介護ロボットの4つの種類を紹介!おすすめの介護ロボット3選

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「介護ロボットにはどのような種類があるの?」
「介護ロボットを導入するメリットは何なの?」

介護ロボットの導入を検討している企業の中には、どのようなロボットを選べばよいのか分からずに困っている人も多いのではないでしょうか。

実は、同じ介護ロボットでも用途によって使う種類が異なるので、自社のニーズに合ったものを選ぶ必要があるのです。

本記事では、介護ロボットの種類や導入するメリット、課題や導入事例、おすすめの介護ロボットを紹介します。

この記事を読めば、自社に合った介護ロボットを導入することができますよ。

目次
目次

介護ロボットとは

介護ロボットとは

介護ロボットとは、介護分野で使用されるロボットのことで、厚生労働省はロボット技術を活用した福祉用具という位置づけをしています。

周囲の情報を感知して独自に判断し、それに基づいて動作を行う介護機器が介護ロボットの定義です。

類似したロボットに医療用ロボットがありますが、介護ロボットの用途が移動や日常生活支援、運動機能等の促進なのに対して、医療用ロボットは身体の機能回復や症状の改善が用途になっています。

介護ロボットは医療用ロボットと明確に棲み分けされているので、両者の違いを把握しておきましょう。

介護ロボットの4つの種類

介護ロボットの4つの種類

介護ロボットにはいくつかの種類があります。主な介護ロボットの種類は以下の4つです。

  1. 装着型
  2. 非装着型
  3. 自律支援型
  4. セキュリティ型

順に紹介するので、どの種類がどのような現場でどのように役立つのかチェックしておきましょう。

(1)装着型

装着型

装着型は、自らが身につけるタイプの介護ロボットで、装着者の身体への負担を軽減する働きがあります。装着者の負担を軽減する目的で開発されていることから、主に介護者が活用することが多いです。

たとえば、要介護者をベッドから車いすに移動させる際に、全体重がかかっている要介護者の身体を動かすだけでも大きな労力が必要でしょう。特に、介護者が女性であれば、要介護者の身体を持ち上げるだけでも大きな負担がかかります。

そこで、装着型の介護ロボットを身につけることで、少ない力で軽々と要介護者の身体を持ち上げることができるようになり、身体的な負荷を軽減することが可能です。介護現場で特に重労働なのが、要介護者の排泄や入浴などの生活支援なので、装着型の介護ロボットを導入することで、過酷な労働環境の改善につながるでしょう。

(2)非装着型

非装着型

非装着型は、介護者や要介護者が操作することで介助のサポートをしてくれる介護ロボットです。装着型は装着者が自ら介護を行うのが基本ですが、非装着型は介護ロボットが直接介助をします。

移乗や入浴などを行う際に、介護ロボットが要介護者を支えたり動かしたりするので、介護者の能力によって、手際などの介助レベルにバラツキが発生しません。つまり、入社したばかりの新人でも、介護ロボットの使い方さえ覚えれば、ベテラン従業員の介護レベルで介助することが可能です。

従業員の多く雇っている企業では、研修に力を入れなければ従業員間の介助レベルに大きな差が生まれ、介護の質が下がる可能性があるでしょう。一定水準の介助を提供できるようにしたい場合は、非装着型の介護ロボットの導入を検討してみてください。

(3)自律支援型

自律支援型

自律支援型は、要介護者が自分の力で生活できるようにサポートしてくれる介護ロボットです。足腰の弱体化や病気などで思うように歩行や入浴、排泄などが難しくなった高齢者でも、介護ロボットの力を借りれば、介護者の手を借りることなく生活できるようになります。

たとえば、過去のデータなどから排泄するタイミングを予想して、事前にトイレへ誘導してくれるロボットを導入すれば、移動するのに時間がかかる人でも、漏らすことなくきちんとトイレで排泄することが可能です。

また、座るだけで入浴ができるロボットを活用すれば、湯船に浸かるときなどにかかる足腰への負担を軽減できるだけでなく、転倒や沈溺など事故の防止もできます。特に排泄や入浴は人としての尊厳を守るために重要な生活行動なので、生きるモチベーションを高める自律支援型の介護ロボットは、今後ますます市場が拡大するでしょう。

(4)セキュリティ型

セキュリティ型

セキュリティ型は、要介護者を見守るための介護ロボットで、365日24時間常に要介護者の様子を確認することができます。介護ロボットに搭載されているカメラや検知センサーなどから要介護者の情報を読み取り、要介護者が介助を求めている状況か判断して知らせてくれるシステムです。

たとえば、要介護者の容態が急変したときなど異常事態が発生した場合に、速やかに知らせてくれるので、早急に対処することができます。転倒などトラブルが発生して、要介護者が自発的に介助を求めるまで待っていると、手遅れになるケースもあるので、常に要介護者の状況を把握しておくことが、取り返しの付かない事態を避けるためのポイントです。

暗闇にも対応しており、人間では確認しづらい夜間でも速やかに状況を把握し、介助することができるため、24時間体制の老人ホームなどで活躍する介護ロボットでしょう。

介護ロボットを導入する3つのメリット

介護ロボットを導入する3つのメリット

介護ロボットを導入するメリットを紹介します。主なメリットは以下の3つです。

  1. 介護者の負担を軽減できる
  2. 要介護者のストレスを軽減できる
  3. 介護業務を効率化できる

順に紹介するので、介護ロボットを導入したらどのようなメリットがあるのかチェックしてみましょう。

(1)介護者の負担を軽減できる

介護者の負担を軽減できる

介護ロボットを導入することで、介護者の負担を軽減できる点が大きなメリットです。上記で述べたように、介護者の身体にかかる負荷は大きいため、体力がない人や小柄な女性には過酷な労働といえます。特に要介護者の姿勢を変えたり移乗したりするのは、重労働なので体力の消耗が激しいです。

また、介護に応じない人や認知症などが原因で暴言・暴力をする人の相手をしなければならないので、精神的にも消耗するでしょう。介護現場は過酷で退職者が多く、労働力の確保も難しいため、介護ロボットを導入して労働環境の改善につなげましょう。

(2)要介護者のストレスを軽減できる

要介護者のストレスを軽減できる

介護ロボットに介助してもらうことで、要介護者のストレスも軽減できます。人一倍プライドが高い人や異性から介護されることを嫌う人など、要介護者の中には介助を拒絶する人もいるものです。人から介助されることに抵抗がある人でも介護ロボットを介すれば、直接介助されるわけではないので、介助を受けてもらえる可能性が高くなります。

心置きなく介助を受けてくれる人もいますが、介護者に対して恥ずかしい気持ちや申し訳ないと思う気持ちから介助を断る人もいるのです。無理に介助すると、信頼関係を築くことが難しくなるので、要介護者が負い目を感じなくて済むように、要介護者の立場に立って介護ロボットを導入するのもよいでしょう。

(3)介護業務を効率化できる

介護業務を効率化できる

介護業務の効率化を図ることも可能です。移乗や排泄、入浴など人手で行っていた業務をロボットに任せることで、介護者の能力に関係なく、スムーズに介助することができます。また、空いた人手を要介護者とのコミュニケーションや新人教育など他の業務に回すことができるので、全体の作業が効率良く回るようになるでしょう。

人間の場合は、体力や集中力を切らさないために、合間に休憩を挟む必要がありますが、ロボットは24時間休み無く働いてくれるため、生産性もアップします。定期的にメンテナンスは必要ですが、しっかり管理していれば故障する回数も抑えられるので、業務が多い企業や人手が不足している企業は、介護ロボットを導入して、業務の効率化を目指しましょう。

介護ロボットの今後の3つの課題

介護ロボットの今後の3つの課題

介護ロボットの課題を紹介します。現状、介護ロボットを導入する上で課題となっているのは以下の3点です。

  1. 運用コストがかかる
  2. 収納スペースが必要となる
  3. 臨機応変に作業ができない

順に紹介するので、現状介護ロボットを導入する上で、注意しなければならない点を頭に入れておきましょう。

(1)運用コストがかかる

運用コストがかかる

介護ロボットは運用コストが高いです。介護ロボットを導入するためにまとまった金額が必要ですし、導入後の維持費も発生します。中には、リーズナブルな機種はありますが、自社のニーズにマッチしていなければ導入する意味がありません。

運用コストに割く予算がない小さな施設など、コスト面がネックになって、導入したくても導入できずにいるところもあるでしょう。なるべくコストをかけずに介護ロボットを導入できるように、レンタルサービスを行っている業者もあるので、運用コストを抑えたい企業はレンタルでの導入を検討してみてください。

(2)収納スペースが必要となる

収納スペースが必要となる

介護ロボットは大型なものが多いので、収納するためのスペースが必要です。特に非装着型や自律支援型のタイプは、要介護者を支えたり動かしたりするため、装着型と比べて大きくなります。

また、自走型のセキュリティロボットの場合は、自分で収納場所まで戻るので、収納場所も限られるのです。ある程度のスペースを用意しなければならないので、導入する介護ロボットの大きさや収納方法をチェックして、問題なく活用できるか検討しておく必要があるでしょう。

(3)臨機応変に作業ができない

臨機応変に作業ができない

臨機応変に作業ができない点も介護ロボットのネックな部分です。ロボットは、設定された動きしかできないため、突発的な対応や複雑な作業は難しい場合があります。

単純作業や一定の作業を任せる分には問題ありませんが、認知症の症状がある人を対応する場合など、状況に応じて対応が変わるシチュエーションでは、人間が行った方が効率がよいこともあるのです。したがって、業務効率が向上するように、介護ロボットと人間が行う業務を分担して、協力しながら作業を進めましょう。

介護ロボットが導入されている2つの事例

介護ロボットが導入されている2つの事例

介護ロボットの導入事例を紹介します。今回は紹介する導入事例は以下の2つです。

  1. 社会福祉法人 友愛十字会砧ホーム
  2. 社会福祉法人 康和会 オレンジガーデン

順に紹介するので、どのように介護ロボットが導入されているのかチェックしましょう。

(1)社会福祉法人 友愛十字会砧ホーム

社会福祉法人 友愛十字会砧ホーム

社会福祉法人の友愛十字会砧ホームでは、装着型介護ロボットのマッスルスーツ(株式会社イノフィス)を導入しました。特に介護ロボットを導入しなければならないほど業務において課題があったわけではないですが、もともと介護ロボットに興味を持っており、平成28年度の東京都のモデル施設になったことがきっかけで、介護ロボットを本格的に導入を決断したようです。

介護ロボットを選ぶときに「使いやすさ」を重視した結果、数ある介護ロボットの中からマッスルスーツを導入。実際にマッスルスーツを運用する際に、装着の手間を最小限に抑えたオペレーションを決め、使用者の見える化やスタッフ全員が一度に体験できる場を設けて、速やかに施設内で普及させました。

また、月に2回ロボット推進会議を開催し、操作方法が分からないスタッフを生み出さない取り組みも行ったのです。その結果、スタッフの腰にかかる負担を軽減し、仕事へのモチベーションや一体感がアップしました。介護ロボットの導入によって、労働環境の改善が実現するので、働き方改革を目指している企業は参考にしてみてください。

(2)社会福祉法人 康和会 オレンジガーデン

社会福祉法人 康和会 オレンジガーデン

社会福祉法人康和会が運営している老人ホームオレンジガーデンでは、セキュリティ型ロボットのシルエット見守りセンサ(キング通信工業株式会社)を導入しました。職員が少ない夜間帯で転倒・転落事故が多発し、誤報や同時にアラーム音がなったときの対処でスタッフに大きな負担をかけていたため、介護ロボットの導入に至ったのです。

当初は非装着型の介護ロボットの導入を検討していましたが、介護リスクの見える化のために、セキュリティ型の見守りロボットを導入しました。まず、リーダー層がシルエット見守りセンサの操作方法をマスターし、出勤したスタッフにひとりずつ操作方法を説明することにしました。そして、簡易マニュアルを作成し、リーダー層が不在のときでもトラブルなどに対応できる体勢を整えたのです。

セキュリティ型介護ロボットを導入した結果、シルエット映像をもとに利用者の状況を判断できるようになり、対応の優先順位がつけられるようになりました。また、スタッフによる不要な訪室がなくなったので、利用者が安心して睡眠できる環境を整えることに成功したのです。

夜間時の事故を防止しつつ、スタッフの負担の軽減につながったので、24時間体勢で施設を運営している企業は、セキュリティ型介護ロボットの導入をおすすめします。

おすすめの介護ロボット3選

おすすめの介護ロボット3選

おすすめの介護ロボットを紹介します。今回紹介する介護ロボットは以下の3つです。

  1. マッスルスーツ Every(株式会社イノフィス)
  2. 移乗サポートロボットHug T1(株式会社FUJI)
  3. 歩行車 リトルターン 電動アシスト付(アロン化成株式会社)

順に紹介するので、実際にどのような介護ロボットがあるのかチェックしてみてください。

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歩行車 リトルターン 電動アシスト付【アロン化成株式会社】

歩行車 リトルターン 電動アシスト付(アロン化成株式会社)は、自律支援型の介護ロボットで、歩行のサポートをしてくれます。電動アシスト機能が搭載されているので、道の状況に合わせて歩きやすいようにスピードを調整してくれるのです。たとえば、平地であれば、車輪の回転方向とトルク量(回転させる力)を常に把握し、歩くスピードに合わせて走行速度を調整してくれます。また、上り坂であれば勾配角度に合わせてモーターアシストがかかり、下り坂であれば自動ブレーキがかかる仕組みです。

他にも、急加速したときには急ブレーキがかかり、手を離したときには自動停止するようになっているので、高齢者でも安心して利用することができます。高齢者は少しの段差でもつまずくことが多々あり、前方にバランスを崩したときに流れずに止まってくれるので、転倒などの事故を防げる可能性が高くなるのです。リトルターンは、操作性もシンプルで音声で危険をアナウンスしてくれるだけでなく、約4時間バッテリーが持つので、少し外出するのにも適しています。リハビリを行う施設や外出する機会が多いデイサービスは、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

価格
242,000円(税込)
介護ロボットの種類
自律支援型
重量
約9.1kg
屋外使用
使用時間
約4時間
レンタル対象品
2
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移乗サポートロボットHug T1【株式会社FUJI】

移乗サポートロボットHug T1(株式会社FUJI)は、非装着型の介護ロボットで、主に移乗サポートをしてくれます。ベッドから車いすなどへの移乗動作をサポートしてくれるので、病院や介護施設で活躍中です。身体をロボットに預けて、スライドしながら立ち上がるため、足の裏にしっかり体重が乗り、残っている脚力を活かすことができます。

移乗や排泄介助など要介護者を移動させる際に、2人ほど人手がかかっていたケースでもHug T1を導入すれば、側で見守るスタッフが1人いれば事足りるので、業務効率の向上やスタッフへの負担軽減につながるでしょう。横幅のサイズは広めに設計されているため、体格が大きい人にも対応でき、要介護者の脚力を活かして立ち上がらせることができるので、リハビリとしても活用できます。各種補助金の対象にもなっているので、介護施設など要介護者を移乗させるシーンがある企業は、導入を検討してみてください。

価格
要問合わせ
介護ロボットの種類
非装着型
重量
35kg
屋外使用
×
使用時間
約100往復分
レンタル対象品
3
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マッスルスーツ Every【株式会社イノフィス】

マッスルスーツ Every(株式会社イノフィス)は、装着型の介護ロボットです。すべての人の健やかなライフスタイルを実現するために開発されたアシストスーツで、働く現場での腰への負担を軽減してくれます。特に介護の現場では力仕事が多いため、仕事のサポートをしてくれるので、相性のよい介護ロボットでしょう。マッスルスーツは空気圧を利用した作りになっているので、最大補助力が25.5kgfと要介護者をラクラク持ち上げることが可能です。

また、電気を使用しないため、稼働時間に制限がない点も大きなメリットといえるでしょう。リュックサックのように背負ってベルトを締めるだけなので、慣れれば10秒足らずで装着ができます。水やほこりにも強く、排泄介助や移乗介助にも使えるので、介護現場ではさまざまなシーンで活躍すること間違いありません。介護施設を運営しており、装着型の介護ロボットの導入を検討している企業におすすめの製品です。

価格
149,000円(税込)
介護ロボットの種類
装着型
重量
3.8kg
屋外使用
使用時間
無制限
レンタル対象品
要問合わせ

まとめ

まとめ

介護ロボットを導入することで、介護者の負担や要介護者のストレスを軽減でき、業務効率をアップさせることができます。介護ロボットには、装着型や非装着型、自律支援型、セキュリティ型の4つのタイプがあるので、自社のニーズにマッチした製品を選ぶことが重要です。今回紹介した導入事例やおすすめの介護ロボットを参考に、導入目的を達成できるロボットを選びましょう。

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