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アンガーマネジメントとは?今すぐできる実践手順も簡単に解説

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公開日: 2021.02.23
更新日: 2021.02.26

穏やかに生きていきたいと思いながらも、ちょっとしたことで「怒り」を感じてしまう方は少なくないのではないでしょうか。実際に、世間では「すぐに怒る人」「キレる人」が話題になることもあります。

そんな「怒り」に対処するのが「アンガーマネジメント」と呼ばれる考え方です。どうすれば怒りに対処できるのか、アンガーマネジメントの実践手順や得られる効果について見ていきましょう。

目次
目次

アンガーマネジメントとは「怒りの管理」

アンガーマネジメントとは、「怒りの管理」を意味する心理トレーニング法です。1970年代にアメリカで誕生したとされる考え方で、日本でもいくつかの団体がこの考え方や実践方法の普及に取り組んでいます。

怒らないことではなくコントロールすること

「怒ることはなかったのに……」と怒ってしまったことに対して後悔する方は少なくありません。アンガーマネジメントでは、怒りの感情そのものを否定して「怒らないこと」を目指すのではなく、怒りを受け入れ「怒りの表現をコントロールすること」を目指します。

怒らなくてはいけないときは怒りをしっかりと示し、怒る必要がないときは怒りの感情を制御することが、アンガーマネジメントが目指す怒りの理想形です。

アンガーマネジメントの実践手順

ここからは、アンガーマネジメントの実践手順について詳しく解説していきます。

アンガーマネジメントは、「怒るときには怒り、不必要な場面では怒らない」という考え方の事を言います。怒りというのは一気に湧き上がる感情のため、そのような理性的な対応が簡単に身につくのだろうかと疑問に思う方も多いでしょう。

しかし、実際のところ、怒りをコントロールするのはそう難しいことではありません。怒りを感じたときは以下の手順をぜひ1から順を追って実践してみてください。

1.「6秒ルール」で感情爆発を6秒我慢

怒りが湧きあがったら、まずは6秒だけ感情爆発を抑えてみましょう。すぐに怒りを表現するのではなく、感情を出す前にゆっくりと6つ数えてください。突発的な怒りの場合、6秒数えるうちに静まる傾向があります

2.相手の言動の原因を相手の立場で探る

6秒数えてもまだ怒りが収まらないときには、相手の言葉や行動の原因について相手の立場で探ってみましょう。相手の立場に立ってみると、新たな気付きがあるはずです。

例えばあなたが一緒にお茶を飲もうとして「お茶を入れましょうか」と言ったのに対し、相手が「要らない」と答えたとしましょう。

あなたにとっては「せっかく誘ったのに断られた」と怒りの原因になるかもしれません。しかし、相手は「わざわざ手を煩わせるのは申し訳ない」という気遣いの気持ちで断ったのかもしれません。

相手の立場で物事を客観視すると、多くの事柄は怒る必要がないことだと気付くでしょう。

3.自分の管轄内の出来事だけに対応する

「相手の立場で考えても、やはり怒りしか感じない」というケースもあるでしょう。そのようなときは、「怒ることで解決できる問題なのか」という点を考えてみてください。

例えば朝10時から販売すると聞いていた限定商品があり、10時に店舗に行ったらすでに完売していたとしましょう。明らかに店舗側は告知した時間以前に販売したわけですから、店舗側の立場に立っても納得はできません。

しかし、ここであなたが店員に怒っても、物事は好転するでしょうか。完売したものが手に入るわけでもないのですから、怒るよりもインターネットなどを使って他店の在庫を探すほうが建設的でしょう。

しかも、怒ってしまうとデメリットがあります。「あのお客さまは扱いづらい」という認識が店員同士で共有され、今後はお店に行きづらくなるかもしれません。

アンガーマネジメントで得られる4つの効果

怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」を習得することのメリットは、「無駄に怒ることが減る」だけではありません。次の4つの効果も得られます。

1.ストレス軽減

怒った後に気分がすっきりするという方は少なく、ほとんどの方は怒ることでかえって気分がむしゃくしゃするでしょう。怒るということは、怒られた側だけでなく怒った側にもストレスがかかる場合が多いため、アンガーマネジメントで怒りを回避することはストレスの軽減に繋がります。

ストレスが溜まるとメンタルだけでなく体にも悪影響が及び、不眠や過食、頭痛などが現れることもあるでしょう。健康に楽しく生きるためにも、アンガーマネジメントがおすすめです。

2.柔軟な考え方を身につける

アンガーマネジメントを実践すると、怒りを感じる度に相手の立場に置き換える習慣が身につきます。いつでも「相手だったらどうだろう」「自分以外の考え方もあるのでは」と考えられるようになるため、柔軟な考え方が身につくでしょう。

3.相手の話をしっかりと聞けるようになる

対話において相手の立場のなって考えるためには、少なくとも相手の話をしっかりと聞くことが必要になります。アンガーマネジメントを実践することで相手の話をじっくりと聞く習慣が身につき、視野や価値観も広がるでしょう。

また、怒りを感じるほとんどのことは、「よく聞いてみれば怒るような内容ではなかった」という事に気づくかもしれません。

4.良好な人間関係を築けるようになる

すぐに怒る人間とは、なかなか仲良くなることができないものです。また、仲の良い間柄でも、怒りを表現したことがきっかけとなって疎遠になることも珍しくありません。

アンガーマネジメントによって怒らずに対応する力が身につくと、良好な人間関係を築けるようになります。友人が増え、人生がより充実したものになるでしょう。

アンガーマネジメントを活用できる領域と例

アンガーマネジメントを実践するための基本は、以下の3点をおさえることです。

  • 6秒間だけ怒りを抑える
  • 相手の立場になって考える
  • 自分が対処できる問題だけに対処する

ここからは、アンガーマネジメントを実際に活用できる領域には何があるのか、実例を挙げながら見ていきましょう。

職場

仕事が遅い部下に対して、いつも怒りを抱えていませんか。怒ってしまうことで部下との間に溝が生まれ、信頼を得るどころか「嫌な上司」として陰口を言われるかもしれません。

部下の仕事の遅さに苛立ちを感じるときは、アンガーマネジメントで怒りを管理しましょう。部下の立場に立てば、こちらからの指示が悪いのかもしれない、多くの業務を抱えて対応に困っているのかもしれない、などと想像できます。

冷静になることで怒りを抑えられるかもしれません。まずはじっくりと部下の話を聞き、「仕事が遅い」という事実ではなく「なぜ仕事が遅いのか」という原因に迫ってみましょう。

また、理不尽な要求ばかりする上司に対して、怒りを抱えている方も多いのではないでしょうか。怒りを上司にぶつけても、自分自身の評価を下げるだけでメリットはありません。

怒る前に、なぜ上司が理不尽な要求をするのか考えてみましょう。もしかしたら理不尽なのではなく、あなた自身が以前上司に言われていたことを忘れているのかもしれません。

「今日中にファイルを全部整理しておけ」と言われれば確かに理不尽なのかもしれませんが、1週間前にも「来週までにファイルを整理しておけ」と言われていたのなら、それは単にあなたが上司の指示を忘れていただけです。

上司の言葉をメモに取る習慣を身につければ、あながち理不尽なことばかりではないと気付くことも多いのではないでしょうか。

実際に上司が理不尽であっても、そのまま怒りをぶつけることでは問題は解決しないことが多いです。できる範囲だけ気に留め、必要に応じて対応することを心掛けましょう。

子育て

子育ても怒りを感じることの連続です。いつも「前日までに時間割の確認をして」と言っているのに、朝になって慌てて時間割を確認し、結局は忘れ物をしてしまうというお子さんも多いでしょう。

しかし、すぐに怒ってもあまり意味はありません。次の日にはまた忘れ物をし、同じことを繰り返すだけです。

怒るのではなく、毎晩、時間割を一緒にチェックするようにしてみてはいかがでしょうか。一緒にするならお子さんがうっかり忘れすることがなくなり、朝になって慌てることも減らせます。

子育ても、怒っても好転しないことが多いです。怒る前に「良い提案がないか」考えてから、お子さんと一緒に実践しましょう。

家族の介護

介護でも怒りを感じる機会は多いことと思います。介護をする側としては、頭では「病気だから、年を取っているのだから仕方のないこと」と分かってはいても、身体的・精神的に怒りを感じる瞬間は多いでしょう。

しかし、介護の場面でも怒りをすぐに表現するのは良いこととは言えません。例えば認知症が原因で何度も同じ言葉を尋ねる方に対して、「何度言えば分かるの!」と怒ったところで病気は治るでしょうか。

それどころかあなたが怒ったことで相手は委縮し、いつもできていたことすらできなくなってしまい、あなたの仕事が増えることにもなりかねません

怒りを表現するよりも、「今日はどんなことを言うのかな、忘れているのかな」と相手の反応を楽しみにしてはいかがでしょうか。相手もあなたとの会話が楽しくなり、日常を穏やかに過ごせるようになるでしょう。

介護の場面では、怒ることよりも「提案すること」と「楽しむこと」を意識することが大切です。また、身体的・精神的に負担が多すぎるときは外部サービスも活用して、無理のない範囲で介護に取り組めるようにしましょう。

学校

学校でも友人や教師に対して怒りを感じることがあるでしょう。例えば、「あの子ばっかりひいきして」と担任に不満を感じるときは、クラスメートに何か学ぶことはないのか考えてみてはいかがでしょうか。

また、教師側に立って自分とクラスメートを比較することもできるでしょう。すぐに怒ると担任はあなたをますます「扱いにくい子」と感じ、さらにあなたとの心理的距離が遠のきます。

学校でも怒りを感じたときは、相手の立場に立って考えることが大切です。もし教師の立場なら、友人の立場ならと、相手の立場に立つと、今まで見えなかったことが見えてくるかもしれません。

パートナーとの関係

大好きなはずのパートナーでも、近すぎるからこそ怒りを感じることがあります。疲れてリビングのソファーで寝ていたら、「まだご飯作ってないの?」とパートナーに声を掛けられてイライラしてしまうということもあるでしょう。

しかし、パートナーは単に、あなたが会社から帰ってきたばかりということを知らないだけなのかもしれません。怒るよりも「今、帰ったばかりなの」と現状を説明するほうが得策です。

パートナーと長くいると相手への気遣いを忘れ、つい怒りをストレートにぶつけてしまうようになります。しかし、長くいるからこそ気遣いが大切です。相手を思いやるためにも、怒りの前に一呼吸おきましょう。

最後に

素直に感情表現をすること自体は悪いことではありませんが、怒りを素直に表現することはあまりすすめられません。誰かから怒られたら一日中気分が悪くなるのと同様、相手もあなたが怒ることでその日の気分を台無しにしてしまうのです。

アンガーマネジメントの手順を覚え、円滑な社会生活・家庭生活が送れるようしていきましょう。