「ラジオ広告にはどんな種類があるの?」
「ラジオ広告を出すにはどのくらいの費用がかかるの?」
広告の利用を検討している方の中には、ラジオ広告について調べている方もいるのではないでしょうか。
ラジオ広告には、2つの種類があり、目的に応じて使い分けることが大切です。
本記事では、ラジオ広告の種類や費用相場、メリット・デメリット、広告の出し方について紹介します。
この記事を読めば、ラジオ広告について基本的な知識が身に付くので、ぜひ最後までご覧ください。
1.ラジオ広告とは
ラジオ広告とは、ラジオの放送中に流れる広告です。
ラジオ広告には主に以下の2つの種類があり、目的等によって使い分けることが可能です。
各種類の特徴について紹介するので、どのような広告があるのかチェックしてみましょう。
(1)タイムCM
タイムCMは、特定の番組やコーナーのスポンサーになって宣伝する方法です。
ラジオを一度でも聴いたことがある方の中には、「この放送は、〇〇の提供でお送りしています」というワードを聴いたことがあるのではないでしょうか。
タイムCMは、ラジオのパーソナリティがこのように企業名をリスナーに伝えてくれます。
そして、その番組内で20秒程度の広告を放送してくれるため、連動性が発生しリスナーに親近感を持ってもらえるのです。
タイムCMを利用することで、単に商品やサービスを知ってもらうだけでなく、番組のスポンサーの商品・サービスという印象を与えることができるので、信頼度が高くなります。
また、他にもメリットがあって、リスナーに確実に企業名を周知することができるだけでなく、1番組に1業種1社という規程があるため、競合他社と広告が被ることはありません。
リスナーに好印象を与えるだけでなく、的確にリスナーに情報が届くので、宣伝効果が非常に高いでしょう。
(2)スポットCM
スポットCMは、番組内、もしくは番組間で録音音声が流れる広告で、20秒程度から枠を購入することができます。
契約時にCMを流す期間と時間帯、放送回数を決め、その内容に応じて広告が放送される仕組みです。
比較的自由度が高く、曜日や時間帯を固定したり、空枠に入れたりすることができます。
たとえば、主婦層をターゲットにするなら、家事作業がひと段落する平日のお昼の時間帯を指定することが可能です。
ターゲットが明確になっている場合は、番組や曜日を指定することで費用対効果が高まり、特にターゲットを特定することなく周知をすることが目的であれば、放送局に任せることができます。
予算に合わせて設定できる点もメリットで、柔軟に対応してもらえる点が魅力です。
なお、放送回数を抑えすぎると、効果が出にくいため、定期的に流すようにしましょう。
2.ラジオ広告の費用相場
ラジオ広告の費用相場について紹介します。
基本的には、ラジオ広告で発生する費用は以下の2つです。
予算を決めるときの参考にしてください。
(1)制作費
ラジオ広告を作成する際は、制作会社に依頼するのが一般的です。
タレントを起用するかどうかで大きく変わるので一概にはいえませんが、東京や大阪などの大都市圏であれば8~10万円程度、地方エリアであれば3~5万円程度が相場になっています。
ラジオ広告は音声データのみなので、映像広告に比べると費用を大幅に抑えることができ、低予算でCMを作りたい場合におすすめです。
キャスティング内容によって製作費用は変わるので、制作会社に見積を依頼しましょう。
(2)放送料
放送料は、広告を放送してもらう際に支払う費用です。
配信するエリアによって変わるので、こちらも一概にはいえませんが、首都圏と地方では大きな差があります。
スポットCMは1回の放送ごとに費用が発生する仕組みで、首都圏と地方の費用相場は以下のとおりです。
放送エリア | 放送料金(スポットCM1回の費用) |
首都圏 | 2~10万円 |
地方 | 5千円~5万円 |
放送1回ごとの費用なので、予算と相談しながら契約内容を決めましょう。
ちなみに、タイムCMに関しては3ヶ月ごとの契約になるため、高額な契約になる可能性があります。
基本的にはスポンサー料を支払うことになり、10万円で契約できる場合もあれば、200万円を超える場合もあるので、タイムCMを検討している方は、一度放送局に見積をしてもらいましょう。
3.ラジオ広告のメリット
ラジオ広告には様々なメリットがあります。
主なメリットは以下の5つです。
順に説明するので、ラジオ広告の利用を迷っている方は参考にしてください。
(1)コストが安い
ラジオ広告は、広告サービスの中でも比較的コストが安いです。
テレビCMの場合は、数百万円するのが一般的で、新聞広告を利用する場合でも同じくらいの費用がかかります。
また、長期的な契約になることが多く、柔軟に広告を出すことは困難です。
一方、ラジオ広告のスポットCMでは、1回の放送料は数千円から数万円で済みます。
また、期間や放送枠、回数など具体的に指定することができるので、予算内に収めることが可能です。
タイムCMに関しては3ヶ月という縛りはあるものの、テレビCMに比べるとスポンサーとしての恩恵を受けられるため、費用対効果は高いといえます。
(2)エリアを絞れる
ラジオ広告は、エリアでターゲティングできるため、特定のターゲットに対して情報を発信することができます。
たとえば、特定の地域でイベントを開催する場合や新店をオープンする場合は、エリアを絞ることで費用対効果を高めることが可能です。
ラジオ番組自体が地域に特化した内容で構成されていることが多く、特定のターゲット層向けの番組作りをしているので、宣伝エリアを絞りたい方におすすめします。
(3)リスナーに受け入れられやすい
ラジオ広告はテレビCMに比べるとスキップされないため、リスナーに受け入れられやすい傾向があります。
テレビCMは番組の合間に流れるため、広告が放送される時間=休憩時間という認識が強く、お手洗いや片づけなど隙間時間として使われがちです。
また、動画配信サービスの浸透により、広告のスキップが一般化されつつあり、テレビCMに対して良い印象を持っていない人が一定数存在します。
コストが高い割に見てもらえない可能性が高いため、必ずしも費用対効果が良いとはいえません。
一方、ラジオの場合は、ながら作業の合間に聴いているリスナーが多く、CMもラジオ番組の構成の一部という認識が強いといえます。
そのため、広告が流れても離脱されることが少なく、最後まで聴いてもらえる可能性が高いです。
タイムCMであれば、パーソナリティが宣伝してくれるので、興味を持ってもらいやすくなるでしょう。
少なくとも悪い印象を持たれづらいため、高い宣伝効果が期待できます。
(4)記憶に残りやすい
ラジオ広告の場合、リスナーが聴いた内容をイメージするので、記憶に残りやすい特徴があります。
文字で見るよりも音で聴いた方がはっきりと認識することができるため、正確に覚えてもらうことが可能です。
テレビCMや新聞広告で文字だけで表現する場合、読めない漢字があるとサラッと流されてしまうかもしれません。
有名人をキャストに採用したり、人気のパーソナリティに情報を発信してもらったりすることで、より効果的に覚えてもらいやすくなります。
(5)PR効果が高い
ラジオはながら作業中に聴かれることが多く、リーセンシー効果が期待できるので、PR効果が高いといえます。
たとえば、料理中に新鮮な食材の宣伝を聴いた人は、次の買い物の際に思い出して該当する商品を手に取ってもらえるかもしれません。
ドライブ中に飲料の宣伝を聴いた人は、道中に寄ったコンビニでその商品を手に取る可能性があります。
ラジオ広告は、リスナーが聴いているタイミングによっては、効果的に購買意欲を高めることができ、そのまま購買に繋がることも少なくありません。
新商品のプロモーションとして効果的なので、PR効果が高くなる放送枠を確保してみましょう。
4.ラジオ広告のデメリット
ラジオ広告を利用する上で知っておくべき点がいくつかあります。
特に以下の5点は要注意です。
順に説明するので、把握した上でラジオ広告を活用しましょう。
(1)1回の訴求効果が弱い
ラジオ広告のデメリットとして、1回の訴求効果が弱い点が挙げられます。
リスナーに受け入れられやすい特徴はあるものの、作業中に聴かれることが多いため、聞き流される可能性を否定することはできません。
そのため、1回聴いただけで覚えてもらえるように、注目度を高めることが大切です。
人気のアイドルを起用したり、中毒性のあるリズム感にしたりと、しっかり聴いてもらえるような広告作りを意識しましょう。
(2)情報が伝わりにくい
ラジオ広告は、音声のみの宣伝なので、伝えられる情報量は少なく、細かい情報が伝わりにくい特徴があります。
企業名や商品名を的確に伝えることは可能ですが、視覚的にアピールすることができません。
たとえば、食べ物であれば、視覚的においしそうと思わせることが、購買意欲を高めることができます。
ラジオ広告は視覚的なPRができないので、誰がおすすめしているかを中心に興味を持ってもらうことが重要です。
(3)若年層にリーチしづらい
ラジオのリスナーは、全体的に年齢層が上なので、若年層にリーチしづらいです。
若年層が視聴している番組も増えていますが、テレビ等に比べると若年層が少ない傾向があります。
若年層向けのPRをしたい場合は、他の広告と併せて利用するのも検討してみましょう。
(4)効果の評価が難しい
ラジオ広告によってどのくらいの効果が現れたのか正確に評価することは難しいです。
ネット広告のようにデータを自動集計することができないため、ラジオ広告を出したことで
、どのくらいの成果に繋がったのか判断しにくいといえます。
どうしても広告の成果を調べたい場合は、購入者や利用者にアンケートを取って、来店の動機を調査するのがおすすめです。
選択欄に広告の項目を設けて、どれだけチェックされているか調査してみましょう。
(5)スポンサーになるには多額のコストがかかる
タイムCMを利用する場合は、スポンサーになる必要があり、そのためには多額のコストがかかります。
いくらラジオ広告のコストが安いとはいえ、スポンサーになるために数百万かかるかもしれません。
全国放送の配信枠を購入する場合や人気番組のスポンサーになる場合は、よりコストがかかるので、数百万円の予算を確保しておきましょう。
5.ラジオ広告の出し方
最後にラジオ広告の出し方について紹介します。
主な流れは以下のとおりです。
どの放送局も基本的にはこの流れになるので、スケジュール管理の参考にしてください。
(1)広告代理店に相談・打合せ
まずは、ラジオ広告を取り扱う代理店に、ラジオ広告を出したい旨を伝えましょう。
打合せの日程を決め、広告を出す目的やターゲットの明確化を行います。
相談前に事前に、宣伝内容や広告を出した先のゴール、リーチしたい層を決めておくと、スムーズに打合せをすることができるでしょう。
(2)広告の詳細決め
ある程度話がまとまったら、具体的に広告の詳細を決めていきます。
主に、この段階で広告の種類や広告を流す番組、時間帯、広告のキャスティング等を決めるのが一般的です。
もし広告の制作を放送局に依頼する場合は、広告の希望についても伝えるようにしましょう。
(3)CM作成
広告の詳細が決まったら、CMを作成します。
制作プロダクションか放送局に依頼するのが一般的で、20秒程度の長さを意識して作ってもらいましょう。
打合せから2週間程度で完成するので、スケジュールを調整して発注をかけましょう。
(4)ラジオ局に納品
修正等を繰り返し、納得した出来の広告ができたら、制作プロダクションに制作を依頼している場合は、放送局に納品しましょう。
放送局と打合せした内容で、放送をしてもらえます。
ちなみに、制作を放送局に依頼している場合は、完成後そのまま放送されるので、連絡を待ちましょう。
最後に
ラジオ広告は、メディア広告の中でも低コストで出すことができ、ターゲットを絞って効果的に宣伝効果を狙うことができます。
タイムCMとスポットCMのどちらを選択するかで、影響や費用が変わるので、目的や予算に応じて使い分けることがポイントです。
ラジオ広告が気になっている方は、まずは広告代理店に連絡して、広告を出したい旨を伝えて、どのような広告を出すべきなのか相談してみましょう。