入退室管理システムは、ITや生体認証の技術を使うことで従来カギの紛失やカギの受け渡しなどにかかっていたコストを削減することができるシステムです。
導入することで入退室管理だけでなく従業員の勤怠管理などもできるため、導入によってコスト削減、従業員の利便性向上による生産性アップなどさまざまなメリットが期待できます。
紹介している選定基準を自社に照らし合わせて最適なものを選びましょう。
入退室管理とは
入退室管理システムは、企業のオフィスなど情報セキュリティの観点から入室者の情報管理が必要な際に、自動でシステムで入退室情報を管理するものです。
入退室管理にシステムを導入することで、セキュリティにかかる手間を削減することができます。
入退室管理の選び方
入退室管理システムの選び方を10個の観点から紹介します。
- 料金
- 初期費用
- 最低利用期間
- 取付工事の有無
- 設置方法
- 解錠方法
- 対象従業員規模
- 入退室履歴管理
- 勤怠システムとの連携
- スマホ対応
自社で導入する際にどれを基準にすればよいか参考にして製品を選ぶようにしましょう。
(1)料金
当然のことですが、入退室管理にシステムを導入しても料金が高ければ導入は難しいですよね。
導入にあたって初期費用だけで済むシステムなのか、毎月維持管理費がかかるシステムなのか、製品によって異なるため、毎月どれくらいの費用をかけられるのか、それによって得られるメリットの方が検討するようにしましょう。
(2)初期費用
入退室管理システムには1台導入する毎に初期費用がかかるものや、オフィス全体での導入で初期費用について割引がきくものなどがあります。
導入する際の費用は見逃しがちなので、維持管理費以外にかかる費用も計算して導入するようにしましょう。
(3)最低利用期間
せっかく入退室管理システムを入れても、オフィスが移転したり、リモートワークで使わなくなってしまった場合に使わなくなったので解除したいとなっても、最低利用期間が定められている場合、解除料金が発生する場合があります。あらかじめ最低利用期間の制限があるかどうか確認しておきましょう。
(4)取付工事の有無
入退室管理システムの中には、簡単に取り付けることができるのが売りな製品もあれば、セキュリティを高めるためにしっかりと工事して取り付ける必要があるものもあります。
自社のセキュリティ要件や、そもそも賃貸などの場合、工事をできるかどうかを物件の管理者に確認するようにしましょう。
(5)設置方法
設置方法は、シールで簡単に取付ができるものや、工事が必要なものがあります。多拠点やビル一棟など大規模での設置が必要な場合には、設置までにどれくらいの費用と期間が必要か問い合わせるようにしましょう。
(6)解錠方法
解錠にはスマホをかざすだけで解錠できるものや、社員証と連携することで解錠ができるもの、暗証番号を入力するものなど様々あります。
入退室管理システムの費用によって解錠方法が変わる場合が多いため、費用と使いやすさ考えて導入するようにしましょう。
(7)対象従業員規模
入退室する従業員が多い場合には、システムの管理レベルが上がるため、費用やセキュリティレベルが上がることが多いです。
小人数しか使わない部屋などはあらかじめ対象従業員数が少ないものを選定すると費用が少なくて済む場合があります。
(8)入退室履歴管理
入室をしたことのログ情報を取得する必要があるのかどうかあらかじめ検討しましょう。入退室のログ情報が不要であれば、導入費用や初期費用の安いものがおすすめです。
(9)勤怠システムとの連携
ベンチャー企業や業績拡大中の企業であれば、勤怠システムが必要なタイミングで同時に入退室管理システムを選ぶこともあるかと思います。
入退室管理システムと勤怠管理が紐づいていれば、バックオフィス業務の業務コスト削減にも繋がるため、別々で契約するよりも費用が抑えられるかどうか検討するようにしましょう。
(10)スマホ対応
勤怠システム連携やログ情報の管理などをスマホと連携して確認できることで、外出先でも不正な入室がないかどうかチェックしやすくなります。
おすすめの入退室管理30選
上記で説明した入退室管理の導入にあたってのチェック項目をもとにおすすめ入退室システムを30選紹介します。自社の規模や用途にあったものを選びましょう。
Akerun【株式会社Photosynth】
Akerunは、取付工事が費用で導入でき、スマホで入退室管理・勤怠管理ができる入退室管理システムです。
入退室管理システムとして必要な機能を全て揃えているため、大規模なオフィスでの導入にもおすすめです。
企業ごとに料金については問い合わせとなり、また費用については毎月発生するサブスクリプションタイプになりますが、様々な機能を1つで管理したい方におすすめです。
- 料金
- 要問い合わせ
- 初期費用
- 0
- 最低利用期間
- なし
- 取付工事の有無
- ×
- 設置方法
- 扉に貼り付けタイプ
- 解錠方法
- 交通系ICカード、スマートフォン
- 対象従業員規模
- 制限なし
- 入退室履歴管理
- ○
- 勤怠システムとの連携
- ○
- スマホ対応
- ○
KEYVOX【ブロックチェーンロック株式会社】
KEYVOXは、宿泊予約サービスなどに特化した自動で解錠ができる入退室管理システムです。
宿泊ごとのパスワード発行ができたり、OTA(宿泊予約サイト)の宿泊サービスと自動連携することで管理不要で来室者に対して部屋を貸すことができます。
宿泊サービスだけでなく、コワーキングスペースなど、空間を自動で貸すサービスを行っている場合にはぴったりのサービスです。
- 料金
- 5000
- 初期費用
- 65,960(施工費別)
- 最低利用期間
- なし
- 取付工事の有無
- 〇(別途費用)
- 設置方法
- 工事(シリンダー利用型)
- 解錠方法
- 暗証番号入力
- 対象従業員規模
- 制限なし
- 入退室履歴管理
- ○
- 勤怠システムとの連携
- ×
- スマホ対応
- ○
ALLIGATE 【株式会社アート】
ALLIGATEは、オフィスや工場、店舗など幅広いシーンで活用できる入退室管理システムです。
使用用途によってカギの形状が異なるため、それぞれのシーンで高度なセキュリティで入退室管理を行うことが可能です。
工場やオフィス、店舗などを管理する必要がある場合、ALLIGATEの製品ラインナップで最適なものを導入することができるため、会社全体で導入をする際におすすめです。
- 料金
- 月額3,000
- 初期費用
- 0(モデルによって異なる)
- 最低利用期間
- 要問い合わせ
- 取付工事の有無
- ×(モデルによって異なる)
- 設置方法
- ドライバー取付
- 解錠方法
- FeliCa/MIFAREカード、スマートフォン
- 対象従業員規模
- 制限なし
- 入退室履歴管理
- ○
- 勤怠システムとの連携
- ○(モデルによって異なる)
- スマホ対応
- ○
SecureFrontia X【NECプラットフォームズ株式会社】
SecureFrontia Xは、IT大手のNECが提供する入退室管理システムで、生体認証がオプションで導入できたり、2名入室照合機能があるなどセキュリティレベルが高いことが特徴です。
アンチパスバック機能という供連れ防止機能(誰かの入室にまぎれて入室すること)があるため、そういった不正を防止することも可能です。
また、火報機能があり、非常時に一斉ロック解除なども可能です。
- 料金
- 要問い合わせ
- 初期費用
- 要問い合わせ
- 最低利用期間
- 要問い合わせ
- 取付工事の有無
- 〇
- 設置方法
- 工事
- 解錠方法
- カード
- 対象従業員規模
- 制限なし
- 入退室履歴管理
- ○
- 勤怠システムとの連携
- ○
- スマホ対応
- ×
FUJITSU 生体認証 PalmSecure AuthGate【富士通ネットワークソリューションズ株式会社】
FUJITSU 生体認証 PalmSecure AuthGateは、IT大手富士通が提供する入退室管理システムで、静脈認証システムの導入により高度なセキュリティ対策が可能です。
オフィスだけでなく、学校や医療機関、銀行などでも導入されており、小規模から大規模まで対応しています。
- 料金
- 要問い合わせ
- 初期費用
- 要問い合わせ
- 最低利用期間
- 要問い合わせ
- 取付工事の有無
- 〇
- 設置方法
- 工事
- 解錠方法
- 生体認証、カード
- 対象従業員規模
- 5000
- 入退室履歴管理
- ○
- 勤怠システムとの連携
- ×
- スマホ対応
- ×
入退室管理システム【ステルス・ネットワークス株式会社】
ステルス・ネットワークス株式会社の提供する入退室管理システムは、指紋認証、ICカードリーダーを搭載する入退室管理システム・出退勤管理システム・RFIDシステム・予約システム・セキュリティ管理システム・ケータイコンテンツ等のシステムコンサルティング及びシステムインテグレーションを提供しているため、オフィスの施設管理を統合的に行うことが可能です。
- 料金
- 要問い合わせ
- 初期費用
- 要問い合わせ
- 最低利用期間
- 要問い合わせ
- 取付工事の有無
- 〇
- 設置方法
- 工事
- 解錠方法
- カード、指紋認証
- 対象従業員規模
- 要問い合わせ
- 入退室履歴管理
- ○
- 勤怠システムとの連携
- ×
- スマホ対応
- ×
最後に
入退室管理システム30選を紹介しました。入退室管理システムは、従来カギで管理していて、紛失やセキュリティレベルをあげたいと悩んでいた方におすすめのシステムです。
企業規模等によっておすすめな製品が変わるため、紹介している選定基準に照らし合わせて最適な製品を選びましょう。