インフルエンサーマーケティングとは?メリットや効果・始め方を解説

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SNSを使った新たなマーケティング手法として、インフルエンサーマーケティングが脚光を浴びています。

インフルエンサーマーケティングとは、簡単に言えばインスタグラマーやユーチューバーなど影響力が強い人に自社の製品やサービスを使ってもらい、良い評判を流してもらうマーケティング手法です。

インフルエンサーマーケティングは主にSNSを通じて行われるため拡散力が高く、従来の宣伝手法と比べて押し付け感が強くないという特徴があります。

今回はインフルエンサーマーケティングの始め方を中心に解説します。これからインフルエンサーマーケティングを始めようと検討中の企業担当者の方はぜひご一読ください。

目次
目次

インフルエンサーマーケティングとは?

世間に対して大きな影響力を持つ人物をインフルエンサーと呼び、多くの場合SNS上でフォロワーが多い人を指します。

インフルエンサーマーケティングとはインフルエンサーの力を借りて商品やサービスの宣伝を行うことであり、斬新で効果的なマーケティング手法として市場規模を拡大中。

まずはインフルエンサーマーケティングの概要や市場規模をチェックしましょう。

インフルエンサーとは?

インフルエンサーマーケティングをより深く活用できるよう、「インフルエンサー」の定義を振り返っておきましょう。
インフルエンサーとは、「SNSを通じて情報やコンテンツを配信し、大勢の人々に行動や価値観に影響を与える人物」の総称です。

一例として、タレント・女性芸人である「渡辺直美」が挙げられるでしょう。
彼女はInstagramで950万人以上のフォロワーを抱えており、発信を通じて人々の行動や価値観に大きな影響を与えています。

インフルエンサーの規模と種別

インフルエンサーと一口に言っても、そのあり方はさまざまです。
インフルエンサーは、種別と規模によってある程度分類できます。
規模と種別を理解し、適切なインフルエンサーを起用することが、インフルエンサーマーケティングでは重要です。

<インフルエンサーの規模>

規模フォロワー数(目安)一例
トップインフルエンサー100万人以上渡辺直美、東海オンエア など
パワーインフルエンサー10万人以上津田大介、小島瑠璃子 など
マイクロインフルエンサー1万人上多数
ナノインフルエンサー2,000人以上多数
ライトインフルエンサー1,000人前後多数

フォロワー規模によって、マーケティング効果が異なる点に注意が必要です。
「フォロワー数が多ければ多いほどリーチ力が高く、エンゲージメント率が低い」という傾向があります。
反面、「フォロワー数が少ないほど、リーチ力が限定され、エンゲージメント率が高くなる」という傾向もあります。

<インフルエンサーの種別>

インフルエンサーの種別は、本人が主に利用しているプラットフォームに基づき、以下のように分けられます。

種別一例
YouTuberHIKAKIN、水溜りボンドなど
インスタグラマーふくれな、関根梨沙
ティックトッカー景井ひな、shibakoma
ブロガー松本博樹、ちきりん
著名人多数

その他、ライブ配信者やニコニコ動画投稿者なども、インフルエンサーとして定義されることがあります。

インフルエンサーマーケティングの料金相場

インフルエンサーマーケティングにおける料金相場は、不確定な部分があります。
ただ目安としては、「フォロワー数×2円〜4円」と考えておけばよいでしょう。
たとえばフォロワー数10万人のインフルエンサーを起用する場合、おおむね20万円から40万円の料金が必要となります。

インフルエンサーに商品・サービスを依頼する手法

インフルエンサーにSNSやYouTubeなどで商品・サービスを宣伝・PRしてもらうことで、大多数の消費者の購買行動に影響を与えるマーケティング手法をインフルエンサーマーケティングと呼びます。

従来のマーケティング手法は、テレビCMやメールマガジン等、企業が消費者に直接呼びかける方法が主流でした。

インフルエンサーはあくまでも消費者の一人なので、消費者側の視点から商品の魅力や特徴を伝えられるという特徴があります。また、インフルエンサー自身の魅力を活かすこともでき、訴求力が強いマーケティングが可能です。

より効果的に企業のブランドイメージの向上や商品・サービスの魅力を伝えられるマーケティング手法として、実際に取り組みを始める企業は増えています。

インフルエンサーマーケティングの市場規模は拡大中

インフルエンサーマーケティング市場は年々拡大中で、この傾向は今後も続くと見られています。

デジタルインファクト社が2018年に行ったインフルエンサーマーケティングの市場規模に関する調査によると、2020年における市場規模は317億円(前年比105%)との結果が出ました。

予測ではさらに市場規模拡大は進み、2025年には5年前の2倍以上の723億円に到達すると見られており、成長が著しく参入価値が高い市場だと言えるでしょう。

内訳を見ると、特に伸びが激しいのはYouTubeやインスタグラムといった動画や画像を中心に扱うプラットフォームです。2020年の総市場規模317億円のうち、YouTubeが占める割合は40%近くになり、その他のSNSと比べて優れたシェアを誇っています。

インスタグラムはYouTubeに次いで2番目のシェアを誇り、30%近くの85億円です。5G技術の登場により、通信速度の高速化・大容量化が進展するため、動画市場は今後さらなる需要増が進むと考えられています。

インフルエンサーマーケティングのメリット

インフルエンサーマーケティングの代表的なメリットを3つ紹介します。

SNSを通じて行われるため拡散効果が高い

インフルエンサーマーケティングは、SNS上の口コミを通じて行われるケースが主流です。インフルエンサーはSNSで大量のフォロワーを抱えており、投稿された口コミは一瞬で多くの人の目に触れるでしょう。さらにSNSには「いいね」など拡散機能が備わっているため、インフルエンサーのフォロワー以外の利用者にも口コミが届きます。

一方、コーポレートサイトによる宣伝ではサイトを閲覧した人に対してしか情報が届きません。

効果的な宣伝を行うには、サイトをできるだけ目立たせるようSEO施策を講じる必要があります。

また、近年インターネット上に表示される広告をブロックできる機能が登場したので、バナー広告を設置してもユーザー側でシャットダウンされる恐れがあるようです。この点、インフルエンサーマーケティングはSNSの口コミを通じて行われるため、ブロックされる心配はありません。

インフルエンサーマーケティングでは特に企業側で何らかの施策を取らなくても、勝手に口コミが拡散されるため宣伝効果は高いでしょう。

マーケティングの世界では原則的にできるだけ多くの人の目に留まることが大切なので、インフルエンサーマーケティング利用の価値は大きいと言えるのです。

一般的な広告のような押し付け感が少ない

インフルエンサーマーケティングでは消費者目線のレビューが届けられるため、一般的な広告のような押し付け感が少ない点も特徴です。

テレビCMや広告は企業が作成するものなので、消費者側としてはどうしても「本当に良いのだろうか?」と疑念の目を向けてしまいます。逆に同じ立場の消費者からのレビューであれば説得力が出て、安心感を与えることが可能です。

しかも口コミをするのは影響力がある人物なので、自分も使ってみたいなと感じさせ、実際の購買行動に結びつきやすいでしょう。

また、押し付けられると人は拒否感を抱いてしまいがちですが、インフルエンサーマーケティングではユーザーは自発的な行動を取れます。消費者に自然な情報を提供できるという点は、インフルエンサーマーケティングの大きなメリットなのです。

ターゲットが設定しやすい

インフルエンサーマーケティングは、ターゲットを絞りやすいのも特徴といえます。

インフルエンサーは特定の層やジャンルに特化したファンを抱えている場合が多く、商品・サービスの顧客ターゲットのフォロワーが多いインフルエンサーを選定すれば、より効果的なマーケティングが可能です。

例えば美容品の宣伝を依頼したいのであれば、美容系のインフルエンサーを選ぶとより購買意欲が高い消費者に対して情報が届きます。

年代や性別、ジャンルごとにターゲティングできる点は、具体的なペルソナの設定が重要なマーケティングの世界において大きなメリットです。

ただし、逆にインフルエンサーのフォロワー層と製品・サービスのターゲット層がマッチしていないと、宣伝効果は薄まってしまいます。インフルエンサーマーケティングでは、誰に依頼するかがとても重要になる点は頭に入れておきましょう。

製品について、イメージされやすくなる

先述のとおり、インフルエンサーマーケティングは、他のマーケティング方法と比較して情報が多数のユーザーへ拡散されやすい傾向にあります。
また拡散された情報は読み込まれやすく、ターゲットは製品についてより詳細なイメージを抱きます。
イメージを強めることで、より確度の高い購買意欲を生み出すことが可能です。

たとえばYouTubeで製品宣伝した場合、視聴者は動画形式で製品を視認するわけです。
すると、製品の使い方や特徴、あるいはメリットをより正確に理解できます。
これがたとえば動画広告だった場合、インフルエンサーマーケティングで投じた動画ほど熱心には見られません。

しかし先ほども触れたとおりインフルエンサーマーケティングは忌避感を感じづらく、注視されやすいのです。
よってインフルエンサーマーケティングにおいては、拡散された製品情報についてイメージされやすくなると言えるでしょう。

良質な被リンクにより、SEO対策を並行できる

インフルエンサーマーケティングを実施することは、SEO対策にもなります。
なぜなら、「良質な被リンク」が増えるからです。

「良質な被リンク」とは、「自社のサイトやメディアが、高い信頼性と影響力を有するサイトからリンクされている状態」を指します。

Googleのアルゴリズムは「どれだけ良質な被リンクを獲得しているか」で、検索順位を変動させています。
つまり良質な被リンクを得ることで、自社や製品に関するページを上位へ表示することが可能です。

たとえばインフルエンサーのブログに、商品や自社サイトへのリンクを掲載したとします。
そのブログがすでに信頼性と影響力を有していれば、Googleのアルゴリズムはリンクについて「良質である」と判断します。
すると商品や自社のサイトが高く評価され、検索結果上位へ表示されやすくなります
つまりインフルエンサーマーケティングを活用することで、SEO対策が成立するわけです。

柔軟なマーケティング戦略を選択できる

インフルエンサーマーケティングが注目されたのは、「柔軟なマーケティング戦略を選択できる」という背景があります。
これはマーケティングを実施するとき、強烈なメリットと言えるでしょう。

インフルエンサーマーケティングでは、多様な方法で自社や製品についてPRできます。
特にTwitterやInstagramでのPR投稿や、YouTubeへの動画投稿は、よく使われる手法です。
そのほかにも、

  • 現地訪問:インフルエンサーを現地に呼び、魅力を伝える
  • コラボレーション:インフルエンサーを監修者として迎え入れ、付加価値を高める
  • ライブコマース:ライブ配信で商品をアピールしてもらう
  • アンバサダー:パートナー契約により、長期で広告塔を任せる
  • パブ記事:ブログなどで自社や商品について紹介してもらう

など、さまざまなインフルエンサーマーケティング戦略を選択する余地があります
柔軟性を活かし、自社および製品ごとで適切な戦略を選ぶことが重要です。

インフルエンサーマーケティングのデメリット

インフルエンサーマーケティングには、メリットだけでなくデメリットも存在します。効果が見込まれる分、運用方法を誤ると一気に危機的な事態に陥るリスクもあるので注意してください。

別途マーケティング費用が発生する

インフルエンサーマーケティングを行う際は、依頼するインフルエンサーに報酬を支払わなければいけません。インフルエンサーもビジネスで商品・サービスの紹介を引き受けてくれるので、対価を支払う必要があります。

報酬の決め方は一般的には「フォロワー数×登録単価」で決定する場合が多く、単価の相場は2~4円です。例えば、フォロワーが50万人・報酬単価2円のインフルエンサーに依頼するなら、50×2=100万円の支払いが発生します。

また、直接インフルエンサーに交渉するのではなく、キャスティング会社に依頼するやり方も。この場合、インフルエンサーの選定からマーケティングのディレクションまで全て一括して担ってくれます。

専門会社に外注して全て代行してもらえば、自社でノウハウが蓄積されていなくとも安心してインフルエンサーマーケティングを実施可能です。その他の費用には商品代金や発送費用、インフルエンサーが投稿した内容の2次利用に対する使用料などが考えられます。

ステルスマーケティングの危険がある場合も

インフルエンサーマーケティングは、気を付けないとステルスマーケティングに陥ってしまう危険も帯びています。

ステルスマーケティングとは、企業から依頼を受けて宣伝・PRしているにも関わらずそのことを隠して、あたかも常日頃から自分が愛用しているような口コミ等の投稿をする行為です。

ステルスマーケティングであることが消費者にバレてしまうと、一気に企業や商品のイメージが失墜します。消費者は影響力がある人が使用しているから購入したのに、実際には企業の宣伝だったと知ったら裏切られたと感じるためです。

そのためインフルエンサーマーケティングの際は、絶対にステマにならないよう注意せねばなりません。とはいえ、インフルエンサーマーケティングは企業がインフルエンサーに広告・宣伝を依頼する行為なのでステルスマーケティングとかなり近いといえます。

ステマと疑われないためには、インフルエンサーが宣伝する際に広告であることを明記する必要があるでしょう。消費者が宣伝行為だと把握できていれば「裏切られた」と感じることはありません。

ブランドイメージを傷つけないために、広告であることのほかに広告主も明記しましょう。

インフルエンサーマーケティングの成功事例3選

インフルエンサーマーケティングでは、きわめて大きなマーケティング効果が得られた成功事例も多々あります。
成功事例における特徴を参考することで、自社でのインフルエンサーマーケティングをより効果的に実施できます。
下記では特に大きなマーケティング効果が得られた成功事例を3つ紹介するので、参考にしてください。

Instagramで商品PRして、特設サイトへ送客【株式会社おやつカンパニー】

おやつカンパニーは、新商品を発売する際、PRにインフルエンサーマーケティングを多用する傾向があります。
同社は健康志向の高タンパクな大豆スナック菓子「BODY STAR」のPRに女性インスタグラマー「宮河マヤ」をアサインしました。
インスタグラマー本人のキャラクターや容姿と「BODY STAR」がうまくマッチし、PR投稿は7,000回以上の「いいね」を獲得。
商品ターゲットである健康志向を持つユーザーへの認知度を高めることに成功しました

YouTubeで美容系の投稿者を起用した成功例【株式会社テスコム】

株式会社テスコムは、自社主力商品であるドライヤー製品「Nobby」のPRに、インフルエンサーマーケティング戦略を用いました。

いわゆる「美容系」と呼ばれる男性YouTuber「髪西」を起用。
動画内にて、使用例や商品のメリット解説を発信させました。
同動画は20万回以上再生されており、多くの視聴者に「Nobby」をPRできています

動画概要欄には商品ページへのリンクを追加。
視聴者がすぐに商品詳細を確認できるほか、被リンクによるSEO効果も確保しています。

Twitterでプロモーション動画を拡散し、商品認知度を高めた成功例【P&Gジャパン合同会社】

P&Gは、頭皮ケアに特化したシャンプー製品「h&s scalp」について、Twitterでのインフルエンサーマーケティングを展開。

同社はまず、「h&s scalp」として「アンドー|スパイ」という架空のアカウントを開設。
同アカウントではスパイであるアンドーが活躍するムービーを投稿し、さらにそれを著名人である「つぶやきシロー」などにリツイートさせる戦略を取りました。

Twitterでは短時間の動画であれば、タイムライン上で自動的に再生されます。
つまり同社のムービーは多くのユーザーからインプレッションされ、商品は幅広く認知されました。

Twitterの特性とインフルエンサーマーケティングの特徴をうまく組み合わせた、高度な成功例です。

インフルエンサーマーケティングの注意点

インフルエンサーマーケティングはデメリットもあるので、運用には注意を払う必要があります。実践する際の注意点を2つ紹介するので参考にしてください。

事前に運用ルールをきっちり定める

インフルエンサーマーケティングでは、事前に運用ルールをきっちり定めることが重要。インフルエンサーに全てを一任してしまうと、予想外の行動に出て思わぬトラブルが発生する危険があるためです。事前に決めておいた方が良いルールには、以下の項目が考えられます。

  • 投稿内容
  • 投稿頻度
  • 「ハッシュタグを必ずつける」など細かな投稿ルール

ルールを決める際はこちらの都合を一方的に押し付けるのでなく、インフルエンサー側の意見も聞くようにしましょう。

インフルエンサーはいわば投稿のプロです。今までの経験から、どんな投稿をすればフォロワーの興味を惹くのか、炎上しないためにどうすべきか等の情報を持っています。これらの意見も取り入れて、より効果的な施策を考え出しましょう。

また、複数のインフルエンサーに依頼する場合、社内で管理できる体制を整えることも重要です。

一人の担当者に全て任せていては、トラブルが発生するリスクも高まります。インフルエンサーマーケティングはマーケティング手法としてはまだ新しく、どんな失敗が起きるとも分からないので、運用ルールをきっちり定めて事前にトラブルの芽を摘みましょう。

顧客の行動フェーズによって施策内容を変える

ターゲット顧客の行動フェーズによって施策内容を変えると、よりターゲットに刺さる施策が打てます。顧客の行動フェーズは大きく分けると以下の5つです。

  • 認知
  • 興味や関心
  • 検索
  • 購買
  • 共有

まず商品を知って興味・関心を持ち、検索し情報を得て購買を決定し、最後にレビューするという流れです。どの行動フェーズの顧客をターゲットにするかによって、取るべき施策の内容が変わってきます。

例えば、新規で立ち上げしたブランドの商品販売を伸ばしたいと考えているとしましょう。顧客は当然のことながら、そのブランドを認知していない状態です。この状態で商品の情報を伝えても、あまり心には響きません。

認知の段階では商品よりも販売元であるブランドに関して広く周知するのが先決。有効なのは大量のフォロワーを抱えるメガインフルエンサーを利用して、できるだけ多くの人にブランドを知れ渡らせることです。

他興味や関心を持ちだした顧客をターゲットとしたいならキャンペーン実施のお知らせを宣伝してもらう、検索行動を開始したユーザーを想定するならレビューを投稿してもらうなど施策を使い分けましょう。

インフルエンサー選びは最重要項目

インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサー選びは最重要項目です。自社のイメージや顧客ターゲットと近い層のフォロワーが多いインフルエンサーを選定するようにしましょう。

必ずしもインフルエンサー自身が、顧客ターゲットと一致している必要はありません。20代女性のインフルエンサーでも、フォロワーは40代男性が多い場合もあります。

インフルエンサー自身ではなくフォロワーをチェックし、ピックアップしましょう。選定時は過去の投稿内容をチェックして、モラルや倫理的に問題無いかという点の確認も忘れないようにしてください。

インフルエンサーマーケティングの始め方

インフルエンサーマーケティングの始め方は、大きく以下の2つに分かれます。それぞれの方法のメリット・デメリットをお伝えするので判断材料として活用してください。

自社で直接インフルエンサーに依頼する

SNSのDMやブログの問い合わせフォームなどを通じて、自社で直接インフルエンサーとコンタクトを取る方法です。

この方法のメリットはインフルエンサーと直接やり取りできるため、スピード感をもって施策に取り組める点にあるでしょう。

また、会社へ依頼するのと比べてコストが抑えやすいのも利点です。一方、マーケティング施策の構築や炎上対策なども自社で取り組む必要があります。単純にやることが増えますし、どんな風に進めれば良いか迷う場面にも出くわすでしょう。

インフルエンサーの中には、お金を出してフォロワーを集めるフォロワー買いをしている輩もいます。悪質なインフルエンサーを見極める眼を持っていないと大やけどする可能性もあるのです。

以上の理由から、はじめてインフルエンサーマーケティングを取り組む際に直接インフルエンサーに依頼する方法を取るのはおすすめできません。

インフルエンサーマーケティング会社に依頼する

自社にノウハウが蓄積されていなければ、インフルエンサーマーケティング会社への依頼がおすすめです。

信頼できるインフルエンサーの紹介から効果的なマーケティング施策の提案、ステマ防止や事務作業に至るまでインフルエンサーマーケティングで発生する作業は全て任せられます。

デメリットは企業への仲介手数料も支払う必要があるため、コストが高くなる傾向にある点です。予算には限りがあるのが通常ですから、コストに見合う成果が得られるのか慎重に吟味しなければなりません。

インフルエンサーマーケティング市場の隆盛に伴い、インフルエンサーマーケティングを手掛ける企業は増えています。調べれば、実績が豊富な会社はすぐに見つかるでしょう。

インフルエンサーマーケティングツールを使う

インフルエンサーマーケティングを自社で効率的に行いたいなら、ツールの導入がおすすめです。

インフルエンサーマーケティングツールとは、インフルエンサーの検索から施策結果の分析、管理、そしてレポート化まで、全てのプロセスを統合的に実行できるものです。

たとえば、Meltwaterが提供するインフルエンサーマーケティングツールの場合、SNS上に存在する3,000万人を超えるインフルエンサーにアクセスし、高度なフィルター機能を使うことで自社ブランドにマッチした適切なインフルエンサーを探し出せます。

そして、インフルエンサーとの契約からコンテンツ投稿、キャンペーンのROI測定まで一元管理可能です。

デメリットはツールの導入に費用がかかる点です。買い切りプランや月々支払いプランなど料金形態も様々です。

しかし、インフルエンサーの選定、管理、効果測定などにかかる手間を減らしたいという場合は、ツールの導入を検討しましょう。

インフルエンサーマーケティングにおける各SNSの特徴

現代はSNS全盛時代を迎えており、インフルエンサーマーケティングに使われるプラットフォームもSNSの場合が多いでしょう。各SNSの特徴を踏まえた上で施策を取ることが、インフルエンサーマーケティングの成功の秘訣です。

Twitter、インスタグラム、YouTubeといった主要なSNSの特徴を紹介します。

Twitter

Twitterは日本国内のアクティブユーザーが4,500万人を越える、140字以内のテキストで投稿が行われるのが特徴のSNSです。

「いいね」や「リツイート」といった機能を備えており、他のSNSと比べても拡散性が高いと言われています。

Twitterは文字だけでなく画像や動画も投稿でき、特に画像は1ツイートで4枚表示させることが可能です。このため、140文字という制限を考慮しても多くの情報を掲載できます。さらに、ツリー機能を使えば140文字以上の投稿を連結して表示させることも。

フォロワーへの訴求力を強めるには、画像や動画を利用するのが大切です。視覚的にインパクトある情報を与えることで、実際の行動に結びつきやすくなります。

インフルエンサーの普段の投稿内容を確認し、画像や動画を有効活用している人を選びましょう。

Instagram

インスタグラムは画像に特化したSNSであり、視覚的な優位性を持つSNSです。

ユーザーが爆発的に増加しているのが特徴で、日本国内のアクティブユーザーは3,000万人を越えました。

インスタグラマーという言葉も有名で、インフルエンサーとの相性が良いプラットフォームです。旅行やグルメ、美容など様々なジャンルでインスタグラマーが活動しています。

インフルエンサー選定の際は、そのインスタグラマーが商品の魅力を存分に伝えられる能力を備えているか確認してください。同じ写真でも写真を撮る角度、光の入れ具合、加工方法などによって全く印象が変わってきます。

インフルエンサーに画像制作力が備わっていれば、自社の製品の魅力もうまく伝えてくれるでしょう。

YouTube

YouTubeは言わずとしれた、動画を配信するプラットフォームです。

動画は投稿者の心情を効果的に伝えられるので、説得力がある商品のレビューを作成できます。また「使ってみた!」のように実際の使用風景を動画で流すこともできるため、より使用感を伝えることも可能です。

特に近年は、YouTubeにアップした動画からアドセンスによる収入を得るYouTuberの数が増えています。アドセンスによる収入とは、動画に広告を掲載し、広告主から広告料をもらうことです。

チャンネル登録者数が多いYouTuberをインフルエンサーマーケティングに活用すれば、大きな広告効果をもたらすでしょう。

YouTuberの選定ではどれだけ企画力を備えているかを確認してください。動画を見てくれる確率を高めるには、動画内容が面白い必要があります。

独創的な企画力を備えているYouTuberに依頼し、商品の魅力を余すことなく伝えましょう。

TikiTok(ティックトック)

TikTokは、中国製のグローバルSNSアプリ
15秒から60秒程度の動画を投稿し、コミュニケーションを図るのが特徴です。
手軽に動画を投稿できる、閲覧できるという点が評価され、今ではTwitterなどと同格の知名度を持つサービスとなりました。

TikTok上で著名な利用者は、「ティックトッカー」と呼ばれます。
彼らはTikTok内部で絶大な影響力を誇り、インフルエンサーマーケティングで起用すれば相当な効果が見込めます

またTikTok自体、動画のシェアがしやすいのもポイントです。
TikTokではハッシュタグによる画像の検索が活発に使われています。
つまりハッシュタグを活用すること、より効果的なインフルエンサーマーケティングが実現されます。

またTikTokは、10代から20代のユーザーがメインの利用者層となっています。
つまり若年層をターゲットとしたインフルエンサーマーケティングにおいては、たいへん相性のよいSNSです。

インフルエンサーマーケティングの効果測定において有効なKPI

インフルエンサーマーケティングに限った話ではありませんが、ビジネスシーンで何か施策を打った場合、その効果を測定する指標が必要です。

この指標をKPIと呼び、施策の内容によってどんなKPIを設定するかは異なります。インフルエンサーマーケティングに有効なKPIを2つ紹介するのでぜひ参考にしてください。

CV追跡リンクのクリック数

URLにパラメータという変数を設定することで、ツールを使えば、パラメータを設定したURLからのクリック数を把握できます。

パラメータを設定したURLをCV追跡リンクと呼び、インフルエンサーにCV追跡リンクが含まれた投稿をしてもらえば数値の測定が可能です。

例えば、キャンペーン内容が記載されたCV追跡リンクを設置するよう依頼すれば、URLからどれほど流入があったか分かるので、インフルエンサーマーケティングの効果が数値として現れます。CV追跡リンクのクリック数はGoogle Analyticsというツールを使えばチェック可能です。

SNSのエンゲージメント率

SNSのエンゲージメント率とは、簡単に言えば、投稿にどれだけの反応があったか示す数値です。

例えばTwitterの場合、「いいね」やリツイートの数や割合がエンゲージメントを構成します。エンゲージメント率が高いとはすなわち、行動を起こしたフォロワーが多いということです。

ですからインフルエンサーマーケティングの効果を判断するにあたり、SNSのエンゲージメント率は大きな意味を持ちます。起用するインフルエンサーによってもエンゲージメント率は異なるので、選定の際に確認する方が良いでしょう。

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最後に

インフルエンサーマーケティングのメリットやデメリット、注意点などを解説してきました。

インフルエンサーマーケティングは市場規模も伸びており、今注目を集めている効果的なマーケティング手法です。広告感を与えずに宣伝が可能なので、うまく運用すれば莫大な利益をもたらすことも夢ではありません。

しかし、SNSを通じて行われるので炎上の危険もあります。ルールを事前にきちんと定め、適正な運用を心がけましょう。

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