SEO対策を進める際、適切にキーワードの難易度をはかり、対策キーワードをしぼり込みたいと考えるかと思います。
この記事では、無料かつ簡単に対策キーワードの難易度を計測する方法をご紹介します。SEOにおけるキーワード難易度を調査したうえで、自社そしてクライアントWebサイトのドメインパワーに応じたキーワードの絞り込みを進めましょう。
キーワード難易度はSEO対策ページを用意している競合の数によって決まる
キーワードの難易度(keyword difficulty)とは、特定のキーワードで上位表示させる難しさのことです。一般的には、上位表示を狙い対策している競合ページ数が多ければ多いほど難易度が高く、低いほど難易度が低くなるといえます。
なお、「検索数が多い=難易度が高い」というわけではありません。検索需要が大きくても難易度が低いキーワードはありますし、検索数が少なくても、競合の数が多ければキーワード難易度は高くなります。
※商用キーワードなどと呼ばれる「コンバージョン」導くキーワードの難易度は高い傾向にあります
新規取得したドメインを利用した開設して間もないWebサイトでは、難易度の高いキーワードで上位表示するのは困難です。難易度の高いキーワードで上位表示を狙う際は、競合サイトに対し、ドメインパワーおよびコンテンツの質と量において勝っている必要があります。そのため、難易度を確認しながらキーワードを選定し、効率よく効果のあるSEO対策を進める必要があります。
キーワード難易度を確認しながらキーワード選定を進める手順
キーワードの難易度を確認しながらキーワード選定を進める手順を詳しくみていきましょう。
①軸となるキーワードを決め、関連キーワードリストを抽出する
適切なキーワードを選ぶには、軸となるキーワードを決めたうえで候補を洗い出す方法が最短・最善です。
まずは、自社の商材とユーザーニーズを考慮して軸となるキーワードを決めます。その後、ツールを利用して候補となる関連キーワードリストを作成します。
使いやすいキーワードツールとしては、下記の2種類があります。
・Googleキーワードプランナー
キーワードを入力するだけで検索ボリュームや競合性などを調査できるツールです。調査したいキーワードを入力するだけなので、使い方は難しくありません。
実際の使い方は下記のとおりです。
1.Googleキーワードプランナーにログインして「新しいキーワードを見つける」を選択
2.調べたいキーワードを入力して「結果を表示」をクリック(ここでは「インテリア」を入力)
3.結果が表示される
画面右上のアイコンをクリックすると、キーワード候補のリストをcsvファイル形式でダウンロードすることができます。
・ラッコツール
ラッコツールの使い方は、下記のとおりです。
1.キーワードを入力する
2.結果が表示される
右上の「CSVダウンロード」からリストをダウンロードすることが可能です。
②自社の集客につながらなそうなキーワードは省く
調査したキーワード候補の中から、ペルソナやターゲットが検索しないと想定されるキーワードを省きます。また、明らかに自社の商材と合っていないキーワードも除外します。
たとえば、軸となるキーワードが「インテリア」の場合、照明器具を扱っていないのであれば「リビング 照明」「ダイニング 照明」など照明を含むキーワードは除外していきましょう。
なお、Googleキーワードプランナーを使えば「不必要なキーワードを除外する」から簡単に任意のキーワードを除外できます。
③Googleで競合ページ数=難易度を調べる
競合のページ数の多さは、難易度のひとつの指標となります。競合ページの数を調査すれば、簡易的に競合性を調べられます。、
なお、Googleで競合ページ数を調べる際は、「allintitle:」コマンドを使用します。この「allintitle:」とは「入力した全てのキーワードがタイトル内に含まれている記事」を検索する方法です。
検索エンジンは、該当ページとキーワードとの関連性を記事タイトルから判断しています。つまり、記事タイトルにキーワードが含まれているかはひとつの重要な要素です。そのため、意図をしていてもいなくても記事のタイトルに対策キーワードが含まれているページを競合ページの数とみなし、キーワードの対策難易度を判断していくことができます。
このように、検索窓に「allintitle:」と調査したいキーワード(ここでは「インテリア 家具 配色」)を入力するだけで、検索キーワード全てがタイトルに含まれたページのリストを確認できます。左上に出力された「約144件」という数値が競合ページ数になります。
ただし、allintitleで検索する際には、需要がないキーワードを選ばないように注意しなければいけません。検索数が少なければallintitleの数も少なくなります。そのため、検索数とallintitleの数を比較したうえで、需要と難易度を総合的に判断しましょう。
どれくらいの競合ページ数なら上位表示を狙えるのか
上位表示が狙える競合ページの数は、新規サイトと運営歴1年以上のサイトで異なります。それぞれの競合ページ数の目安を詳しく見ていきましょう。
【新規サイトの場合】競合ページ数500以下、できれば100以下のキーワードを選ぶ
新規サイトはドメインパワーがないため、競合ページが少ないキーワードを選定し、上位表示を狙う必要があります。具体的には、競合ページ数が500以下、可能であれば100以下のキーワードを選びたいものです。
サイト公開当初は、競合ページ数が数千・数万もあるようなキーワードでの上位表示は狙えません。初めは月間検索回数が3桁と少なめのロングテールキーワードで評価と順位を獲得し、徐々に競合が多いキーワードを狙う方法が効率的です。
軸キーワードが「インテリア」の場合は、下記のようなキーワードが対象になります。
キーワード | 月間検索回数 | 競合ページ数 |
インテリア カラーコーディネート 実例 | 260 | 215 |
インテリア コーディネート コツ | 260 | 369 |
インテリア 一人暮らし 女 | 260 | 123 |
50代 一人暮らし インテリア | 260 | 4 |
一人暮らし インテリア 6畳 北欧 | 260 | 9 |
月間検索回数はどのキーワードも同じであるため、競合が少ない「50代 一人暮らし インテリア」や「一人暮らし インテリア 6畳 北欧」を狙ってみるといいでしょう。ただし、自社やクライアントの商材に合わないキーワードは競合が少なくても除外するように注意してください。
【運営歴1年以上、SEO記事30本以上公開済の場合】競合ページ数5,000以下のキーワードを選ぶ
ある程度の運営期間とSEO対策記事数があれば、少し難易度の高いキーワードでも上位表示を狙えます。弊社では「競合ページ数5,000以下」をひとつの基準として考えています。競合ページ数5,000以下になると、月間検索数1,000回以上のキーワードも対象となってくるため、オーガニック経由でのトラフィックの獲得も期待できるようになります。
軸キーワードが「インテリア」の場合は、下記のようなキーワードが対象になります。
キーワード | 月間検索回数 | 競合ページ数 |
インテリア コーディネート 依頼 | 3,600 | 1720 |
玄関 インテリア 置物 おしゃれ | 1,600 | 4480 |
北欧ナチュラル インテリア 実例 | 880 | 4330 |
インテリア グレー ブラウン | 720 | 1540 |
インテリア ポスター おしゃれ 大きい | 260 | 1730 |
上記例の場合は、月間検索回数が多く、競合ページ数が比較的少ない「インテリア コーディネート 依頼」を狙ってみるといいでしょう。
ただし、競合ページの数はあくまでも目安として考えてください。実際には、上位表示できている検索回数や競合ページ数を確認したうえで取り組むようにしましょう。
競合ページ数を調べることでSEOキーワードの難易度が見えてくる
キーワードの難易度は数値化できるものではありませんが、難易度の目安を知ることはできます。もちろん、競合ページ数が少ないからといって簡単に上位表示できるわけではありませんが、対策キーワードをしぼり込むうえでは、有効な方法のひとつといえるでしょう。
通常の検索結果を見ればわかりますが、タイトルにキーワードを含んでいない記事も数多く上位に表示されています。つまり、Googleは記事のタイトルだけでコンテンツの質を判断していないということです。
いずれにしても、SEO対策の基本は「ユーザーの検索意図を満たす高品質な記事の執筆」であることは忘れないようにしましょう。