近年介護施設やオフィスにコミュニケーションロボットを導入する機会が増えてきています。
ロボット型・ぬいぐるみ型など家電メーカーや玩具メーカーから多くの製品が販売されていますが、あまり見慣れない商品のため、どういう基準で選べばいいのか悩んでしまう方も多いと思います。
この記事ではコミュニケーションロボットの選定方法とおすすめのコミュニケーションロボットについて紹介していますので前述の悩みを抱えている方はぜひ参考にしてみてください。
子供の遊び相手や、高齢者の話し相手などをしてくれるコミュニケーションロボットを導入することで生活の利便性が向上が期待できますよ!
1.コミュニケーションロボットの2つの種類
コミュニケーションロボットはクラウド型と単体完結型の2つに分類されます。それぞれについて解説していきます。
(1)クラウド型
スマホやWiFi経由でクラウドに接続することでロボット本体が動作するタイプです。ロボットをネットワークと連携させると、独居老人の見守りサービスや店舗における商品説明などを簡単に創出できます。
ですが、ロボット本体以外にも、クラウド契約料などの費用がかかる場合もありますのでコスト面で注意が必要です。
(2)単体完結型
ロボット本体のみで全てが完結するタイプです。
ロボット本体の価格はクラウド型と比較して高めですが、一度購入するとその後料金はかからないことが特徴的です。
2.コミュニケーションロボットを選ぶときの10のポイント
ここでは、コミュニケーションロボットを選ぶ時に大切なポイントを10個紹介します。
・料金
・サイズ
・目的
・タイプ
・センサー
・重量
・カラーバリュエーション
・通信方式
・バッテリー
・使用用途
順に説明していきます。
(1)料金
料金相場は家庭向けの安いロボットですと5,000円~30,000円、高機能モデルですと高いものですと、500,000円以上購入代金がかかります。
また、クラウド型を検討する場合月額料金も発生する場合もあるため事前に確認することをおすすめします。
(2)サイズ
コミュニケーションロボットには様々なサイズがあり、幅、高さ、奥行きそれぞれについて購入して届いてからサイズが合わないといったことを避けるためにも事前に確認しておきましょう。
(3)目的
コミュニケーションロボットは介護向け、子どもの遊び相手・教育向け、大人の癒やし向けなど様々な使用目的に合わせて開発されています。
介護目的にコミュニケーションロボットを選ぶなら、高齢者向けに開発されたもの、使用者が扱いやすいよう配慮されたものがおすすめです。
具体的には、聞き取りやすい音声や会話の内容、孫のような存在感などが挙げられます。
(4)タイプ
コミュニケーションロボットは大きく分けると人の形に近い「二足歩行型」と、動物に違い「ぬいぐるみ型」の2種類にわけることができます。
コミュニケーションロボットは、二足歩行型でもぬいぐるみ型でも、メカらしい外観のモデルや毛皮をまとった本物の動物そっくりなモデルなどさまざまです。
選ぶ時には、購入前に実際の製品に触れ、体感することが重要です。テクノロジーの進化によりこの二足歩行型のロボットは進化をとげ、より人間らしい動きが可能になっています。
(5)センサー
コミュニケーションロボットのなかには音声機能だけでなく、振動センサー、鍵センサー、部屋センサー、人感センサーなどのセンサー機能がついているものもあります。
振動センサは、そのドアの動きを検知してデバイスに伝え、センサーの反応をきっかけに、あらかじめ設定しておいた メッセージをロボットにしゃべらせることもできます。
オフィスのドアに振動センサや鍵センサを設置することで、扉の開閉や施錠の有無を検知できるといったメリットがあり、セキュリティ面での向上が期待できます。
(6)重量
重量は手で運べるほど軽いものから、30kg近いものまであります。事前に自社に適したものを選ぶようにしましょう。
(7)カラーバリュエーション
ロボットによってはカラーを選べるものもあります。これらは購入する側の好みによって決めていきましょう。
(8)通信方式
Wifi機能付きのコミュニケーションロボットもあります。
Wifi機能がついているものであればネット環境につなげることでその日のニュースや天気など、毎日変わっていく情報に対応するのはもちろんのこと、絵本、音楽、レシピといった豊富なコンテンツを引き出す力を備えることができます。
(9)バッテリー
コミュニケーションロボットはリチウム電池や単三電池式といった電池式から充電式があるため事前に確認しておきましょう。
(10)使用用途
使用用途に合わせたコミュニケーションロボットを選ぶことは大変重要です。
介護福祉向けですと、老人ホームなどで高齢者の方が簡単にロボットとやりとりできるもの、大人の癒し向けの場合ですとロボットを撫でたり触るだけで反応するような、シンプルなものが扱いやすいでしょう。
3.おすすめのコミュニケーションロボット15選
ここではおすすめのコミュニケーションロボットを15個紹介します。上記の点も記載しているので、ぜひ参考にしてください。
パルロ【富士ソフト株式会社】
PALROは、ロボット相撲を通じてロボットの開発者育成にも貢献している富士ソフトが開発したロボットです。主に介護施設向けに導入が進められていますが、受付やプレゼンなどでの法人利用も進んでいます。2018年に一般向けとなるギフトモデルも発表されるなどアップデートも行 われてきており、ハードウェア自体も発売当初から変化しています
- 料金
- 670000
- サイズ
- 180×400×120
- 目的
- 介護福祉、受付、プレゼン
- タイプ
- 二足歩行型
- センサー
- 3軸加速度センサー\r 距離センサー\r タッチセンサーなど\r
- 重量
- 約1800
- カラーバリエーション
- ホワイト
- 通信方式
- 無線LAN IEEE802.11b/g/n対応
- バッテリー
- リチウムイオンバッテリー
- 使用用途
- 介護福祉、受付、プレゼン
ロボホン【シャープ株式会社】
ロボホンはロボットクリエイターの高橋智隆氏とシャープが共同開発した置き型コミュニケーションロボットです。アラーム、リマインダー、音楽・動画、写真撮影といった普段使いする機能のほかにLINE、Twitter、ラジコなどの機能があり、利用したい機能をロボホンに話しかけると利用できます。クラウドなどとの接続は不要で、月額料金もかかりません。子供や高齢者の話し相手としてもおすすめです。
- 料金
- 198000
- サイズ
- 約105×198×58
- 目的
- オフィス
- タイプ
- 置き型
- センサー
- 要問合せ
- 重量
- 約395
- カラーバリエーション
- ブラック
- 通信方式
- IEEE802.11a/b/g/n(2.4GHz/5GHz)/ac準拠
- バッテリー
- 要問い合わせ
- 使用用途
- ビジネス、家庭
hamic BEAR【Hamee株式会社】
Hamic BEARはスマホケースなどを販売している株式会社Hammeが販売しているコミュニケーションロボットです。スマホを持たない子どものための音声メッセージロボット保護者が見守れる安心な環境で、子どもが一人でも、おともだち、パパ、ママ、おじいちゃん、おばあちゃん、たくさんの人とおしゃべりができます。
- 料金
- 4950
- サイズ
- 87×80×75
- 目的
- 教育向け
- タイプ
- ぬいぐるみ型
- センサー
- 人感センサー
- 重量
- 要問い合わせ
- カラーバリエーション
- ブラウン
- 通信方式
- WiFi(IEEE802.11b/g/n)
- バッテリー
- 要問い合わせ
- 使用用途
- 音声通話、留守番機能
Chabit 【株式会社レイトロン】
可愛らしいルックスで、超高性能な音声認識エンジン「VoiceMagic」を搭載したコミュニケーションロボット。生活雑音の環境下でも人の言葉を聞き取ることができます。日常会話のスピードでも認識できることから、友達感覚で会話ができることも魅力。クラウドなどのインターネットに接続する必要がなく、スイッチを押さなくても音声認識ができる自動音声区間検出を搭載。家電コントロールやタイムサポート機能など、あなたの生活をより快適にサポートします。
- 料金
- 148500
- サイズ
- 220×250×180
- 目的
- 大人の癒し向け
- タイプ
- ぬいぐるみ型
- センサー
- 要問合せ
- 重量
- 約600
- カラーバリエーション
- ホワイト
- 通信方式
- Wi-Fi機能(今後開発予定)
- バッテリー
- 要問い合わせ
- 使用用途
- コミュニケーション、展示会場レクリエーション
Romi【mixi株式会社】
ミクシィが独自開発したコミュニケーションロボットは会話AIによって自然な会話を実現でいます。会話の流れに応じてRomiの会話AIがその都度文章を考えて返事をするので、人同士の会話のように何が返ってくるかわからない楽しさがあります。おしゃべり以外にも、天気予報・アラーム(目覚まし時計)・タイマー・英会話・ニュースなど便利な機能が多くあります。
- 料金
- 49280
- サイズ
- 106x106x96
- 目的
- 大人の癒し向け
- タイプ
- 置き型
- センサー
- タッチセンサー/照度センサー/加速度ジャイロセンサー/カメラ
- 重量
- 307
- カラーバリエーション
- パールピンク、パールブルー、マットホワイト
- 通信方式
- IEEE802.11b/g/n準拠(2.4GHz)
- バッテリー
- リチウムイオン電池
- 使用用途
- コミュニケーション、家庭用
Qoobo グレー【ユカイ工学株式会社】
Qoobo(クーボ)は、しっぽのついたクッション型セラピーロボットです。そっと撫でるとふわふわと、たくさん撫でるとぶんぶんと、そしてときどき気まぐれに、しっぽを振って応えてくれます。しっぽセラピーで、癒やしのある毎日がはじまります。「つい、撫でてしまう」等、行動を「自然に引き出す」トリガーとなるところが印象的です。
- 料金
- 12000
- サイズ
- 520×150×320
- 目的
- 大人の癒し向け
- タイプ
- ぬいぐるみ型
- センサー
- 要問合せ
- 重量
- 1000
- カラーバリエーション
- HUSKY GRAY、FRENCH BROWN、SILKY BLACK
- 通信方式
- 要問い合わせ
- バッテリー
- 6.0Vニッケル水素電池
- 使用用途
- 家庭用
aibo【ソニー株式会社】
aiboはソニー株式会社が1999年より販売しているペットロボットシリーズです。aiboベーシックプランでは、専用サーバーに常に接続して情報をやり取りし、見たり聞いたりしたことを覚えて、データや写真をアップロードして保存したり、アプリを使ってaiboとコミュニケーションもできるようになります。Wi-Fi接続がない環境や、ご自宅以外の家でも常にサーバーとの通信ができるように、通信費無料の「aibo専用モバイル通信サービス」がセットになっています。
- 料金
- 217800
- サイズ
- 180×293×305
- 目的
- イベント集客、介護福祉、窓口業務支援、ホスピタリティ
- タイプ
- 犬型ロボット
- センサー
- oFセンサー、測距センサー×2、\r 感圧・静電容量式タッチセンサー (背中センサー)、\r 静電容量方式タッチセンサー (頭センサー・あごセンサー)\r 6軸検出システム (3軸ジャイロ・3軸加速度)×2 (頭、胴体)\r 人感センサー、照度センサー、肉球×4\r
- 重量
- 約2200
- カラーバリエーション
- アイボリーホワイト
- 通信方式
- モバイルネットワーク通信機能 (データ通信):LTE\r Wi-Fi:IEEE 802.11 b/g/n (2.4GHz)\r
- バッテリー
- 充電式
- 使用用途
- イベント集客、介護福祉、窓口業務支援、ホスピタリティ
ユニボ【ユニロボット株式会社】
uniboはユニロボット社が手掛けるコミュニケーションロボットのフラッグシップモデルです。人と言語、非言語でコミュニケーションを実践できる機能がり。私たちは、ワークライフスタイルの変革を推進にしてくれます。uniboはカスタマイズ性が高く、様々な事業・業務形態に即してアレンジが可能です。従来のオペレーションをuniboに移換することで人手不足対応、業務の省人化への貢献にも期待されています。
- 料金
- 198000
- サイズ
- 320×260×160
- 目的
- 介護
- タイプ
- 置き型
- センサー
- タッチセンサー、焦電型赤外線センサー
- 重量
- 2500
- カラーバリエーション
- ホワイト
- 通信方式
- 802.11 b/g/n
- バッテリー
- リチウムイオン
- 使用用途
- コミュニケーション、家族の執事役
Sota【ヴイストン株式会社】
Sotaは、人と同じように身振り手振りを使ってコミュニケーションを行うことができる小型のデスクトップ型ロボットです。オフィスや施設のコンシェルジュとして来客対応、店頭にて商品の紹介、宣伝。稼働時間により紹介内容を変更する利用など、コミュニケーションを使う様々な仕事環境の中での活用が期待できます。
- 料金
- 33,000~404,800
- サイズ
- 160×280×140
- 目的
- 受付、案内、商品紹介、プレゼン、アンケート、翻訳
- タイプ
- 置き型
- センサー
- 要問合せ
- 重量
- 約800
- カラーバリエーション
- ホワイト
- 通信方式
- wifi
- バッテリー
- 充電式
- 使用用途
- 受付、案内、商品紹介、プレゼン、アンケート、翻訳
タピア【株式会社MJI】
株式会社MJIが販売しているタピアは、近距離センサー・タッチパネル操作だけでなく、ロボットが来訪客の顔を検出して自動呼びかけにより受付対応、LINEグループに登録した担当スタッフ名を表記しLINE通知機能、従業員リストを作成し、受付Tapiaに従業員リストを表示するスタッフ管理機能などビジネスの現場で活躍が期待できるコミュニケーションロボットです。
- 料金
- 140000
- サイズ
- 要問い合わせ
- 目的
- 受付、案内、商品紹介、プレゼン、アンケート、翻訳
- タイプ
- 要問合せ
- センサー
- 要問合せ
- 重量
- 要問い合わせ
- カラーバリエーション
- ホワイト
- 通信方式
- 要問い合わせ
- バッテリー
- 要問い合わせ
- 使用用途
- 受付
pepper for Biz【ソフトバンク株式会社】
ソフトバンク株式会社が開発したPepper for Bizは小売・飲食・医療介護など様々な職場において、Pepperがお仕事を通じてインタラクティブにお客さまに価値を提供するサービスです。基本アプリ「ビデオ通話」により現地で対応できるスタッフがいなくても、遠隔からPepperを介して回答の難しい問い合わせにも対応できる遠隔操作機能、新たに構築した「ヒューマノイド用会話プラットフォーム」により業務別会話と汎用的な日常会話を標準搭載した接客機能などビジネスの現場で活躍が期待できるコミュニケーションロボットです。
- 料金
- 月額55,000×36ヶ月
- サイズ
- 480×1210×425
- 目的
- 販売促進、集客、会社受付、席案内
- タイプ
- 人型ロボット
- センサー
- 頭:マイク×4、RGBカメラ×2、3Dセンサー×1、タッチセンサー×3\r 胸:ジャイロセンサー×1\r 手:タッチセンサー×2\r 脚:ソナーセンサー×2、レーザーセンサー×6、バンパーセンサー×3、ジャイロセンサー×1、赤外線センサー×2\r
- 重量
- 2900
- カラーバリエーション
- ホワイト
- 通信方式
- Wi-Fi:IEEE 802.11 a/b/g/n(2.4GHz/5GHz)\r イーサネットポート ×1(10/100/1000 base T)\r
- バッテリー
- リチウムイオンバッテリー\r 容量:30.0Ah/795Wh\r 稼働時間:最長12時間以上\r
- 使用用途
- オフィス、展示会、介護施設など
palmi【富士ソフト株式会社】
Palmiは富士ソフトが開発した二足歩行のコミュニケーションロボットです。身長は約40cmで、消費者向け製品で、介護施設や受付など「BtoB」で利用されている「PALRO」とは兄弟機にあたります。知らない言葉の意味をWEB上で調べて憶える自発的学習機能を搭載し、コミュニケーションで得た情報をもとに行動の選択肢が増えていき、またインターネットと接続することで、最新のニューストピックスや天気情報などの情報を教えてくれます。
- 料金
- 321840
- サイズ
- 115×400×126
- 目的
- 受付
- タイプ
- 二足歩行型
- センサー
- 加速度センサー、ジャイロセンサー、距離センサー、圧力センサー、タッチセンサー
- 重量
- 約1800
- カラーバリエーション
- ホワイト
- 通信方式
- IEEE802.11n/g/b準拠
- バッテリー
- 充電式
- 使用用途
- 受付
Xperia Hello! for Business【ソニー株式会社】
ソニー株式会社が開発したXperia Hello! for Businessは能動的な会話・ふるまいをする、あなたを理解するコミュニケーションロボットです。人が近づくと内蔵カメラで顔を認識する機能や、LINEのメッセージの送受信を声で操作可能になるなど利便性が非常に高いです。また、内蔵カメラで離れたところから家の中を撮影できる見守り機能もついています。
- 料金
- 49800
- サイズ
- 110x210x110
- 目的
- 受付
- タイプ
- 置き型
- センサー
- 人感センサー
- 重量
- 1000
- カラーバリエーション
- ブラック
- 通信方式
- IEEE802.11a/b/g/n/ac準拠
- バッテリー
- 充電式
- 使用用途
- 受付、家庭
4.最後に
この記事ではコミュニケーションロボットの選定方法とおすすめのコミュニケーションロボットについて紹介してきました。
形、機能、値段もロボットごとで異なるため利用シーンに合わせたコミュニケーションロボットを選ぶようにしましょう。