「アプリを開発したいが、どの程度の費用がかかる?」
「アプリに必要な機能のみを追加したい。金額の相場が知りたい」
アプリ開発の費用は、アプリのタイプや機能によっても大きく変わり、クライアントとしては制作会社を選ぶのが非常に難しいですよね。
今回はタイプ別アプリ開発の費用相場やアプリ開発費用の内訳、機能別の費用やコストを抑えるコツをご紹介します。
この記事を最後まで読めば、アプリ開発の費用の概要が分かり、適切な制作会社を選びやすくなるでしょう!
1.タイプ別アプリ開発の費用相場
タイプ別アプリ開発の費用相場を紹介します。
- コミュニケーションツールアプリ
- チャットbotアプリ
- 管理ツールアプリ
- ECアプリ
- アプリゲーム
アプリ開発と一概に言っても、作成ジャンルによって費用は変わるものです。1つずつ説明します。
(1)コミュニケーションツールアプリ
コミュニケーションツールアプリの開発費用相場は、100〜500万円程度です。
例えば利用者が限定される社内のチャットアプリなら100万円程度ですが、ユーザーを限定しないコミュニケーションツールの場合は、500万円程度の費用がかかります。
利用者の人数にもよりますが、大体100〜500万円程度で作成できると考えてください。
(2)チャットbotアプリ
チャットbotアプリの開発費用相場は、50〜100万円程度です。社内で使用するような簡易な勤怠管理用のチャットbotなどは50万円程度、問い合わせに回答するbotの場合は100万円程度が必要になります。
チャットbotを利用する人数の幅や問い合わせのバリエーションに応じて費用は変わりますが、50〜100万円程度でチャットbotアプリを開発できるでしょう。
(3)管理ツールアプリ
管理ツールアプリの開発費用相場は、50〜300万円程度です。社内の情報管理のみなら50万円程度で済みますが、顧客情報やユーザー数が多い場合は、さらに高額になっていきます。
情報の管理・保全のみのシンプルなアプリなら、比較的安価で開発できるでしょう。
(4)ECアプリ
ECアプリの開発費用相場は、100〜300万円程度です。ECサイトと同様の機能を持たせたアプリのことで、ブランディングと購買促進の効果を持っています。
ショッピングカートやセキュリティの設定、また顧客情報の管理が必要なため、費用は高額になるでしょう。ブランディングに合わせたカラーなども費用なので、アプリ自体のデザインにデザイナーが絡むこともあります。
ショッピング機能を持たせたECアプリの開発には、100〜300万円程度必要です。
(5)アプリゲーム
アプリゲームの開発費用相場は、300〜1,000万円以上とかなり高額です。シンプルなパズルゲームであれば300万円程度、ゲームのグラフィックやステージが複雑になる程金額が上がります。
また、ゲーム内課金の仕組みを作る場合は、課金のためのフォーム等を別途設置しなければなりません。
アプリゲームの開発は高額で、大体300〜1,000万円が必要と覚えておきましょう。
2.アプリ開発費用の内訳
アプリ開発費用の内訳を説明します。
- 人件費
- アプリ開発の固定費
- 運用後の保守費用
制作会社が出してきた内訳表の概要が理解できないと、交渉も難しいため、事前に大まかな内訳を把握しておきましょう。
1つずつ具体的に説明します。
(1)人件費
アプリ開発費用の1つ目の内訳は、人件費です。人件費とはプログラマーやエンジニアの作業コストのことで、1人につき月単価で計算されます。
エンジニアのレベルによって料金が変わりますが、フリーランスだと60万円程度、エンジニアは80万円程度が相場です。
また、大手企業のプログラマは1月で50〜100万円程度、エンジニアは100〜200万円請求されることもあります。
アプリ開発の8割程度は人件費が占めており、プログラマ・エンジニアのレベルに応じて請求額が変わります。
(2)アプリ開発の固定費
アプリ開発費用の2つ目の内訳は、アプリ開発の固定費です。人件費以外に、以下のような費用が必要です。
- 作業スペースのレンタル・設備のリース
- ドメインの取得
- サーバー増設
- 保守費用
- アプリストアを経由する場合の登録費用
エンジニアやプログラマが自社で作業をする場合、作業デスクやPCのリースをしなければなりません。また、ドメインの取得やサーバー増設など、費用な経費は全てクライアント負担です。
また、Google PlayやAppStoreを経由してアプリをリリースする場合、各ストアへの登録料も発生します。
アプリ開発に関わる諸経費がまとめて記載されている場合は、さらに細かい内訳を請求してチェックすると良いでしょう。
(3)運用後の保守費用
アプリ開発費用の3つ目の内訳は、運用後の保守費用です。アプリ制作会社によりますが、アプリリリース後の保守作業もサポート範囲に入っている場合があります。
その場合は、開発費用の10〜20%を相場として、保守費用が入っているはずです。つまり、100万円で依頼をした場合は、10〜20万円程度が保守費用として請求されています。
ただし、会社によっては保守作業については対応しない、または別途費用がかかる場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
アプリ開発の内訳には、リリース後の保守運用費用が含まれる場合があります。
3.アプリ開発の機能別費用
次に、アプリ開発の機能別費用を紹介します。
- ログイン機能
- SNSとの連携
- データの新規取得
- 顧客管理機能
- 決済システム
アプリに追加したい機能によっても、金額が上下します。
機能ごとにどの程度の費用がかかるか解説するので、頭に入れておきましょう。
(1)ログイン機能
アプリ開発の際にログイン機能を追加した場合は、20〜40万円が必要です。
自社内のみで使用する場合、単一パスワードのみで管理することもできますが、セキュリティを考えると個人個人にID・PWを発行した方が安心でしょう。
個人認証のPWやシングルサインオンなど、セキュリティ機能が必要になります。
また、顔認証や指紋認証等の生体認証を使用したい場合は、より高額が必要です。
(2)SNSとの連携
アプリ開発の際にSNSとの連携機能を追加するには、5万円程度が必要です。
自社のTwitterやInstagram、Facebookとの連携は、比較的簡単な作業で行えるため、費用が安くなります。
SNSと連携させてデータを共有したい場合は、5万円の追加費用を見ておきましょう。
(3)データの新規取得
アプリ開発の際にデータの新規取得機能を使いたい場合は、50万円程度の追加費用が必要です。
データの新規取得とは、アプリ内のフォームから顧客に個人情報を入力してもらい、取得・管理をする機能を意味します。
フォーム作成自体は安価ですが、セキュリティや管理の面で追加費用がかかるため、大体50万円程度が開発に必要です。
(4)顧客管理機能
アプリ開発の際に顧客管理機能を追加したい場合は、50〜100万円が費用相場です。
顧客管理機能とは、顧客情報を管理して閲覧したり、新たに入力する機能のこと。自社内で使用するアプリの場合、営業等が使っている支援ツールがこれに当たります。
顧客管理機能はデータ数に応じて費用が変わり、大体50〜100万円程度で開発できるでしょう。
(5)決済システム
アプリ開発の際に決済システムを追加したい場合は、30〜50万円程度が必要です。決済システムとは、アプリ上でクレジットカードなどの情報を入力し、決済処理を行う仕組みのこと。
既存の決済システムを別で利用することもできますし、自社専用に開発も可能です。セキュリティやクレジットカードの決済の仕組みの諸経費用を含めて、30〜50万円程度を予算に入れておきましょう。
4.アプリ開発の費用を安く抑えるコツ
アプリ開発の費用を安く抑える6つのコツを紹介します。
- 要件を自社で細かく決めておく
- デザインや素材など自社で用意できるものは用意する
- レベニューシェア方式で依頼する
- ネイティブアプリよりもwebアプリの方が安い
- 複数社に見積もりを取る
- 簡易なシステムならフリーランスへの依頼も検討する
アプリ開発は比較的高額な依頼になるため、できるだけコストを削減しましょう。
1つずつ開発費用を抑える方法を紹介します。
(1)要件を自社で細かく決めておく
アプリ開発の費用を安く抑える1つ目のコツは、要件を自社で細かく決めておくことです。要件とは”どんなアプリを、誰のために、なんの目的で作るか”ということで、この要件を元にしてアプリの設計やプログラミングが行われます。
要件を自社で定義しておくと、打ち合わせの時間を減らし、制作会社に意図を明確に伝えられるでしょう。
打ち合わせにかかる交通費・人件費が長いほどコストがかかりますが、打ち合わせをなるべく省ければコスト削減になります。
また、作りたいシステムのイメージが伝わるほど、システムの修正が減るので、追加費用がかかりづらいのです。
制作会社に依頼する前に、アプリの要件を自社で相談して決めておきましょう。
(2)デザインや素材など自社で用意できるものは用意する
アプリ開発の費用を安く抑える2つ目のコツは、デザインや素材など自社で用意できるものは用意することです。
アプリの開発にデザイナーが必要な場合は、別途デザイナーに支払う人件費がかかります。
できるだけデザインの工程を減らすため、自社でデザインの希望やテーマカラーを決め、また使用できる素材を用意してください。
デザインをする際に使用する素材を用意すれば、ロイヤリティの費用等も抑えられます。
アプリ開発のデザインに関わる素材やアイデアは、自社で用意しましょう。
(3)レベニューシェア方式で依頼する
アプリ開発の費用を安く抑える3つ目のコツは、レベニューシェア方式で依頼することです。
レベニューシェア方式とは、パートナーと契約して収益を分け合うことです。つまり、アプリの開発者と依頼者が提携する形をとり、開発したアプリで出た利益を配分します。
開発にかかるコストを軽減できるので、開発費用を抑えられるでしょう。
(4)ネイティブアプリよりもwebアプリの方が安い
アプリ開発の費用を安く抑える4つ目のコツは、ネイティブアプリよりもwebアプリの方が安いことです。
ネイティブアプリとは、AppStoreやGoogle Play経由でインストールして使うアプリのこと。webアプリとは、ブラウザ経由で使用するアプリケーションを指します。
ネイティブアプリよりも、ネットワーク経由で使用するwebアプリの方が圧倒的に安いので、費用を抑えたい場合はwebアプリも検討しましょう。
既に自社の知名度がある場合は、DL数も見込めるためネイティブアプリを、まだスタートしたばかりの場合はwebアプリで様子を見るのも手段の1つです。
(5)複数社に見積もりを取る
アプリ開発の費用を安く抑える5つ目のコツは、複数社に見積もりを取ることです。アプリ開発の費用は、開発会社の規模によっても大きく差が出ます。
A社では100万円と言われたが、B社では300万円の見積もりが出ることもあるのです。いくつかの会社にアプリ開発の見積もりを依頼し、納得のいく金額を提示する会社を選ぶと良いでしょう。
(6)簡易なシステムならフリーランスへの依頼も検討する
アプリ開発の費用を安く抑える6つ目のコツは、簡易なシステムならフリーランスへの依頼も検討することです。
個人でも大手企業での勤務経験があるプログラマやエンジニアを探せます。企業を経由せずにプログラマやエンジニアに依頼できるので、人件費の面で圧倒的に安いのが特徴です。
ただし、個人で仕事をしているので納期に余裕が必要であったり、運用保守サポート面が手薄なのはデメリット。
シンプルで保守等が必要ないアプリなら、フリーランスのエンジニアを選ぶのも良いでしょう。
最後に
今回はアプリ開発の費用について紹介しました。アプリによって開発費用は大きく違いますが、全体的に開発には高額が必要です。
アプリ開発は追加する機能によっても費用が変わるため、必要な機能の見極めもポイントになるでしょう。
開発費用を抑えるためにはいくつかのコツがありますが、まず自社内でどんなアプリを作りたいか明確にイメージを決めてください。アプリ開発の失敗は、クライアントと制作会社の意思疎通ができていないことです。
その上で今回紹介したアプリ開発費用を抑えるコツを用い、適正な金額で必要なアプリを開発しましょう!