合でも優先的に債務者から弁済を受けることができます。また、債務者は債権者の代位権を妨げることができず、債権者代位権を行使する際に生じた費用も債務者が支払わなくてはなりません。

最後に

契約期日までに債務者が債権者に弁済することは当然のことですが、資金繰りが難しい場合などは期日までの弁済が難しくなることもあるかもしれません。そのような場合は、債権者と債務者が話し合って当事者間で問題を解決することで、わだかまりが残らず、また、債権回収に関する費用も抑えることができます。

当事者間の話し合いがうまくまとまらない場合は、債権回収会社や裁判所に依頼することができるでしょう。費用はかかりますが、問題を放置しておくよりは債権者・債務者両者にとって良い結果につながります。