役職とは、組織内におけるポジションを明確化するものです。
役職が上がるほど給料は高くなり、組織内での責任も大きくなるもの。
平社員やアルバイトは、自分の役職が何であるか疑問に感じることもあるかもしれません。
本記事では、ビジネスに役立つ役職の順位を一覧で解説します。
役職の意味と存在意義とは
役職とは、組織での立場や役割を明確化したものです。
会社におけるポジションを表す呼び名でもあります。
役職があれば、社内だけでなく社外の人も相手の立ち位置をはっきりと理解できます。
業務上の責任を明らかにすることにも繋がるでしょう。
例えば、店内でクレームが発生したとき「店長を出してくれ」と顧客が訴えるのは、店長が総責任者であるという認識の表れでもあります。
取引先との挨拶で「〇〇部、部長です。」と伝えるのは、業務の管理や責任が自分にあることを伝えるためです。
役職の意味や順位を正しく理解していないと、上司に失礼な態度をとりかねません。
顧客や取引先に対し、迷惑をかける可能性もあるでしょう。
また、役職には「社員のモチベーションをアップさせる」という存在意義もあります。
企業では、役職の順位が上がるとともに給与や報酬がアップするのが一般的です。
組織内で序列が上がるため「いつかは課長に」「目指すは社長」といった、社員の向上心へとつながるでしょう。
平社員やアルバイトの役職の書き方
転職や就職の際に企業に提出するエントリーシートには、氏名や会社名のほか、役職名の欄が設けられている場合があります。
アンケート書類や、入会申込書などで役職名が必要になる場合もあるでしょう。
課長や部長であれば役職名を記入しますが、平社員の場合は「一般社員」を記入します。
パートやアルバイトに役職はないため、記入する必要はありません。
スタッフリーダーのような立場にある場合は、その旨を記載しましょう。
自分のスキルや経験をアピールできます。
覚えておきたいのは、企業内で使用する文書に役職欄がある場合は、空欄で提出しないことです。
空欄を残したまま文書を提出すると、書くべきことを忘れていると判断される可能性があります。
記入内容が思い当たらない場合は「なし」と記入するよう心がけましょう。
一般企業の役職と役割
一般企業の役職名は、おもに10段階に分けられます。
一般企業の出世ルートと考えても良いでしょう。
役職の名称は企業によって異なりますが、ベースとなる考え方を把握しておけば、転職時にも役立ちます。
仕事を進める上で必要な、それぞれの立場や役割を理解しておきましょう。
1.一般社員
企業内の役職は一般社員からはじまります。
前述したように、平社員にあたる役職です。
企業内でもっとも多くの割合を占める役職であり、会社を動かす要となる戦力です。
それぞれの持ち場において必要な業務を行います。
2.主任
管理職の登竜門ともいえる役職です。
一般社員と業務内容が大きく変わることはなく「グループリーダー」や「担当者」といったニュアンスも含まれます。
業務を迅速にこなせたり、上層部と一般社員との架け橋的な役割をこなせたりする人物が選任されることが多いでしょう。
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3.係長
課長のもと、チームをまとめあげるのが係長です。
役割的には主任に近い存在でもありますが、係長には部下の育成能力も求められます。
企業目標に向かい仕事のプロセスを見直しながら、部下を指導する役割を担うポジションです。
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4.課長
課長は「中間管理職」に位置づけられる役職です。
課のトップとして、現場をフォローするプロデューサー的な役割を担います。
一般社員にとっては、身近に接する機会の多い役職の高い人物です。
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5.次長
部長を補佐するポジションにある人物です。
企業におかれた部門責任者の代理や補佐業務を行います。
多くの業務をこなす部長は、日々多忙なものです。
次長は部長に代わり部署内を監督しながら、部下の業務内容を確認します。
6.部長
部長は各部署内の責任者です。
経営戦略に基づいた投資内容や年間の採用人数など、経営者としての視点も求められます。
企業が成長するための仕組みや環境を作り、組織を動かしていく人物です。
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7.本部長
本部長は、組織の本部における最高責任者です。
部長の上に「本」が付きますが「部長をとりまとめる」という意味ではありません。
関連組織との関係を維持しながら、自分自身が業績アップのために動く必要もあります。
経営者側の考え方や行動内容が求められるポジションです。
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8.常務取締役
常務取締役は、常務会における最高ポジションです。
常務会とは、役員が重要事項を話し合う機関を意味します。
そのため、現場で働くのではなく、業務管理が中心となります。
日々の業務も合わせて行うため、現場と経営陣、両方の考えを持ち合わせた役職だといえます。
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9.専務取締役
社長の補佐役に特化したポジションです。
常務取締役は現場の業務も平行して行いますが、専務取締役は経営トップとしての業務を中心に担います。
企業戦略作りや社員との仲介役など、社長業務を円滑に進めるためのサポートが主な仕事です。
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10.代表取締役社長
企業における全業務の責任者です。
一般的には「社長」の呼び名で認識されることが多いでしょう。
企業によっては「代表取締役」と「社長」を別々に設ける場合もあります。
社長の上に続く「会長職」は、退任した社長が就くケースの多い役職です。
そのため、事業を動かす実質の最高責任者は代表取締役社長であるといえます。
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「マネージャー」「ディレクター」外資系企業の役職
近年はグローバル化が進み、様々な企業と取引する機会が考えられます。
業務内容によっては、外資系企業との取引が必要になることもあるでしょう。
ビジネスシーンで慌てないためには、事前に役職の内容を理解しておくことが大切です。
外資系企業の主な役職の並びは、以下のとおりです。
- Lead(リーダー)
- Manager(課長から部長まで)
- Director(取締役または部門長)
- General Manager(支店長、工場長)
- Vice President(統括本部長、事業部長)
- CFO(最高財務責任者)
- COO(最高業務執行責任者)
- CEO(最高経営責任者)
- President(代表取締役社長)
Lead(リーダー)は、比較的若い社員に与えられる役職です。
サークルやグループ活動におけるリーダーは、日本でもよく用いる表現ではないでしょうか。
外資系企業内でも同様に「グループリーダー」的な役割を担うと認識すると良いでしょう。
課長から部長までの役職は、Manager(マネージャー)と表現します。
Director(ディレクター)は、取締役にあたる役職です。
ただし、IT企業が主となるシリコンバレー企業では、部門長を指すため注意しましょう。
事業所長や工場長になると、General Manager(ゼネラルマネージャー)略して「GM」と呼ばれます。
Vice President(バイスプレジデント)は、社長を意味するPresidentという単語が含まれますが、副社長ではありません。統括本部長や事業部長を意味します。
CFOは財務を担当する最高責任者、COOは業務における最高責任者です。
日本でも耳馴染みのあるCEOは、経営部門における最高責任者にあたります。
日本の取締役社長であり、企業のトップとなる人物がPresident(プレジデント)です。
最後に
企業の役職は、働く者の立場や責任を明確に表します。
役職が上がるとともに、給与だけでなく責任も大きくなるのが特徴です。
特に、日本のビジネスシーンでは役職は重んじられる傾向にあります。
役職の順位や立場を正しく理解し、日々のビジネスに活かしていきましょう。