組織課題とは?組織力を強化するためのアプローチ方法を紹介

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管理職の重要な業務の一つが組織が抱える課題を解決に導くことです。とはいえ、例えば従業員のモチベーションの低下に気づいたとしても、どう解決に導くのか悩みどころですよね。今回は企業が抱える組織課題への取り組み方を紹介します。

また、組織課題を解決する上ではフレームワーク(仕組みや枠組み)やツールの導入が有効な場合も。組織課題の解決におすすめのフレームワークやツールも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

目次
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組織課題とは?従業員の悩みに気付こう

組織課題とは、一言で言えば、組織が成果を挙げるためにやるべきことを表す言葉です。もちろん、組織によって課題の内容は大きく変わってきます。所属する組織に必要な課題を見つけ掘り下げなければ、課題解決に取り組んでも効果が低いでしょう。

適切な組織課題を見つけるために、従業員の悩みに気づくよう心がけましょう。組織の力を高めるためには、従業員一人ひとりが積極的に業務を遂行する必要があります。悩みを抱えたままだと従業員のパフォーマンスは落ちてしまうので、解決に尽力してください。

組織課題のよくある事例5選

組織課題のよくある事例を5つ紹介します。

1.従業員のモチベーションが低下している

従業員のモチベーション維持を課題だと感じている企業は多いです。HR総研が実施した「人事の課題に関するアンケート」によると、「従業員のモチベーション維持・向上」と回答した割合は最多の43%にも上りました。

従業員のモチベーションが上がらない主たる要因は、業務にやりがいを見いだせない、給与の額が低い、適切な評価がされていない、などです。

2.人事制度が変わってしまう

人事制度の改定を課題に据える企業は少なくありません。同調査によると、「人事制度の改定」と回答した企業は36%となり、この割合は上から3番目の水準です。優秀な人材を獲得し定着させるには、魅力的な人事制度を構築する必要があります。

努力して成果を挙げてもきちんとした評価がなされなければ、従業員は愛想を尽かして去ってしまうでしょう。

3. 管理者のスキル不足

管理者のスキル不足に悩む企業は多いです。次世代のリーダー候補を育てるには上司の適切なマネジメントが必須。管理者に育成スキルが備わっていなければ、ポテンシャルを備えた人材をうまく育てることができません。

よくあるパターンはプレイヤーとしては優秀でも、マネジメントを担う立場に昇格した途端にうまくいかなくなるケースです。プレーヤーとして優秀な上司は、仕事ができても自分でこなしてしまうため、結果的に部下のスキルは伸びません。

4. 教育やスキル開発の更新不足

何年も前に策定したマニュアルをずっと使用しているなど、教育やスキル開発の制度が十分に整っていない場合も多いです。業務をする中でスキルアップを目指すOJTという考え方もありますが、それだけでは十分なスキルの習得は難しい側面があります。

社内研修・社外研修などを積極的に導入し、業務以外で従業員が学べる体制を整備する必要があるでしょう。

5.メンタルヘルスの不調

当然のことながら、メンタルに不調を抱えていると日々の仕事のパフォーマンスは落ちてしまいます。パワハラやセクハラ・いじめなどが原因で、精神の病気にかかる人も多いです。また、残業や業務量が多いためにメンタルに不調を抱えてしまうケースも多々見られます。

職場の環境が従業員のメンタルに悪影響を与えている可能性が高いので、まずは職場環境を見直してみましょう。

企業が直面する組織課題への取り組み方について

企業が抱える組織課題へはどのように取り組めば良いのでしょうか。組織課題の内容は様々で企業によってアプローチは異なりますが、どの企業にも当てはまる3つの手法があります。

問題と課題を区別しよう

組織課題がうまく解決できないと悩む人は、そもそも組織課題を把握できていない可能性もあります。よくあるのが、問題と課題をごっちゃに捉えているケースです。似た言葉ですが、両者の間には明確な違いがあります。

端的に言うと、問題は「理想と現実のギャップの原因」、課題は「問題を解決するために起こすアクションです」。例えば、次世代のリーダーとなる存在を育成したいという目標があるとしましょう。

次世代のリーダーが育っていない現状と、次世代のリーダーを育成できた理想の状況の間に問題が潜んでいます。例えば、研修体制が整っていないなどが考えられるでしょう。では、この問題に対してどうアプローチするか、何を行うかという部分が課題です。問題と課題が混同してしまうと、メンバー間で共通意識が芽生えないので注意しましょう。

情報共有をメンバーとしよう

組織課題を解決に導くには、メンバーとの情報共有を徹底的に行うべきです。従業員の役職や立場に関わらず情報を共有することで、仕事への自主性が芽生えます。情報共有を行う際は、成功例だけでなく失敗例も共有するのが大切です。

成功例からノウハウを勝ち取れば、生産性が上がり強い組織構築にもつながることには多くの企業が気づいています。しかし、失敗例からも反省点や課題は見えてくるので、共有する意味があるのです。多くの情報を共有することで、従業員の連帯意識を高めることもできます。

情報共有を積極的に行い、組織一丸となって前に進みましょう。

効果検証をしてみよう

問題や課題解決のために努力を一定期間続けたら、それが効果を示したのか検証してみましょう。検証の結果、効果があったと判断できたらそのまま同じ取り組みを進めていけば良いだけです。

もし検証の結果、効果が出ていなかったのなら別のアプローチは無いか考えてみましょう。仮説を立て実行に移し、必要に応じてそれに修正を加えるというのが効果検証の流れです。

フレームワークも利用してみよう

課題解決といっても、どこから手をつけるべきか分からない人もいるでしょう。そんな人はフレームワークを利用してみるのがおすすめです。ビジネスにおけるフレームワークとは、状況や情報を整理する上で役立つツールとなります。

状況整理にはMECE分析

MECE分析とは「漏れなくダブりなく」という意味を持つ分析ツールです。有効な施策を考えるにあたっては要因やアイデアを漏れなく挙げる必要があります。大きな課題でもMECEを用いて小さな要素に切り分けることで、本質的な問題がどこにあるのか気づくことも可能です。

MECE分析の具体的な方法ですが、まず大きな目的を設定し、考えるべき要素を洗い出し、要素ごとに細分化していくという手順を踏みます。この説明だけではよく分からないと思うので、人間を例にMECE分析を行ってみましょう。

大きな概念なので分類に困るかもしれませんが、一番簡単なMECEの手法は正反対の対象でグループ分けすることです。

例えば「日本に住んでいるか海外に住んでいるか」「右利きか左利きか」などが考えられます。人間は必ずどちらかには該当するので、漏れは発生しません。分類によっては漏れやダブりが発生してしまうので、グループ分けの基準の設定が重要です。

戦略構築には7S

7Sとは経営資源をハードとソフト両面から7つに分けて整理することで、内部の状況をより正確に捉えられるフレームワークです。経営資源を効果的に配分するにはどうすれば良いかの検討に役立つので、戦略構築が求められる場面に適しています。

7Sの区分は「戦略」「システム」「価値観」「スキル」「組織」「スタイル」「人材」です。スキルや人材といったソフト面はすぐに変えるのは難しいとされています。市場の変化や自社が直面している状況も考えて資源配分を考えていきましょう。

計画実行にはPDCA

PDCAサイクルという言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。PDCAとはPlan・Do・Check・Actの頭文字を取っており、それぞれ「計画」「実行」「確認」「改善」を示しています。計画実行の局面ではPDCAが用いられる場合が多く、先程説明した効果の検証に適したフレームワークです。

よくあるのが、計画と実行を繰り返すだけの状況に陥ってしまうケース。実行した施策が効果を示しているか、きちんと確認してください。計画の段階で評価が可能な指標を定めておくと、うまくサイクルが回ると思われます。

ツールを活用して作業効率を上げよう

ツールを活用すれば、手っ取り早く組織課題の解決が図られます。ここではおすすめのツールを3つ紹介するので、ぜひ導入を検討しましょう。

Geppoを利用してみよう

Geppoは個人と組織の課題を視覚化できるITツール。個人へのアプローチと組織へのアプローチ、どちらか片方だけでは本質的な課題解決にはつながりません。Geppoでは双方に働きかけるため、効果的な課題解決が図られます。

Geppoはテレワークにおける従業員のメンタルマネジメントのツールとしてもおすすめ。従業員のコンディション把握が可能なので、顔が見えないことにより生じる不安の解消につながります。

Qaseeを利用してみよう

Qaseeはパソコン内の動きを可視化することで社員の意識と行動に改革を起こし、組織の問題点や改善点を浮き彫りにできるツールです。従来の業務管理は日報や朝礼など、人が記入・伝達するアナログな方法で行われていました。

しかし、こうした方法では記録者の能力や性格に左右されてしまい、正確な業務管理にはならない点が問題です。Qaseeは正確なデータのみ抽出して分析を行うため、誤り無く問題や課題を発見できます。

visualを利用してみよう

visualは科学的手法を用いて組織を変革する総合マネジメントツールです。科学的な手法の例としては、組織に対する自発的な貢献意欲や主体性を数値化したり、質問に対する回答をもとに離職率を予測したりできます。

様々なデータを用いて多角的な視点から分析が可能なので、より効果的な施策の立案に役立つでしょう。

最後に

組織課題の解決・実現は管理職が担うべき重要な業務ですが、一筋縄にはいきません。組織が抱える課題は複数あり、アプローチの方法も企業の数だけあると言えます。組織課題の解決に困った時は、フレームワークやツールの活用がおすすめです。

利用できるものは有効活用して課題解決を達成し、強い組織を構築しましょう。

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