最近CMや動画サイトで、企業の面白い動画を見ることが多くなってきたと思いませんか?
実際、認知度UPや採用活動の新たな手法として、動画を活用する企業が増加してきています。
その傾向を裏付けるように、2023年には市場規模が5,000億円(2018年の約2倍)になる予想まで出ています。今後ますます、動画を活用しようとする企業が増えてくるかもしれません。これから動画を企業活動として利用していこうと考えている企業にとっては、他社との差別化が重要になってきます。
そこで今回は、
「動画を作る上で、重要なポイントってある?」
「動画を配信するメリットを知りたい!」
「参考にしたいので、面白い動画の事例を見てみたい!」
などの疑問に対して、お答えしていきます。
ぜひ最後までご覧いただき、視聴者の心の中にグッと残る動画制作のヒントになれば幸いです。
【参考】面白い会社紹介動画事例14選!
面白い会社紹介動画の事例をご紹介します。
株式会社信光物流
株式会社信光物流は、配送や倉庫業務などの物流サービスを提供している会社です。
「仕事内容に対して給料が低すぎる」これは誰しもが一度は考えてしまったことがあるのではないでしょうか。そんな共感を呼ぶ「あるある」から始まっていて、グッと引き込まれる構成になっています。
物流と言えば、男性のイメージではないでしょうか。
そのイメージを180度裏切られる動画の流れにも、正直驚いてしまいます。視聴者が疑問に思いそうなことに対して先取りして回答するなど、視聴者目線で作られていることにも好感が持てます。
自社が伝えたいことはたくさんあるでしょうが、視聴者が気になるであろうことを優先して選択していることは参考になるのではないでしょうか。
動画の長さ:2分18秒
再生回数:3000回以上
株式会社両備システムズ
株式会社両備システムズは、情報処理関連の会社です。
ある年代以降の方にとっては懐かしい、アニメ「日本昔話」を思い出させるスタートとなっています。馴染みのある題材を元にしていることで、聞いたことのない単語でも「もしかしたらこうゆう意味なのかな」と推測できてしまう所に驚かされます。
短時間の中で主人公の成長を感じることができ、それをそのまま自分に重ね合わせるイメージ戦略なのかもしれません。桃太郎という日本人にとっては誰もが一度は聞いたことのあるストーリーを元に、とても上手に構成されています。
あなたの会社をストーリー展開するとしたら、当てはまる有名な物語があるか、探してみるのはどうでしょうか。
動画の長さ:2分10秒
再生回数:1.1万回以上
株式会社アカツキ
株式会社アカツキは、ゲーム制作を行なっている会社です。
「世界を動かすのはなんだろう」と、視聴者に語りかけるところからスタートしています。人は質問されると考えてしまう習性があると言われているので、動画の続きを見てもらうために興味をひく上手い構成であるではないでしょうか。
また、「明るいイメージを与えるカラーで映像」「社員の方々の真剣な表情と笑顔の対比」「スタイリッシュな社内の様子」など、思わず「こんな会社で働いてみたい」と思ってしまう動画です。
動画の長さ:1分14秒
再生回数:1000回以上
株式会社ロフト
株式会社ロフトは、幅広く生活雑貨を取り扱う専門店です。
さまざまな店舗から、異なった売り場の方々が集まって座談会を行なっています。「入社前と入社後のギャップ」など、誰しもが感じたことがある内容をざっくばらんに正直に話している姿にとても好感を持てます。
売場の準備を全部手作業で行なっていることなど、「これはマイナス情報なのでは?」と思えることも、映像と一緒に正直に流していることが印象的です。土日休みではないことをネガティブに考える人は多いと思いますが、どんな質問に対しても良い面をさりげなく伝えていたり、全体的にポジティブで爽やかな動画です。
動画の長さ:9分18秒
再生回数:7000回以上
株式会社ビズリーチ
ビズリーチは、ハイクラスの転職サービスを提供しています。
テレビCMでも流れていて、短い時間ではあるのにとても記憶に残る動画です。会社に対する知識が全くなくても、「人材を探してくれるサービスを行なっているのかな」と感じることができるのも秀逸ではないでしょうか。
動画後半に「ビズリーチ」と社名を連呼していること、そして上司の「こんな逸材どこで」というセリフがインパクトありますよね。
動画の長さ:30秒
再生回数:5.9万回以上
株式会社ラクスル
ノバセルは、テレビCMの企画・制作〜分析までを一気通貫で行なっています。
最後になって初めて何を伝えたいのかがわかる、面白い動画構成です。最初は「こんな人いるよなぁ」「自分と似てるかも」なんて優しい目で見られますが、後半になると黒谷友香さんに同情するようになり…そして最後のオチへと繋がります。
興味を引かせて、最後に本当に伝えたいメッセージを送っているところが印象的な作りです。動画を最後まで見てもらわないと伝わらないので挑戦的な構成ではありますが、あえて30秒という短時間にして最後まで見させるようにうまく誘導されているのかもしれない…そんな風に思わされます。
動画の長さ:30秒
再生回数:9.7万回以上
株式会社ポケラボ
株式会社ポケラボは、スマホゲームの企画・開発などを行なっている会社です。
映画のような始まり方をしている動画で、音声も日本語ではなく英語にしていることもハリウッド映画を連想させているのかもしれません。
そこから一転、「会社」と「学生」の面接でのやり取りをゲームで表現。採用面接は戦いだと、妙に納得させられます。
自社の業務内容を細かく説明している訳ではないのですが、動画全体から理解できます。どのような人材を欲しているのかまで、とてもよく伝わってくる内容になっています。
動画の長さ:2分12秒
再生回数:4000回以上
ジャンボ宝くじ
とにかくストーリーが面白く、つい最後まで見てしまう動画です。
「お金が全てじゃない」「幸せはお金では買えない」「愛があればお金なんて」「夢があればお金なんて」多くの人が思ったことがありそうな、本音ではない建前から始まり…
最後はやっぱりお金を求めて一攫千金を狙ってしまう本音が爆発しています。5人兄妹たちの明るい性格も、見ている人たちの気分を高揚させる要因かもしれません。
動画の長さ:1分32秒
再生回数:169.4万回以上
株式会社川邊組
耳に残り、なんとなく呟いてしまいたくなる軽快な歌詞が印象的です。
動画を見終わった後、なぜか「仕事を通じて全身の筋肉を鍛えられるのって最高じゃないか」とさえ思ってしまいます。「肉体労働=キツイ」というイメージがどうしてもあるので敬遠されがちですが、まるでフィットネス動画を見ているかのような感覚。爽やかさまで感じてしまうので不思議です。
動画の長さ:2分29秒
再生回数:22.6万回
京都市
京都といえばやはり和のイメージ。「きものでデート」という短いメッセージからスタートして、京都の観光名所やデートスポットを紹介しています。音楽は和のイメージからはかけ離れたポップな感じで、リズム良く聴くことができます。音楽に合わせて着物姿でダンスを踊る男女も軽快で、同じように着物を着て京都散策をしてみたくなってしまいます。
動画の長さ:30秒
再生回数:1万回以上
freee株式会社
スタート直後から「確定申告なんてめんどくせえよな!」と言い放ち、誰しもが心の中で呟いたことがあるようなセリフで視聴者の心を掴んでいます。
映画の予告動画を見ているような感覚ながら、確定申告のタイムリミットが近づく緊迫感もうまく演出されています。サービス内容については一切触れられていませんが、「この動画を作成している会社なら助けてくれそう」というイメージを持ってしまうような動画となっています。
動画の長さ:1分29秒
再生回数:2.6万回以上
五ヶ瀬ハイランドスキー場
動画に出ている女性(=南ちゃん)の最初の言葉が、「確かエッチなCM流してたとこだよね」「あれ、これスキー場の動画だよね!?」と若干パニックにさせられます。
南ちゃんの発する言葉に対して、思わず「うまい!」と叫んでしまいたくなるようなキャッチコピーがいくつも繰り広げられます。下記動画は2014年バージョンですが、他の年の動画もつい見たくなってしまいます。
動画の長さ:2分45秒
再生回数:95.1万回以上
株式会社CAM
採用面接を設定し、社員が同僚の面接官にドッキリを仕掛ける内容です。
どの社員も誠実な対応をしていて、こうした方々が採用した社員も「きっといいひとが多いんだろうな」と感じさせてくれます。そして驚くべきは、その動画再生回数です。
この動画には、「はなおでんがん」というチャンネル登録者数175万人もいるYouTuberが出演しています。拡散させるためには内容の面白さはもちろん大切ですが、有名人(=登録者数の多いインフルエンサー)とタッグを組む効果を、あらためて実感させられるのではないでしょうか。
動画の長さ:11分12秒
再生回数:416.5万回以上
面白い動画制作時に忘れてはいけない5つのチェックポイント
面白い動画を作ろうと内容ばかりに気を取られてしまうと、後になって後悔することになってしまうかもしれません。動画を作成する上で、ぜひともチェックして欲しい重要なポイントを5つ紹介していきます。
動画作成前の準備段階ではもちろん、作成途中などでも振り返ってチェックするなどご活用ください。
ターゲットの明確化
「誰に届けたいのか」というターゲットを明確に定めてから動画作成を行いましょう。
最低でも「性別」「年齢層」は設定しておくことをオススメします。(その他、職業、趣味、居住地域、ライフスタイルなども様々あります。)性別はもちろんのこと、年齢によっても「面白い!」と心に刺さる動画は変わってくるためです。
会社で提供している商品・サービスのターゲット層に合わせて作成するのも1つの手です。また、SNS上で流行らせることを第一と考えるのであれば、若者向けにターゲットを絞った動画の方が可能性が高まるかもしれません。
ターゲットを定めることで、「誰でもいい」ではなく、「あなたに届けたい」という想いがきっと届くはずです。
数値目標の設定
動画を作成する際に、「最終的に何を成し遂げたいのか」という目的を設定することが重要です。そしてその目的に対して、具体的な数値目標を設定していきましょう。
例えば、「会社の認知度UP」を目的に定めたと仮定すると…
認知度を広めるためには、より多くの方々に動画を視聴してもらうことが必要になるので、数値目標として「動画再生回数」を設定してみる。
また「再生時間」を数値目標とすることで、平均してどれくらいの時間で視聴者が離脱してしまっているのか、どれくらいの時間であれば最後まで見てもらえる確率が高いのか。というような検証作業ができるかもしれません。
面白い動画を作ることが最大の目的ではあるかもしれませんが、「面白い」の基準は人それぞれなので数値化することは難しいです。
数値化できないので、成功したのか?失敗だったのか?という判断も下せません。ぜひ動画ごとに数値目標を設定して、達成できるように取り組んでいきましょう。
つい見てしまう仕掛け
「続きを見たい!」と思ってもらえるかどうかは、最初の3秒で決まります。
最新の研究では、「最初の3秒で40%もの人が動画を閉じている」という結果も出ています。
続きを見てもらうようにする仕掛けとしては、例えば以下のような方法があります。
- 「この後どんな展開になるんだ」という期待感を視聴者に持ってもらえるように、冒頭であえてじらす
- ストーリーにスピード感を持たせて、一気に視聴してもらえるようにする
- 設定したターゲットに対して、振り向いてもらえるようなメッセージを最初に伝える
伝えたいことは1つに絞る
動画の中で伝えたいことは1つに絞ることがオススメです。
面白い動画を作成することの目的として、視聴者を惹きつけることで動画を拡散してもらうことがあります。結果として、会社の認知度を上げることに繋がります。
多くのメッセージを入れ込みすぎると、「結局何が言いたいのだろう」と視聴者を混乱させてしまう要因になり、何の印象も残らなかったという事態を招いてしまうかもしれません。
「会社で提供しているサービスや商品」また「どんな企業であるか」を理解してもらうことが最大の目的ではないことを、都度確認していきましょう。
大企業のCMと勝負しない
テレビCMやYouTubeで流れている企業動画を観ていると、有名芸能人が起用されていたり、クオリティが高いものがほとんどです。それらと真正面から勝負しようとは考えない方が良いです。大企業の動画は莫大な制作費をかけて作られています。
しかし、動画制作のオモシロイところは、お金があれば「面白い」動画が作れるわけではないという所です。アイデア次第でどうにでもできてしまいます。動画を視聴して欲しいターゲット層に振り向いてもらえるような企画を作るというのを目指していきましょう。
面白い動画制作を行うメリット
次は面白い動画制作を行うメリットについて、紹介していきます。
自社の認知度UPを狙う場合、「新聞の折込チラシ」「ティッシュ配り」など動画制作以外の方法もいろいろあります。
そんな中なぜ面白い動画を配信している企業が増えてきているのでしょうか?
それは動画であることに大きなメリットがあるからです。もし動画制作を検討しているようであれば、紹介するメリットが自社にも当てはまるかどうかチェックしながら読み進めてみて下さい。
認知度UP
最近はYouTubeをはじめとして、SNS上でも動画視聴が当たり前になってきています。
特にSNSは拡散性があるため、他と差別化したインパクトのある動画を配信することで認知度のUPを図ることが可能です。SNSで流行るとテレビや雑誌などのメディアに取り上げられることも多々あるので、さらなる認知度UPに繋がるかもしれません。
動画がきっかけで、「一体どんな会社なんだろう」と興味を持った視聴者がホームページに訪れてきてくれることも期待できるでしょう。
興味・関心を持ってもらう
面白い動画を配信することで、視聴者に興味・関心を持ってもらえます。
動画に出会った時にはあなたの会社や商品・サービスを知らなかった人たちが、「こんな面白い動画を配信しているのは、何をやっている会社なんだろう」と思ってくれるかもしれません。自社で行っていて一般的にはネガティブに思われていることをポジティブに伝えてみたり、「そんな考え方があったか」というような新しい視点を提供することも1つの手です。
自社や業界では当たり前だと思っていることが、実は世間一般では違うということもあります。当初思い描いていたターゲット層とは異なる人たちが、反応してくれる可能性もあるでしょう。
動画がきっかけで新しい市場の発見・開拓に繋がることもあるかもしれません。
雰囲気が伝わりやすい
文字や画像と比較して、動画のほうが圧倒的に雰囲気が伝わります。
動画だと人(あるいはキャラクター)の繊細な表情だったり、声のトーンでも視聴者に伝えることができます。これは文字だけの情報や画像では、なかなか表現するのが難しいです。
人はやはり雰囲気のいい企業に親しみを持ちやすいです。
職場の雰囲気は長い時間をかけて醸成されるものなので、急には作れません。だからこそ社員の明るい表情や笑顔を見せることで、視聴者は安心感を得ることができます。動画をうまく活用することで、視聴者にポジティブなイメージを持ってもらえるようにしていきましょう。
文字より記憶に残りやすい
「文字だけの情報(=視覚)」よりも、「映像と音声で作られた動画(=視覚+聴覚)」のほうが、視聴者の記憶に残る可能性が高いです。
実はこの可能性を裏付ける、面白い研究があります。
アメリカ国立訓練研究所が、学習の定着について「ラーニングピラミッド」という理論を提唱しています。この研究によると、文字だけのコンテンツよりも動画コンテンツのほうが、なんと2倍も記憶として残りやすいという結果が出ています。
さらに1分間の映像は、約180万文字の情報量に匹敵するとも言われています。
文章だけの場合と比較して、圧倒的な情報伝達力を持った動画を使わない手はないでしょう。動画にすることで、ストーリー性も生まれてきます。小さい頃に読んでもらった童話が大人になっても記憶に残っているように、ストーリーというのは心の中に残りやすいです。
24時間働く営業マンになる
動画は完成するまでは多大な労力を必要とします。しかし一度できてしまえば、何の文句も言わずに24時間働き続けてくれる「優秀な営業マン」になってくれるのです。
例えば認知度UPを考えた場合、街中でよく見かけるのがティッシュ配りです。
人が配布しているので、働き続けることは不可能です。もしかしたら人によって、配り方に上手い下手があるかもしれません。しかも体調を崩してしまうこともあるでしょう。
一方動画は、働き続けられることはもちろん、クオリティも一定です。全ての視聴者に同じ内容を伝えることができます。しかもインターネット上で配信するので、いつでもどこでも、見たい人に向けて会社のアピールを行なってくれるのです。
最後に
この記事では、面白い会社紹介動画事例のご紹介とともに、「動画作成時に重要な5つのチェックポイント」「面白い動画作成を行うメリット」について解説してきました。
■動画作成に重要な5つのポイント
■面白い動画作成のメリット
2021年、インターネットの広告費はマスコミ4媒体(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)の広告費を上回りました。
今後もこの傾向は続いていくのではないでしょうか。
SNSの隆盛により、誰もが情報を発信できる時代になりました。そして誰しもが情報を拡散できるチャンスを持っています。自社で作成するのはもちろん、動画制作会社に依頼してみるのも手です。ぜひ自社商品・サービスや会社の認知度UPに、面白い動画を活用してみてはいかがでしょうか。今回の記事が、一歩前進するキッカケになれたら幸いです。
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