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システム開発の見積もりの内訳の見方と妥当性の判断のコツ

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公開日: 2021.09.23
更新日: 2021.09.23

「システム開発を依頼したいが、見積もりの見方が分からない」
「少しでもシステム開発費用を抑えるために自社で検討すべきことは?」

システム開発は数十万円〜数千万円の費用がかかります。開発会社を選ぶにあたっても、自社の要望を予算内で叶えられる会社を選定したいですよね。

しかし見積書を見ても内訳の見方が分からず、予算が適正かどうかの判断は難しいでしょう。

今回はシステム開発の見積もりの内訳や見積もりの種類、費用を抑えるためのコツをご紹介します。

最後まで読めばシステム開発の見積もり表を読み解き、適正価格で対応してくれる会社を選定できるでしょう!

目次
目次

1.システム開発の見積もりの内訳とは?

システム開発の見積もりの内訳を説明します。

  1. 要件定義の費用
  2. 設計費用
  3. 開発費用
  4. 進行管理費用
  5. テスト費用
  6. 導入費用
  7. サーバーやソフトウェアの購入費用
  8. 交通費

開発会社によって見積もり表の出し方は違いますが、内訳のほとんどは人件費と考えましょう。さらに細分化して以上のような項目に分かれます。1つずつ説明します。

(1)要件定義の費用

要件定義とは仕様を検討してドキュメントにする作業です。打ち合わせに出席する担当とドキュメント化する担当者の人件費がかかります。

(2)設計費用

次にUI(ユーザーインターフェイス)と内部の機能の設計を行う人員の人件費がかかります。

UIはクライアントとの相談を行いつつ決めるため、打ち合わせの時間分と担当者の人件費・諸経費、さらに内部設計については開発者の会社へ持ち帰って作業を行うため、作業想定時間分の人件費が請求されます。

(3)開発費用

開発費用とはプログラミングを行うエンジニアの人件費+技術費のことです。

プログラマーのランクや経験によって費用は異なりますが、計算方法はプログラマーの人数×開発期間を月単位で計算して請求します。

(4)進行管理費用

進行管理費用とは、プロジェクトの管理と進捗をマネジメントするための手数料のことです。

チーム単位で行う場合は、複数人のプログラマーを管理するためそれだけ労力がかかります。

大規模なプロジェクトになるほど、この金額は高くなるでしょう。

(5)テスト費用

テスト費用とは、各工程において完成したプログラムを試験的に稼働させて作動するかどうかの試験を行う際にかかる人件費です。

プログラマ個人がテストを行い、上長チェックを経るためその分の人件費を支払います。

(6)導入費用

導入費用はシステムリリースのためにかかる費用です。

システムリリース時は旧システムやクライアントが管理しているデータをシステム内に取り込む必要があります。

移行作業にかかる人件費が請求されます。

(7)サーバーやソフトウェアの購入費用

プログラムに別途サーバーを構築する、またはソフトウェアを別で購入して組み込む必要がある場合は、設置・設定費用に加えて、実費で購入費用をクライアントが負担します。

(8)交通費

開発者とクライアントの打ち合わせを行う際に、クライアントの会社に赴いて説明などを行う場合は交通費もクライアント側が負担します。

オンライン会議の場合は不要ですが、実際に会社に来てもらう際はその経費も含んで請求されるでしょう。

2.システム開発の見積もりの種類

次にシステム開発の見積もりの計算方法の種類について説明します。

  1. トップダウン
  2. パラメトリック

見積もりの出し方も複数あり、使う場面が違うので知識として頭に入れておくと開発会社の見積もり表を見るときに混乱がありません。

1つずつ説明します。

(1)トップダウン(試算見積もり)

トップダウンとは試算見積もりといい、過去の事例や経験則からざっくりとした見積もりを出したものです。

初期段階でクライアントとの打ち合わせがまだ進んでおらず、要望や希望している機能が出来っていない際に「この程度かかるであろう」といった意味で提出されます。

正確性はさほど高くありませんが、クライアント側が大体の予算の見通しを出すための概算です。

(2)パラメトリック(係数モデル見積もり)

パラメトリックとは係数モデル見積もりといい、数学的なモデルを利用してシステム開発にかかるコストを計算したものです。

パラメトリックにもいくつかの計算方式があり、以下のようなモデルを使用して見積もりを出します。

  1. ファンクションポイント法
  2. COCOMOモデル
  3. Putnamモデル

それぞれのモデルについて説明します。

ファンクションポイント法とは、ソフトウェアの規模、つまり内部ファイルや入出力の数を計算してそれに伴いどの程度の予算が必要かを計算する方法です。利用者が実際に使用するフォームや帳票の抽出機能などを基準として計算しているため、依頼者にも見積もりの規模が理解しやすい方法です。

COCOMOモデルとは、Constructive Cost Modelの略称で、日本語で言えば構造的コスト推測モデルと呼ばれます。統計に基づいた数式を用いて「開発工数」と「開発期間」を予測し、人件費等の経費を割り出すモデルです。

Putnamモデルとは、ソースコードの行数と工数、そして開発期間の3つの要素を用いて見積もりを計算する方式です。大規模なプロジェクトに使われることが多く、工数などをより詳細に割り出すことができます。

(3)ボトムアップ(工数積み上げモデル)

ボトムアップとは工数積み上げモデルと呼ばれ、プロジェクト全体を一度分解して、それぞれの過程に殿程度の工数がかかるかを見積もって集計し、人件費を計算する方法です。

クライアントに「この段階でこの程度の費用がかかる」などと詳細に説明できるのがメリットで、クライアントのコンセンサスが得やすいのがメリットになります。

3.システム開発の見積もりの妥当性の見分け方

システム開発の見積もりの妥当性の見分け方を紹介します。

  1. プロジェクト期間が明確か
  2. 開発範囲は明確・妥当かどうか
  3. リスクが考慮されているか
  4. 見積もり計算の前提が自社の状況と一致しているか

初めてシステム開発を依頼する場合は、見積書が妥当かどうかの判別もつきづらいものです。以下の4点を参考にして見積もり表を確認しましょう。

(1)プロジェクト期間が明確か

システム開発表でプロジェクト期間が明確に示されているか確認しましょう。要件定義からリリースまでの予定が明記され、その期間の人件費が正しく請求されているかチェックするためです。

そもそもシステム開発費用は人件費×作業期間が基準になるため、この期間を明示されていない場合は見積もりの正確性が損なわれます。

記載がない場合は質問をし、プロジェクト期間について開発者側の説明を求めましょう。

(2)開発範囲は明確・妥当かどうか

開発範囲が明確、または妥当かどうかも確認しましょう。見積もりを出すにはシステムの開発範囲と期間を元に人件費を計算するので、開発範囲が曖昧な場合は見積もりが大まかすぎます。

例えばシステムに機能を追加・または改修を依頼するのに無駄な範囲のシステムを動かす想定で動いていないか、作業する範囲をリスト化してもらいましょう。

(3)リスクが考慮されているか

システム開発は要件定義をして、あとは放置すればシステムが完成するものではありません。

途中でトラブルが起きたり、修正の依頼などを出す場合があります。

その際に修正に追加費用がかかるのか、または数回の修正が費用に含まれているかもチェックしましょう。

(4)見積もり計算の前提が自社の状況と一致しているか

見積もり計算の前提条件が、自社の要望や状況と一致しているかも大事なポイントです。システム要件定義において伝えた要望が叶えられているか、過剰な機能を付加して見積もりを計算していないか確認しましょう。

自社でも要望をリストアップしておき、見積もり表と付き合わせてチェックをすると良いでしょう。

4.システム開発の見積もりを抑える5つのコツ

システム開発の見積もりを抑える5つのコツについて解説します。

  1.  システム開発の算出法・数字の見方を学んでおく
  2. ヒアリング・要望を具体的に伝える
  3. システム投資の回収目安をつけておく
  4. 相見積もりをとる
  5. どうしても高い場合はパッケージやASPも検討する

システム開発にはかなりの費用がかかるため、なるべく予算を抑えるための方法を覚えておくと経費を節約できます。

1つずつ解説しますので、開発会社の選定前に読んでおいてください。

(1)システム開発の算出法・数字の見方を学んでおく

本記事でも説明したシステム開発の算出法・数字の見方を学んでおきましょう。

計算方式は様々ありますが、まずはシステム開発の主な費用は人件費でありこそ、工数やプロジェクト規模に応じて費用が変わることは認識しておいてください。

知識があれば開発者側に交渉や質問等を投げかけ、予算を削減できます。

(2)ヒアリング・要望を具体的に伝える

ヒアリングの際には要望を具体的に伝えるようにしましょう。クライアントと開発者の認識相違によって、大幅な修正が必要になる、または開発会社自体を変更することもあり得ます。

事前に自社で以下のようなことを決めておきましょう。

  • なんの目的でシステムを作るのか
  • どんな機能が必要なのか
  • 必要な帳票やフォーム
  • 管理したいデータの種類・数量
  • 外部システムとの連携が必要かどうか

詳細に決めておくほど開発者に意図が伝わりやすくなります。

開発者は実際に業務を担当しているわけではないので、ベンダーにワークフローをわかりやすく伝える資料を作っておくのも良いでしょう。

(3)システム投資の回収目安をつけておく

システムに投資を行った後にどの程度の期間で回収できるかの目安も議論しておきましょう。例えば基幹システムであれば長期間の使用が想定されるので、ある程度費用をかけても従業員にとって使用しやすいものを作るべきでしょう。

ただし短期間の使用想定のシステムに数百万円以上かけることはコストパフォーマンスとしては良くない可能性もあります。

投資したシステム開発費用をどの程度で回収できるかは考え、損益分岐点を参考にしてシステム予算を考えると良いでしょう。

(4)相見積もりをとる

複数の開発会社に見積もりを取り、比較を取るようにしましょう。自社の要望するシステムを作れるかどうかはもちろん、開発会社ごとにリリース後の保守やサポートの期間や内容も違います。

A社は500万円だが保守などのサポートが薄い、B社は600万円かかるが、長期間のサポートや修正費が含まれている場合は、最終的に考えてB社の方が得になる場合も。

1社に絞るのではなく、複数候補を出して見積もりを比べるようにしましょう。

(5)どうしても高い場合はパッケージやASPも検討する

見積もりを見てどうしても予算に収まらない場合は、パッケージの購入やASPの利用も検討しましょう。パッケージのシステムなら新規作成の必要がないため、比較的安価に購入できます。ASPはアプリケーション・サービス・プロバイダの略で、プロバイダにあらかじめインストールされたアプリケーションをレンタルして使う方式です。

パッケージは買取式で、別途カスタマイズができるので自社の運用システムに合わせやすいというメリットがあります。ASPはレンタルのため費用自体は安いのですが、カスタマイズ性は低く、自社の業務にフィットしない可能性があるので注意が必要です。

予算がとどうしても足りない場合は、パッケージの購入やASPの利用も検討してみましょう。

まとめ

今回はシステム開発の見積もりの内訳や計算方式、そして費用を安くするコツを紹介しました。クライアントと開発者の意思疎通が取れないと、後ほど修正費用等がかかるリスクが高くなるので、あらかじめ自社でシステムの要件定義の準備をしておくことが大事です。

またシステムの見積もりは開発会社によって大きく差があるので、複数の会社に見積もり依頼を出しましょう。

システム開発費用は決して安いものではないため、予算を大きく抑えたいなら一般的な機能を備えたパッケージ購入やASPの利用も一案です。

まずはシステム開発の見積もり依頼の前に内訳表の見方の概要を理解し、開発者に疑問や質問ができる程度の知識をつけておきましょう!